今年の八王子は特に雪が多いようですが、いかがお過ごしでしょうか。山あいの地域でごみ収集が安全に行えているか心配です。今年になり早くも1か月が過ぎましたので、先月の活動を報告していきます。
その前に突然ですが、ここでクイズ。
Q. チューク語に多く残る日本の言葉。次のうち、チューク人の間で実際に使われているものはどれでしょう。
①デンキ(電気) ②セキニン(責任) ③ゾウリ(草履)
<正解は最後で>
1.平成25年1月の活動
先月は首都ポンペイでボランティア総会がありました。私にとっては4度目で、今回が最後。活動報告会では、これまで1年半の活動を最終報告という形で発表しました。振り返ると様々なことを行わせていただきましたが、まだやるべきことはたくさんあり、残された期間で同僚にしっかりと引き継いでいくことをこの報告を通じて決意しました。
また、職種別分科会では、環境教育と廃棄物処理を職種とするボランティアで集まり、これまで話し合ってきた商業系ごみの発生量調査(J-AWARE3)について詳細を詰め、2月から実施していくことを決めた他、現在ミクロネシア全4州で課題となっているリサイクル可能な有価物(廃車や廃家電など)の海外輸送について、各州で連携していくこと等を確認しました。
特にリサイクル連携については、ヤップ州のシニアボランティアが運搬船会社との調整を実際に進めており、今後の進捗に期待しています。
最終日にはこのメンバーでOEEM(環境に関連する連邦政府機関)を訪問し、意見交換も行いました。(詳しくは「最後のボランティア総会@ポンペイ」)
さらに嬉しい改善が。昨年の夏より定期的に訪問を行っていた州立病院で、医療ごみと一般ごみの分別を容易にするためにアドバイスしていた異なる色のごみ袋の使用が始まっていました。医療ごみを透明なごみ袋に、それ以外の一般ごみを黒色のごみ袋に入れるようになっています。これにより、以前にあった勘違いによる埋立場への医療ごみの投棄を防ぐことができます。
注射針や血液が付着したチューブなどの医療ごみは、病院で所有する焼却炉で焼却してから埋立場へ。この適切な処理方法を継続するよう今後もフォローしていきます。
2.ホーンコレクション@Nantaku
先月は、3つ目の村となるNantaku(ナンタク村)でホーンコレクションをスタートしました。
Nantakuはウェノ島中央の山あいに位置しています。「ナンタク」は日本統治時代に用いられていた南洋開拓もしくは南洋拓殖という言葉に由来しているとのこと。現在は住居の他に政府庁舎が集まっており、州立病院や学校もあります。そして山あいというロケーションから、家の周りや川にごみが散乱している様子が目立ちます。(逆に言うと、海に面している村では、海にごみを捨てているということでしょう・・・)
このような状況を一刻も早く改善するために、ボスからも急かされながらこの地域での収集を先に行うことを決定しました。
収集開始前日に行ったワークショップでは、これまで同様に短期大学の他、先月より新たに地元のNGOに配属されたJICAボランティアも来てくださりました。今回は同僚に任せ、ラジオのみで周知を行ったために、参加者が少人数となってしまったことが、内容が良いものだっただけに残念でした。
2月1日から開始したホーンコレクションですが、周知不足にも関わらず初日から105袋を収集。どうやら一部の世帯では、日常的にごみをごみ袋にため込んでおり、定期的に車で40分ほどかかる埋立場へと独自に運んでいたようです。
このエリアはほとんどが坂道であるため、収集員にとってはハードとなりますが、これからホーンコレクションを周知していくことにより、収集量を増やしていきたいです。
3.この一カ月を振り返って
協力隊の2年間で最後となるボランティア総会を終え、残りされた期間の課題は現地スタッフへの引き継ぎであることを認識しました。そこで、目前に控えていたNantakuでのワークショップを同僚に任せることを決意。場所の確保から日時の設定、住民への周知全てを同僚に行ってもらいました。
これまでの私のやり方では、その地域の中で積極的に活動している方、協力してくれる方を探し出し、その方と話し合って詳細を決め、住民にも周知を行ってもらっていたのですが、今回の同僚が行ったのはラジオでの周知のみ。アドバイスを何度もしてみたものの「これでうまくいく」との一点張りでした。それなら一度やらせてみようということで当日を迎えましたが、ラジオを聞いて来てくださった方はわずか2名。これまで4回行ったワークショップでは20~30名程集めることが出来ていただけに残念な結果となってしまいました。
私としては今後もサポートはしつつも、彼らに主体的に行ってもらおうと考えています。任期の最後には首都での表敬訪問等があり、6月中旬にはチュークを離れることになるため、残された期間は4カ月余り。この間に、MechitiwとNeauwoという2つの村にまでホーンコレクションを拡大したいと思っています。今後は今回の教訓を活かして、仕事に責任感を持って取り組んでくれると良いのですが。。。彼らを信じて、彼らと共に挑戦していきます。
<冒頭のクイズの答え>
A.正解はすべて
①デンキ(電気) ②セキニン(責任) ③ゾウリ(草履)の3つともチューク語として使われている言葉です。チューク語には多くの日本語が残っていて、そのほとんどは日本人が持ち込んできたものがそのままチューク語として残っているそう。会議に出ている時に「セキニン」という言葉をチューク人の口から何度も聞いた時はビックリ。チューク人はもともと「セキニン」感が足りなかったのでしょうか・・・。(笑)
