こんにちは。日本が梅雨に入ったニュースを聞きました。チュークも雨季に入り、比較的雨が多いです。最近は、チュークにしては珍しく一日中雨なんてことも。チュークにも雨季と乾季があるという季節があるということを実感しています。それでは、5月の活動を報告します。
1.平成24年5月の活動
間近に迫ったパイロットプロジェクトのスタートの前に、州知事(実際に来られたのは補佐官)とのミーティングを3日に行いました。
そこで、目的や対象地域の選定理由などを説明しました。また、住民への周知・啓発が必要なこと、燃料の予算が十分にないことなどから、収集地域を徐々に拡大していく予定です。これに対して、他の地域から不満の声があがることが当然予想されますが、私たちはこのスケジュールを守りたいということを伝えました。(詳しくは「州知事へのプロジェクト説明」)
8日には、同期のJICAボランティアの配属先である小学校で、7年生14名に環境教育の授業を行ってきました。
ごみの分解年数クイズや写真を織り交ぜ、どうしたらこの島をきれいにすることが出来るかを考えてもらいました。(詳しくは「小学校での環境教育」)
28~31日は、SPREP(太平洋地域環境計画事務所)スタッフがサモアより来てくれ、配属先の環境保護局を中心として環境アセスメントのガイドラインを作成するためのワークショップが開催されました。
このワークショップでは、気候変動についても話し合われました。多くの住民が海抜の低い場所に住んでいるチュークでは、海面上昇はとても深刻な問題。地球温暖化をどう防ぐかではなく、どう「適応」するか議論していたのが印象的でした。(詳しくは「EIA(環境影響評価)ワークショップ~地球温暖化による影響」)
2.ごみ収集車到着!&トレーニング
そしてそして、ついにごみ収集車が4日到着しました!
チュークの人たちが待望し、はるばる日本から様々な想いが積まれたこの収集車。無事に届くのかとドキドキハラハラで待っていたので、この知らせを聞いた時の同僚と私の喜びは一入でした。
そして、14日から6日間、日本からメカニックの方がチュークに来てくださり、メンテナンストレーニングを行ってくれました。
<1日目 14日(月)>
トレーニング初日は、ダンプサイトまでの道の状態の確認(泥道として悪名高いチュークの道路!)、お店を訪問し部品や工具の品ぞろえを確認、民間の修理店を3軒訪れ、どの程度の修理が可能かをメカニックの方に把握してもらいました。
<2日目 15日(火)>
2日目は、まず運転手へ収集車の扱い方を説明しました。メカニックの方が操作をするたびに、スタッフからは「お~」との歓声が。みんな収集車が来て本当に嬉しいんだろうな。そんなことを考えていると何だか自然と笑っちゃいました。
<3日目 16日(水)>
実際に町へと繰り出し、ごみ収集を行ってきました。ここ3週間ほどごみ収集が出来ていなかったので、トラッシュビンの周りまでごみで溢れています。まずはその回収から。
バックをする際は、アシスタントがしっかり誘導。そして、ダンプサイトへと向かいます。
私が日本で見ていた八王子市の収集車が、こうしてチュークの道路を走っているのを見ると、何だか込み上げてくるものがあります。信じられない!
収集を終えた後は作業場に戻り、洗車。
そして、潤滑剤としてのグリスを各所に毎回挿すよう伝えられました。
<4~6日目 17日(木)~19(土)>
最後の3日間は、公共事業局のメカニックに対するトレーニングでした。車体のシャーシ部分や架装部分の構造を丁寧に説明していました。
そしてトレーニングの最後に、日本外交協会より修了証書が渡され、集合写真。みんな満足そうな笑顔をしています。
トレーニング中も今までに見たことがない真剣な様子で話を聞いていたことに感動。ごみ処理に関する部署がない、予算もない、職員のやる気も・・・など、問題が山積みの公共事業局ですが、今回の収集車獲得を改善していくための大きなきっかけとして欲しいものです。
私の任期中にこうしてごみ収集車が到着し、メンテナンストレーニングまで受けられたことは、幸運であるとしか言いようがありません。日本から寄贈される際にこうしたトレーニングは行われることは稀で、現地の人たちがあれこれ動かしてみながら運用するケースの方が多いようです。
今回来ていただいた富士車両の金子様、日本外交協会の寺田様に深く感謝申し上げます。ありがとうございました。(詳しくは「ごみ収集車獲得!&メンテナンストレーニング」)
3.この1か月を振り返って
チュークの人たちと共に首を長くして待っていたごみ収集車が到着したことにより、活動の様子も大きく変わっています。ごみ収集車が稼働したことにより、街中でこれまで山積みだったごみも見違えるように減りました。チューク人からは多くの感謝の声をいただきます。仕事で褒めてもらえることってなかなかないので、正直に嬉しかったです。
こうして日本から大きな支援を頂いていることに、チュークの人たちを代表して私からも感謝申し上げます。本当にありがとうございます。
6月からは、これまで準備を進めてきたパイロットプロジェクトもいよいよスタート。ごみ収集車に同乗しながら、パイロットプロジェクトを成功に導けるよう現地のスタッフと一緒に活動していく予定です。焦らず少しずつ、ごみ収集エリアを広げていきます。このプロジェクトの様子は次号で詳しくお伝えします。それではまた!
