京都逍遥

◇◆◇京都に暮らす大阪人、京都を歩く

妙顕寺のしだれ桜

2024-04-09 18:34:06 | まち歩き

前回の記事(4月4日)で「桜の方は来週末まで楽しめそう」と書いたが、今日行ってみると、週末の暖かさで一気に開花していた。

門前向かって右のしだれ桜は今がまさに満開、左のしだれ桜(撮影していない)は散り始め。

鐘楼前のしだれ桜もこの通り。

方丈前の桜も今が盛りである。

花曇りの一日で、青空とのコントラストを楽しむ、とまではいかなかったが、境内は静かで、ひとり桜を楽しむ方がちらほら。

苔には桜の花びらが散り敷き、風情がある。

「花の道がみごと」と話す人も。

市内の北大路通以南の桜は種類によっては散り始めが多いが、鴨川デルタよりも北側の賀茂川べりは、今も満開の桜が楽しめる。

北西に五山送り火の船形のある舟山が見える。

上賀茂神社鳥居付近の桜も満開だった。

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妙顕寺の桜2404

2024-04-04 23:20:45 | まち歩き

先月末に訪れた妙顕寺、今週半ばの桜の様子は次の通り。

門前の枝垂桜はまだ蕾が固いように見える。

方丈前の桜は五分咲きのものあり、まだこれからのものもあり。この撮影場所の東側に方丈と本堂をつなぐ渡廊下がある。

渡廊下前の桜も五分咲きぐらいだろうか。渡廊下の下を抜けると、左手に勅使門。

勅使門外側から四海唱導の庭に咲く桜が見える。

一回りして、本堂前に戻る。石碑と鐘楼付近の桜。

境内は淡い色の桜ばかりなので、すべてソメイヨシノなのだろうか。堂内の拝観(まるごと美術館)は7日(日曜)までだが、桜の方は来週末まで楽しめそうだ。

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本満寺

2024-04-02 22:26:34 | まち歩き

桜が満開と聞いて、本満寺を訪れた。

寺町通沿いに入口がある。

勅願寺ということで、壁には5本の白線。

入口左手には樹齢90年という満開の枝垂桜。さすがに結構な人出で、中国語が飛び交っていた。桜の巨木の周りには、50~60人はいた。

そう多くはないが花びらは風に舞い散り、散るさまを撮影しようとする人たちは、なかなか場所を移動しようとしない。結果、空を見上げて撮影することになる。

これは、人が引くのをずいぶん待って撮影したもの。桜の足元には牡丹が植わっている。

枝垂桜を通り過ぎ、北東方向の石畳を進む。

サツキにつつじ。5月に来るのもいい。

珍しい形の灯籠が。

本堂前の椿。これは妙蓮寺椿?

モミジもあり、境内は広くはないが、四季を通じて美しいお庭だと思われる。ただ残念なことに、植栽の説明が全くない。ここには市の駒札もないし、堂内の参観もできないから縁起の説明文もなく、いろいろなことがわからないままである。

本堂を、東駐車場より撮影。

本堂の扁額は「廣布山」。HPによると、「広宣流布山 本願満足寺」が正式名称のようだ。1410年創建の日蓮宗のお寺で、1536年天文法難の際には堺へ避難、1539年現地に移建し、後奈良天皇の勅願寺となったとのこと。1751年吉宗の病気平癒祈願をして以来、将軍家の祈願所になった。

1590年の秀吉による寺地移転の前からこの地であったらしい。それでも手水舎には五七桐紋が見える。これは別の意味があるのだろうか。

もちろん、軒丸瓦などにはほかの紋も入っている。

本堂を過ぎた右手に南門がある。河原町通葵橋西詰交差点の手前を北西に入り、次の角を左折するとすぐにこの南門の前に出る。が、やはり寺町通を上がるのがわかりやすいだろう。寺町通のなかでも、本満寺のある鶴山町は特にお寺が密集しているが、大きな石柱と柑橘の木を目印にすれば、通り過ぎてしまうことはない。