収集スタッフとともに
平成23年度1次隊チューク州 前川健一
その前に突然ですが、ここでクイズ。
Q. チューク語に多く残る日本の言葉。次のうち、チューク人の間で実際に使われているものはどれでしょう。
①デンキ(電気) ②セキニン(責任) ③ゾウリ(草履)
<正解は最後で>
1.平成25年1月の活動
先月は首都ポンペイでボランティア総会がありました。私にとっては4度目で、今回が最後。活動報告会では、これまで1年半の活動を最終報告という形で発表しました。振り返ると様々なことを行わせていただきましたが、まだやるべきことはたくさんあり、残された期間で同僚にしっかりと引き継いでいくことをこの報告を通じて決意しました。
また、職種別分科会では、環境教育と廃棄物処理を職種とするボランティアで集まり、これまで話し合ってきた商業系ごみの発生量調査(J-AWARE3)について詳細を詰め、2月から実施していくことを決めた他、現在ミクロネシア全4州で課題となっているリサイクル可能な有価物(廃車や廃家電など)の海外輸送について、各州で連携していくこと等を確認しました。
特にリサイクル連携については、ヤップ州のシニアボランティアが運搬船会社との調整を実際に進めており、今後の進捗に期待しています。
最終日にはこのメンバーでOEEM(環境に関連する連邦政府機関)を訪問し、意見交換も行いました。(詳しくは「最後のボランティア総会@ポンペイ」)
さらに嬉しい改善が。昨年の夏より定期的に訪問を行っていた州立病院で、医療ごみと一般ごみの分別を容易にするためにアドバイスしていた異なる色のごみ袋の使用が始まっていました。医療ごみを透明なごみ袋に、それ以外の一般ごみを黒色のごみ袋に入れるようになっています。これにより、以前にあった勘違いによる埋立場への医療ごみの投棄を防ぐことができます。
注射針や血液が付着したチューブなどの医療ごみは、病院で所有する焼却炉で焼却してから埋立場へ。この適切な処理方法を継続するよう今後もフォローしていきます。
2.ホーンコレクション@Nantaku
先月は、3つ目の村となるNantaku(ナンタク村)でホーンコレクションをスタートしました。
Nantakuはウェノ島中央の山あいに位置しています。「ナンタク」は日本統治時代に用いられていた南洋開拓もしくは南洋拓殖という言葉に由来しているとのこと。現在は住居の他に政府庁舎が集まっており、州立病院や学校もあります。そして山あいというロケーションから、家の周りや川にごみが散乱している様子が目立ちます。(逆に言うと、海に面している村では、海にごみを捨てているということでしょう・・・)
このような状況を一刻も早く改善するために、ボスからも急かされながらこの地域での収集を先に行うことを決定しました。
収集開始前日に行ったワークショップでは、これまで同様に短期大学の他、先月より新たに地元のNGOに配属されたJICAボランティアも来てくださりました。今回は同僚に任せ、ラジオのみで周知を行ったために、参加者が少人数となってしまったことが、内容が良いものだっただけに残念でした。
2月1日から開始したホーンコレクションですが、周知不足にも関わらず初日から105袋を収集。どうやら一部の世帯では、日常的にごみをごみ袋にため込んでおり、定期的に車で40分ほどかかる埋立場へと独自に運んでいたようです。
このエリアはほとんどが坂道であるため、収集員にとってはハードとなりますが、これからホーンコレクションを周知していくことにより、収集量を増やしていきたいです。
3.この一カ月を振り返って
協力隊の2年間で最後となるボランティア総会を終え、残りされた期間の課題は現地スタッフへの引き継ぎであることを認識しました。そこで、目前に控えていたNantakuでのワークショップを同僚に任せることを決意。場所の確保から日時の設定、住民への周知全てを同僚に行ってもらいました。
これまでの私のやり方では、その地域の中で積極的に活動している方、協力してくれる方を探し出し、その方と話し合って詳細を決め、住民にも周知を行ってもらっていたのですが、今回の同僚が行ったのはラジオでの周知のみ。アドバイスを何度もしてみたものの「これでうまくいく」との一点張りでした。それなら一度やらせてみようということで当日を迎えましたが、ラジオを聞いて来てくださった方はわずか2名。これまで4回行ったワークショップでは20~30名程集めることが出来ていただけに残念な結果となってしまいました。
私としては今後もサポートはしつつも、彼らに主体的に行ってもらおうと考えています。任期の最後には首都での表敬訪問等があり、6月中旬にはチュークを離れることになるため、残された期間は4カ月余り。この間に、MechitiwとNeauwoという2つの村にまでホーンコレクションを拡大したいと思っています。今後は今回の教訓を活かして、仕事に責任感を持って取り組んでくれると良いのですが。。。彼らを信じて、彼らと共に挑戦していきます。
<冒頭のクイズの答え>
A.正解はすべて
①デンキ(電気) ②セキニン(責任) ③ゾウリ(草履)の3つともチューク語として使われている言葉です。チューク語には多くの日本語が残っていて、そのほとんどは日本人が持ち込んできたものがそのままチューク語として残っているそう。会議に出ている時に「セキニン」という言葉をチューク人の口から何度も聞いた時はビックリ。チューク人はもともと「セキニン」感が足りなかったのでしょうか・・・。(笑)
収集スタッフとともに
平成23年度1次隊チューク州 前川健一