1.平成24年5月の活動
間近に迫ったパイロットプロジェクトのスタートの前に、州知事(実際に来られたのは補佐官)とのミーティングを3日に行いました。
そこで、目的や対象地域の選定理由などを説明しました。また、住民への周知・啓発が必要なこと、燃料の予算が十分にないことなどから、収集地域を徐々に拡大していく予定です。これに対して、他の地域から不満の声があがることが当然予想されますが、私たちはこのスケジュールを守りたいということを伝えました。(詳しくは「州知事へのプロジェクト説明」)
8日には、同期のJICAボランティアの配属先である小学校で、7年生14名に環境教育の授業を行ってきました。
ごみの分解年数クイズや写真を織り交ぜ、どうしたらこの島をきれいにすることが出来るかを考えてもらいました。(詳しくは「小学校での環境教育」)
28~31日は、SPREP(太平洋地域環境計画事務所)スタッフがサモアより来てくれ、配属先の環境保護局を中心として環境アセスメントのガイドラインを作成するためのワークショップが開催されました。
このワークショップでは、気候変動についても話し合われました。多くの住民が海抜の低い場所に住んでいるチュークでは、海面上昇はとても深刻な問題。地球温暖化をどう防ぐかではなく、どう「適応」するか議論していたのが印象的でした。(詳しくは「EIA(環境影響評価)ワークショップ~地球温暖化による影響」)
2.ごみ収集車到着!&トレーニング
そしてそして、ついにごみ収集車が4日到着しました!
チュークの人たちが待望し、はるばる日本から様々な想いが積まれたこの収集車。無事に届くのかとドキドキハラハラで待っていたので、この知らせを聞いた時の同僚と私の喜びは一入でした。
そして、14日から6日間、日本からメカニックの方がチュークに来てくださり、メンテナンストレーニングを行ってくれました。
<1日目 14日(月)>
トレーニング初日は、ダンプサイトまでの道の状態の確認(泥道として悪名高いチュークの道路!)、お店を訪問し部品や工具の品ぞろえを確認、民間の修理店を3軒訪れ、どの程度の修理が可能かをメカニックの方に把握してもらいました。
<2日目 15日(火)>
2日目は、まず運転手へ収集車の扱い方を説明しました。メカニックの方が操作をするたびに、スタッフからは「お~」との歓声が。みんな収集車が来て本当に嬉しいんだろうな。そんなことを考えていると何だか自然と笑っちゃいました。
<3日目 16日(水)>
実際に町へと繰り出し、ごみ収集を行ってきました。ここ3週間ほどごみ収集が出来ていなかったので、トラッシュビンの周りまでごみで溢れています。まずはその回収から。
バックをする際は、アシスタントがしっかり誘導。そして、ダンプサイトへと向かいます。
私が日本で見ていた八王子市の収集車が、こうしてチュークの道路を走っているのを見ると、何だか込み上げてくるものがあります。信じられない!
収集を終えた後は作業場に戻り、洗車。
そして、潤滑剤としてのグリスを各所に毎回挿すよう伝えられました。
<4~6日目 17日(木)~19(土)>
最後の3日間は、公共事業局のメカニックに対するトレーニングでした。車体のシャーシ部分や架装部分の構造を丁寧に説明していました。
そしてトレーニングの最後に、日本外交協会より修了証書が渡され、集合写真。みんな満足そうな笑顔をしています。
トレーニング中も今までに見たことがない真剣な様子で話を聞いていたことに感動。ごみ処理に関する部署がない、予算もない、職員のやる気も・・・など、問題が山積みの公共事業局ですが、今回の収集車獲得を改善していくための大きなきっかけとして欲しいものです。
私の任期中にこうしてごみ収集車が到着し、メンテナンストレーニングまで受けられたことは、幸運であるとしか言いようがありません。日本から寄贈される際にこうしたトレーニングは行われることは稀で、現地の人たちがあれこれ動かしてみながら運用するケースの方が多いようです。
今回来ていただいた富士車両の金子様、日本外交協会の寺田様に深く感謝申し上げます。ありがとうございました。(詳しくは「ごみ収集車獲得!&メンテナンストレーニング」)
3.この1か月を振り返って
チュークの人たちと共に首を長くして待っていたごみ収集車が到着したことにより、活動の様子も大きく変わっています。ごみ収集車が稼働したことにより、街中でこれまで山積みだったごみも見違えるように減りました。チューク人からは多くの感謝の声をいただきます。仕事で褒めてもらえることってなかなかないので、正直に嬉しかったです。
こうして日本から大きな支援を頂いていることに、チュークの人たちを代表して私からも感謝申し上げます。本当にありがとうございます。
6月からは、これまで準備を進めてきたパイロットプロジェクトもいよいよスタート。ごみ収集車に同乗しながら、パイロットプロジェクトを成功に導けるよう現地のスタッフと一緒に活動していく予定です。焦らず少しずつ、ごみ収集エリアを広げていきます。このプロジェクトの様子は次号で詳しくお伝えします。それではまた!