枝垂桜は週後半から続く雨に耐えられないかもしれないが、寺町通沿いの駐車場前(妙見さん脇)にはまだ蕾のソメイヨシノらしき桜の木がある。来週末まではじゅうぶん楽しめるだろう。

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妙蓮寺*まるごと美術館2024春

2024-03-30 21:18:10 | まち歩き

前回の記事『妙顕寺』に続き、この春の「まるごと美術館」の妙蓮寺へ。妙蓮寺は、堀川通を挟んで、妙顕寺のちょうど反対側辺りにある。

塀の右側に「まるごと美術館」の幟。

本堂向かって右手前にある桜は御会式櫻という。10月13日(日蓮の入滅日)頃から咲き始め、春に満開になるという桜で、俳句で冬の季語でもあるらしい。

枝に括りつけられた注意書きには、「枝からもぎ取らないで」「散った花弁を持ち帰る」とある。花弁を持ち帰ると恋愛が成就するという言い伝えがあるらしいが、不心得者がよほど多かったのだろう。桜の木がかわいそうだ。

御会式櫻は奥書院に面した十六羅漢の石庭にも植えられている。

北山杉と御会式櫻を背景にした石庭。きちんと整えられた植栽が清々しい。枝先しか写っていないが、庭に向かって左手には、モチノキが植わっていた。この庭には不釣り合いな気がして、初めから植えられていたのかどうか気になる。

妙蓮寺では、本堂を抜けて奥書院手前の外庭脇の廊下突き当りから、森島善則氏の写真が展示されていた。見に行って良かった。撮影自由だったので写してみたが、実物はもっとずっといい色である。

ご本人のHPで見た方がいい。

unreality flows ► Yoshinori Morishima

なんだろう、アクリル絵の具のフルイドアートかな?と思いながら数点見ていると、解説ボランティアの方が「写真なんですよ」と声をかけてきた。特にカラフルな作品のひとつは、道頓堀川を撮ったものなのだそうだ。川の水面にゆらめく色彩を写真に収めるとこんな風になるなんて。

「写真には合成や加工は加えず、『光の反射する水面』を切り取った写真作品」と展示会案内にあった。

別の作家の屏風も迫力があって、お寺という空間にぴったり。

奥書院には四季の襖絵があり、「冬の川」は銀箔の襖に白い鷺が描かれていた。

この襖の裏側は「秋の山」。金箔の襖に紅葉、薄、秋の花と満月である。

「春の野」は、銀箔の襖に鹿。

春の裏側は「夏の池」で杜若が八つ橋と共に描かれている。そこは床の間と違い棚を有する最も広い部屋で、東の襖には睡蓮が描かれていた。

春夏秋冬いずれもすっきりとした襖絵。ただし、長谷川等伯の襖絵は収蔵庫にあり、見ることはできなかった。収蔵庫の拝観は、毎月1日のみ(要予約)。また、水曜日は拝観休止である。

上の写真は、白い木蓮の庭。

これは、妙蓮寺椿。お茶席に人気の品種らしい。椿の見ごろは12月~2月頃か。もう花は終わりかけだ。

妙蓮寺椿のある奥書院の入り口右手には、紫木蓮がきれいに咲いている(写真では見づらいが)。

鐘楼は美しい姿をしている。横に藤棚があるので、5月頃に来るのもいい。

 

お天気は良かったのに、妙顕寺同様、拝観の人数は少なかった。八重桜、枝垂桜、ソメイヨシノもまだ咲いておらず、お庭はきれいに整っているが少し寂しいかもしれない。4月7日の展覧会終了までに華やかになるかどうかわからないが、桜はなくても、写真作品に興味のある方はぜひ。

 

寺名に聞き覚えがあるし、本堂前の様子に見覚えがある……調べてみると、2014年5月に記事を書いていた。

妙蓮寺 - 京都逍遥 (goo.ne.jp)

