京都逍遥

◇◆◇京都に暮らす大阪人、京都を歩く

京響 第695回定期演奏会

2024-11-16 20:59:57 | アート・文化

「京都の秋 音楽祭」の一環として開催された京都市交響楽団第695回定期演奏会。

今日のコンサートは、時間ができて先週急遽予約したものだから、曲の予習をしないまま出かけた。

1曲目のモーツァルトは、レガートが優しく優美な印象。

2曲目のベートーヴェンはソロに入る前のオーケストラのメロディを聴いて「あ、この曲知ってる」と気づいた。曲の始まりのティンパニでは気づかず。小規模編成のオーケストラで、独奏ヴァイオリンは高音でメロディを奏でる。優雅である。調べてみると、1806年12月に初演なので、その頃に完成したようだが、翌年、ピアノ協奏曲に編曲したらしい。なるほど、私が知っていたのは『ピアノ協奏曲ニ長調作品61a』だったようだ。

3曲目のドヴォルザークは、初めて聴く曲だった。ティンパニも木管もそれぞれ素晴らしく、鈴木雅明氏の指揮は熱量が伝わってくるようだった。

個人的には9月のコンサートよりも全体として満足度が高かったが、何といっても最も良かったのは2曲目と3曲目の間で演奏されたソリストのアンコール曲であった。私の好きなバッハだったからかもしれない。コンツェルトでは演奏技術の高さがよくわかったが、アンコールの独奏は、心に染み入るような音色だった。ピアニッシモの最後のFの音がホールに拡散して消え入るところなど、これはヴァイオリンでしかできないと思わせられる。

帰宅後、ジョシュア・ブラウンをYouTubeで何曲か聴いた。ジョシュア・ブラウンによる同曲の演奏はYouTubeで見つからなかったので、Itzhak Perlmanの演奏で曲の復習も。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

二条城本丸御殿再訪 

2024-11-15 20:45:28 | まち歩き

現在公開中の御常御殿の部屋が、11月17日までで一旦公開を終了するので、再訪しようと思い立った。「松鶴の間」「雉子の間」「御納戸」である。20日から2025年3月16日までは「四季草花の間」「耕作の間」「萩の間」が公開され、3月19日からは、再度変更されるようだ。

「松鶴の間」は、主の居室であったそうだ。金銀の雲、大ぶりの松に鶴が描かれ、非常にきらびやかで力強い。床の間は東側に設えられているので、主は床に背を向けて座り、西側の襖を開け放って広々とした庭を眺めたに違いない。

「雉子の間」は、松鶴の間のすぐ東にある部屋で、主の寝所。前回の観覧の際は蚊帳吊り金具に気づかなかったが、四方の柱に二段に金具が取り付けられていた。二重に蚊帳を吊るしたなら、蚊に悩まされることもなくぐっすりお休みになれたことだろう。金色の雲に紅葉と雉。松鶴の間ほど豪華ではないぶん、落ち着きを感じる。

「御納戸」は雉子の間の東隣りにある部屋で、主の世話をする者が控えた部屋であったらしい。納戸という名がついているが、漆喰の白壁の下は一面、緑青地に金色の朽木雲文様の唐紙の襖で、豪華な印象。

御納戸と萩の間(今回は非公開)の間に、地図上で狭い部屋のようなものがあり、ガイドの方に質問すると、二階へ続く階段があるとのこと。御常御殿には、ほかにも、もう一か所階段があるらしい。以上が御常御殿についての個人的なまとめ。

さて、今回の本丸御殿の見学ルートは、次の通りである。

①「使者の間」→②「殿上の間」「公卿の間」→③御書院の南側三部屋(「三の間」「二の間」「一の間」)→④渡廊下→⑤御常御殿の南側三部屋(「松鶴の間」「雉子の間」「御納戸」)→⑥御湯殿→⑦渡廊下→⑧御書院の東側・北側廊下に面した四季の間(「夏の間」「冬の間」「秋の間」)→⑨御書院廊下北側にある雲鶴の間(「一の間」「二の間」「三の間」)→⑩「雁の間 東」「雁の間 西」→「取次の間」「玄関の間」

⑧「四季の間」の障壁画は、どれも地味。

⑨「雲鶴の間」の名は、雲鶴模様の唐紙が襖に使用されていることからきている。緑青地に、金で鶴と瑞雲が描かれ、華やかであった。また、⑧「冬の間」「秋の間」と⑨の三部屋は廊下を挟んでそれぞれ南と北に並んでいるが、廊下に面した襖は白地に銀砂子だか、落ち着いたきらめきのある七宝文様の唐紙が使用されていた。⑤の唐紙についてもそうだが、すべて元の文様を復元したものであるとのこと。

