ミクロネシア 青年海外協力隊環境隊員のブログ

ミクロネシア連邦国において環境分野で活動する青年海外協力隊、シニアボランティアからの報告。コメントお待ちしています。

ゴミ投棄場の修復

2009-09-22 07:55:12 | チューク州
前回の投稿で書いたように、チューク州ではゴミ投棄場の修復が最優先課題・緊急課題であり、日本国大使館に申請しているブルドーザー支援の申請書が承認されるまで時間が掛かるため、現在ある機材機器で少しでも状況を改善しようと配属先に提案しました。幸い、2009年度の予算に「Equipment Rental $7,500」が残っており、配属先もこの予算を使用予定がないとのことで、これを使い、島にブルドーザーは存在しないが地元の2つの民間企業からパワーショベル機をレンタルし、投棄場の修復を開始しました。投棄場に敷き詰められたゴミを周囲に移動し、堤防のようなものを作り、外の私有地までゴミが投棄されないようにしました。入り口から投棄場の奥まで車で入り、ゴミを投棄できるよう、サンゴの砂を配属先(EPA)の予算で購入してもらい、マングローブ地域で地面が緩い投棄場の地面をサンゴの砂で固め、アクセス道路を作りました。僕と僕のカウンターパートが毎日、常に現場で監督・指導を行い、民間企業とDivision of Public Works(公共事業局)が実際の工事の施工を行いました。1ヶ月かけて、現在ある予算内で出来るところまで修復し、写真のように改善されました。

















なんで1ヶ月で出来るのに、何年もやらずに閉鎖状態で、街をゴミで埋め尽くしてしまったのでしょう。こっちの人の怠惰ぶりにはびっくりです。
修復のお知らせと投棄場の再オープンをラジオ放送で流しました。
ただ、このゴミ投棄場は衛生埋め立てゴミ処理場(福岡方式)でも何でもなく、新たに衛生埋め立てゴミ処理場が出来るまでの緊急的なゴミ処理場なのです。そのため、日々の維持管理が寿命を左右します。維持管理を担当しているDivision of Public Worksは十分な予算もなければ、職員の怠惰ぶりは州政府の中でもピカイチなので、ものすごく心配しています。僕の配属先(EPA)は、モニタリングや法の執行、取締りをする機関なので、立場的には、もし、Division of Public Worksがちゃんと維持管理をせず、環境に悪影響を与えることになったら、訴訟を起こせるということなのですが、訴訟を起こして勝ったところで、環境への影響は変わらないので、Division of Public WorksにJICA Volunteer などいてくれたらなとたまに一人つぶやいています。まま、まずは一緒に協力してやっていくしかないので、僕がEPAとPublic Worksの橋渡しみたいな存在になって、連携して上手くやっていけたらなと理想を描いています。


<宮城 匡志>