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妙顕寺*まるごと美術館2024春

2024-03-29 21:19:10 | まち歩き

3/23(土)~4/7(日)の日程で、西陣で「まるごと美術館」が開催されている。

まるごと美術館HP:まるごと美術館 -Kyoto Marugoto Museum- (kyoto-marugoto.com)

地域活性化を目指す西陣の有志団体で、2017年に個人で活動を開始した後、2019年に運営メンバーが揃って現在の形になったらしい。神社仏閣の協力のもと、春と秋に展覧会を行っている。寺社を会場にしたアート・工芸品の展覧会と、会場になった寺社の特別拝観のセットというものだ。今年は、妙顕寺と妙蓮寺の二箇所である。

妙顕寺のある寺之内通はGateau de Miel に行くときに何度も通っていたが、一般の拝観ができると思わず、いつも横目に通り過ぎていた。いい機会なので、行ってみた。

石柱で一目瞭然だが、ここは日蓮宗のお寺、山門にあるように勅願寺(1334年)であるゆえ、菊の御紋も見える。しかも大本山とのこと。1321年創建で何度か移転・改称、延暦寺による2度の破却、改称、焼失、秀吉による寺地移転の後も大火で焼失、再建を経て今に至っている。

京都には具足山は三箇所ある。龍華 具足山 妙顕寺のほかには西龍華 具足山 立本寺(寺内に具足山教法院も)、北龍華 具足山 妙覚寺。

岡山にある具足山妙本寺なども、同様の由緒があるのかもしれない。

立派な大本堂。拝観は、本堂左手奥にある方丈が入口である。

大玄関で巨大な苔玉に出合う。迫力あり。大本堂の格天井には数々の家紋。花天井はよく見かけるが、家紋は初めてと思っていると、説明文を見つけて納得。もとの本堂は二匹の龍が描かれていたが、再建の際に寄進者の家紋を天井に入れた、とのこと。本堂なので、さすがに撮影は遠慮した。

四海唱導の庭は、まだ桜には早かったが、手水には花々。木々も美しく剪定され、見ごたえがあるお庭だった。

和装婚礼衣装の外国人カップルが、廊下を進む。カメラマンの指示を通訳する声が聞こえる。確かに前撮りにぴったりの場所だ。

大客殿のすだれ作品を鑑賞し、茶室手前の円窓からお庭を見る。

円窓から見えるのは「光琳曲水の庭」で、枝ぶりの見事な赤松と黒松が主役であった。こちらも、美しいお庭である。

書院側には「抱一曲水の庭」があるが、現在、書院一帯を改装中で、見ることはできなかった。隣接する「孟宗竹の坪庭」にも足場が組まれている。

京都は今日、桜の開花宣言があったが、門前のしだれ桜の見ごろは、あと2週間ほど先になるだろう。「まるごと美術館」の催しがあまり知られていないのか、参観者が少なく、もったいない。建物は立派、お庭も見事。HPは見やすいし、拝観料(800円)と引き換えに渡される印刷物もコンパクトにまとまっていてわかりやすい。渉成園の詳しいパンフレットもそれはそれでよかったが、仏教に詳しくない者にとっては必要最小限の情報だけというのもいい。京都で数々の寺社を巡ったが、この印刷物は一番だ、多分。

京都|日蓮宗大本山 妙顯寺 (shikaishodo-myokenji.org)

堀川通から少し入っただけで静けさと安らぎを得られる。信仰心がなくとも、お庭を見るだけでも立ち寄る価値のある場所だと思う。本堂外廊下の傷み具合を考えると、大人数の参観は歓迎されないかもしれないが。

酒井抱一をテーマにした庭を見に再訪したい。年中拝観可能(不定休のためHPを確認)だが、抱一曲水の庭がある一角――寺務所より北側奥――は特別公開の時期にだけ見ることができるそうだ。秋の特別公開には改装が終わっているだろうか。

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