⑩「雁の間」は、家来たちが使用した部屋である。襖の多くに雁の絵が見られる。「雁の間 西」の西壁面に一間半ほどの棚があり、棚奥の壁に二羽の雁が描かれているのだが、上部に描かれた一羽は座らないと見えない。この棚は、元は「雁の間 東」の東壁面にあったとパンフレットに記載されている。では、二羽の雁は?移築の際、部屋の配置が変わり、障壁画も切り貼りされたというから、雁は棚奥に描かれたものではなかったのかもしれない。どれも、水墨画でありながら、全く寂しさを感じない。かっこいい障壁画である。強い生命力と力強さを感じる雁の絵は、宮家の御殿というより、武士のお屋敷にふさわしいようにも思える。

二度目の見学だが、御殿の造りが複雑で、どこを歩いているのかわからなくなった。来週以降、また別の障壁画を見に行こう。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

お堀の水鳥

2024-11-02 20:55:48 | まち歩き

曇り空の昨日、二条城に行こうとして、小学生の多さに入城を諦めた。修学旅行なのか、駐車場にはバスがぎっしり。周回してからほかの行き先を考えようと歩き出すと、お堀の周りには、今まで見たことのない(あるいは気づかなかった)光景が。

水鳥たちの整列!

検索してみたところ、ハシビロガモという名の鳥であるかもしれないことがわかった。生き物に疎いので、判断がつかない。

ハシビロガモならば、地味な茶色が雌で、頭部が緑、羽が白と茶色のグラデーションが雄らしいので、上の写真の鳥たちは、みな雌ということになる。

日本野鳥の会京都支部HP:ハシビロガモ日本野鳥の会 京都支部

鴨川べりの恋人たちのように、並ぶ、並ぶ……。

水に入る鳥はわずか。もう満腹だったのか?

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

御所の秋

2024-10-30 21:05:30 | まち歩き

所要を済ませ、御所を通った。秋の空に筋状の雲が。

晴れ間が出たかと思えばまた曇り、雨こそ降らないがすっきりとはしない天気。夕方の写真のようだが、正午ごろの様子である。

天候不順のため季節外れの桜のニュースを今年は度々耳にするが、御所にも季節を間違えた桜が数本あった。花をつけた桜の若木の横には、落葉し始めた桜の木。

*2024年12月2日訂正:これは、季節を間違えた桜ではなく、「十月桜」という寒桜の一種であることがわかった。

道路を救急車が通るが、周りの車は脇に避けない。いつものことだが。つくづく京都は運転マナーが悪いと思う。救急車のサイレンに気づいて自分の車を道路脇に停めたら、後ろの車にクラクションを鳴らされたこともある。

こんな京都で、最近なぜか横断歩道横の自転車通行帯が続々と消され、車道の白線が入るようになった。横断歩道内を斜めに走行する自転車が増えそうだ。危なすぎる。自転車用の通行帯を復活させてほしいものだ。歩行者が自転車通行帯を歩いて道路を横断するのを避けるためなら意味があると言えるが。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

二条城 二の丸御殿白書院

2024-10-29 15:00:04 | まち歩き

9月に訪れた二条城二の丸御殿に再度行ってみた。今回の眼目は、展示収蔵館で公開されていた「〈白書院〉一の間・二の間」の障壁画を、御殿の模写で再確認すること。唐門(写真上)を入り、御殿(写真下)へ。

こちらは本丸御殿とは違い、通常観覧の入城料以外は別料金も必要なく、予約も不要。国宝なのに。観覧者は引きも切らずかなりの人出ではあるが、見たいものをきちんと見ることができた。

白書院は御殿の最も奥まったところにあり、二の間と三の間の前(南側)の廊下だけ通ることができる。展示収蔵館にあった一の間の大床の雪景山水は、収蔵館の中で個人的には最も好ましい絵だったが、廊下から見ると、中央だけが切り取られてほとんどが湖の情景となり、間延びした印象。違い棚小襖は遠目になんとか見ることができたが、収蔵館に展示されていた付書院横の戸襖や、一の間と二の間を分かつ襖、二の間の南側の襖の障壁画などは、死角であり、全く見ることはできなかった。

収蔵館の襖の引手横にはL字型の金具が取り付けられていた。隅の襖を留める鍵であるという。御殿にある模写の障壁画には、金具はなかった。将軍の居間・寝室であったというから、このような鍵を用いたのだろうか。一方で、本丸御殿のような蚊帳吊り金具は見つけられなかった。一の間の上部の様子はわからなかったので、ないとは断定できないが。

二条城まつりの期間中(2024.10.25-12.8)のため、日中は屋台あり、猿回しのパフォーマンスあり。

猿回しの公演は、午前は東大手門を入って唐門に至るまでの場所で4回、午後は本丸御殿前で5回行われている(土日祝)。竹馬や階段(写真下)を器用に使うかわいいおさるを見ることができた。

北側にある清流園の香雲亭では、お茶会が開催されていた。お茶会は、10/26、11/1・3・4 と4日間に限られる。清流園・香雲亭は通常非公開なので、園内を歩いたり、角倉了以の屋敷から移築されたという建物内部を見学する機会ではある。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする