ミクロネシア 青年海外協力隊環境隊員のブログ

ミクロネシア連邦国において環境分野で活動する青年海外協力隊、シニアボランティアからの報告。コメントお待ちしています。

21年度1次隊 宮城 匡志です。

2009-07-30 12:17:10 | チューク州
はじめまして。

21年度1次隊
環境教育
ミクロネシア連邦 チューク州 環境保護局(Environmental Protection Agency 以下 EPA)
宮城 匡志(みやぎ ただし)と申します。

7月7日にチュークに到着し、7月9日からEPAでの活動が始まりました。

活動のことは、早速ネタがたくさんあるのですが、それは次回にするとして、初回はまず、生活面のネタから書こうと思います。

ななななんと、僕のホームステイ先はミクロネシア大統領の私邸なのです。
大統領ご自身が、JOCVを自ら受け入れ日本との友好親善をさらに深めたいとの希望からそうなったそうです。
JICAが言うには、大統領の家にステイするのは、JOCVの歴史上、全世界の中で僕が初だそうです。ほんとびっくりです。

っていっても、大統領自身は首都の大統領邸に住んでるため、休暇やたまに仕事で帰ってくる程度で、普段は大統領の娘夫婦と1歳と2歳の子供とベビーシッターとメイドさんと僕で暮らしています。

大統領の家といっても、ライフライン的なものはチュークの一般家庭と同じで、水道システムはないため、雨水をためたタンクからバケツで水をすくい頭からかぶり体を洗ったり、しょっちゅう停電するため、食べ物が腐りやすく、腐りかけのご飯とか肉とかをよく食べてます。

とりあえずはこの辺で初回のご挨拶とさせていただきます。


宮城

KOSRAE上水道改善プロジェクト

2009-07-19 19:00:32 | コスラエ州
コスラエ州には千数十軒の家があり、各家庭には公共ダムからパイプが引かれています。年間200から240インチの豊富な降雨のため水不足の心配は殆ど無く、蛇口を開けっ放しにすることも多く節水することはありません。それは、水道料金を支払う必要がないためでもあります。しかし、コスラエ州政府の意向によりコスラエにおける上水道の状況が大きく変わろうとしています。
2004年、州政府はAsian Development Bank(ADB)に上水道改善プロジェクトのためのローンの申請を行い、調査が開始されました。12ある公共ダムの全ては、河川の途中に簡易的な堰を設け貯水しているだけで、塩素処理する施設も無く、河川水がそのまま供給されています。Sanitationによる水質調査の結果によると基準を超えるE.Coli(糞便による水の汚染の指標とされる細菌)が検出され、飲料用には適していません。豪雨時には上流からの土砂が混じることで著しく濁り、各自治体の判断により断水することが度々あります。
また、適切にメンテナンスがされていないため、ダムに土砂が堆積し貯水量が減少したことによる水圧低下や、パイプの劣化による水漏れにより末端家庭への安定した水の供給が行われていません。
そこで、現存するダムの改善、塩素処理施設・貯水施設の建設、パイプなどの供給ラインの取替え、各家庭へのメーターの設置、管轄組織の設立が必要になり、そのためのコストは、Mutante Water System(Tafunsak) $2,300,000、Utwe Water System(Utwe) $840,000、Walung Water System(Walung) $790,000、合計『$3,930,000』(日本\で約 4億円)との見積もりがGlobal Works Consultants(GWC)によりなされました。その後、進展のないまま2008年Project Implementation Assistance(PIA) Consultantsにより再度調査が行われ、コストの合計は$3,930,000から『$5,370,000』(日本\で約 5億円)に修正されました。これらのコストにはLelu、Malem自治区及び州都TofolのWater Systemは含まれておらず、これらの改善のためにはADBではなくUnited States Department of Agriculture (USDA)へのローンの申請が行われました。ADBが100%ローンであるのに対し、USDAは25%ローン、75%交付金になります。しかしUSDAとの折り合いが付かず、2009年USコンパクトマネーによる資金援助の交渉が開始されました。
いずれにしても、上水道改善プロジェクトが実施されることになれば、これまで無料だった水道料金は有料化されます。そのためには住民への十分な説明や理解・協力が不可欠です。

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Clean-up Kosrae ~スクラップメタルバージョン~

2009-07-16 14:33:45 | コスラエ州
日本で車を乗っているみなさん、
日本でいらなくなった車はどこに行っているかご存じでしょうか?
ここ南の島に日本の中古車がたくさん来ています。
コスラエ人にとって決して安くない値段$2800~3500/台ですが
先進国並に車の普及率は高く、2~6人に一台の割合と言われています。

日本製自動車は性能もよく、コスラエ人にも好評ですが、
中古車は中古車。
比較的早く壊れてしまうようです。
加えて補修部品の入手が難しいこと、維持管理の知識不足、
そして、解体のノウハウやインフラが整っていないので、
解体不能のまま、動かなくなった車はもう土に還るのを待つだけ。
廃車は運ぶこともできずにそこで100年~1000年の年月をかけて朽ち果てていきます。
何年もそこに眠っている廃車は各家庭の庭先、海、山で見られ、
環境汚染が懸念されています。



KIRMAにより2005年度、800tのスクラップメタルが中国の船で回収されました。
また来るかどうかはわかりませんが、再度外国が持っていくことを期待して
(鉄の値段が下がっているので、期待は低いのですが)
もう一度、DT&I、KIRMA、各村の協力によって、町の一か所の埋め立て地に集めることとなりました。

一つの村に2日かけ、DT&Iからは15人のオペレータと8台の重機を総動員し、廃車回収しました。


事前に村長に廃車の場所と個数を聞き取り、さらにラジオでもアナウンス。
申請のあった廃車の台数と実際に回収した台数は以下のとおり。

Utwe村(6/18・19) 申請台数 41台 回収台数58台 
Malem村(6/22・23) 申請台数37台 回収台数39台 
Tafunsak村(6/24・25) 申請台数63台 回収台数57台
Lelu村(7/29・30) 申請台数41台 回収台数45台
全島の廃車が集まるとこんな感じになりました。
(写真はその一部です)

もちろん使えるパーツは外し、環境汚染するオイルやバッテリーも外しています。

一日に何往復もできるだけのガソリン代の予算があるからこそできる、このクリーンナップ。
追加申請のあった廃車や粗大ごみも含めて再度来月にも行う予定です。

資源有効活用の観点から見れば、まだ使える日本の中古車が、
ニーズのある国に輸出され使用されるのはとてもいいことだと思いますが、
ものの流れが一方通行で、小さな島にゴミがたまっていくことについては
何とかならないものかと、考えてしまう今日このごろです。

(森田理絵)


処分場から出る水

2009-07-16 14:26:16 | コスラエ州
処分場から出る汚い水を、専門用語で浸出水(leachate water)といいます。


簡単に測定できるCODパックテストを知り合いの方から送っていただいたので(Sさんありがとうございました)、
早速Leachate wasterの汚れ具合をチェックしてみました。
(現在KIRMAがパックテストの購入を検討中とのことです)

CODとは:水質の汚れを示す指標の1つで、Chemical Oxygen Demandの頭文字を取って、CODと略されます。この値が大きいほど水中の有機物は多いことになり、汚れの程度も大きい傾向があります。

1.浸出池の水
2.オーバーフローしマングローブ林に流れる水
の結果は

1.40ppm
2.30ppmでした!


ちなみにあくまでも目安ですが
0:飲み水
1~2ppm:雨水・河川の上流
2~10ppm:河川の中下流
50~100ppm:下水・汚水
100~250ppm:し尿そのもの
といわれています。

ごみ処分場から出るleachate waterは下水よりも汚れていないことになります。
処分場のごみの滞留時間やごみ質、ごみ量を考えると
それほど高くなる要素はほとんどないようです。
色は薄い緑色です。
現在処分場から出るleachate waterは、予算の関係上、
日本のようなコストのかかる水処理はできるはずもなく
また大きな池や物理・化学ろ過できるだけの土地がありません。
浸出水池に貯めて、自然に蒸発させていますが
雨の多いコスラエでは、どうしても水があふれてしまい、
マングローブ林にオーバーフローをさせざるを得ません。

今はまだ汚れが極めてひどいわけではないのですが
近い将来は、ポンプを購入し、水を循環させるか
砂やサンゴ、椰子の殻を使って簡単なろ過を作るかを考えていかねばなりません。

次回は処分場地の周辺海水を測ってみようと思います。

(森田理絵)

Yap Environment Week-June.1-5,2009-②

2009-07-10 17:16:59 | ヤップ州
6月1週目Yap Environment week 中に行った『Radio Quiz show』。

☆ラジオの生放送で1日1問クイズを出題


☆賞品はエコグッズ6点セット

①布バック
②ホースノズル
③充電式バッテリー
④ヤップカレンダー(地元NGOから)
⑤T-シャツ(空き缶リサイクルイベント)
⑥苗木(農業局から好きな苗木をプレゼント)

最終日5日はヤップローカルチャンネルの『YAP NEWS』で環境ウィークを取り上げてもらいTV放送されました。
☆放送局配属のJOCVに取材を受けるEPAスタッフ。
(エコグッズ各商品の説明をしているところ)


☆正解者のみなさん(小学生からおばあちゃんまで)


スタジオでクイズショーの様子や電話のかかり具合を見ると、クイズが出題された直後から電話が鳴っていました。また正解者が出るまでの間に掛かってくる電話の件数も15分間で5,6件はありました。
ラジオリスナーの多いヤップではラジオは啓発ツールとしてもっと活用できる、もっと活用するべきと、今回のラジオクイズショーをやってみて改めて感じました。


≪Radio Quiz Show Q3から5までを紹介します。≫

Q3 -What is a mangrove?

Q4 -Why are big trees in the outer island important to the frigate bird, malob?

Q5-Are there laws protecting coconut crabs?


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☆A3-a tree that live in the intertidal zone/marine forest…

Long Answer: A community of trees and other plants and animals that live in the intertidal zone where they are submerged in salt water part of the time. Mangroves are very important in protecting the land from wavers, and in protecting the sea from siltation.

☆A4-Big tree are the only place shere malob can nest, or even land to rest a bit.

Long Answer: Malob need trees for nesting, so uninhabited islands with big tree are very important for their survival. Molob come to these islands from far away to nest, soitu is important that we do not distribute them or cut the tree down.

☆A5-Yes, they may not be taken between June 1and December 30 and those less than 3 inches across the carapace cannnot be harvested at any time.

Long answer: By low coconut crabs, ayuy should not be taken between June 1and December 30 and those less than 3 inches across the carapace cannnot be harvested at any time. it takes about 5 years for a coconut crab to grow to the size of a small firs. Bigger crabs loy a many many more eggs, so it is leave some of the bigger crabs to reproduce.


(ヤップ満江友紀)