8月4日朝刊「告知板」に掲載されていた松岡正剛の講演会。開催日は翌5日というので、すぐ主催の商工会議所に電話し、参加予約した。
松岡正剛。学生の頃『遊』でその名を知り、lunatic という言葉を覚えたのだった。 10年ほど前ネットで『松岡正剛千夜千冊』を見つけ、折に触れて読んできた。少し前には『17歳のための世界と日本の見方』『世界と日本のまちがい』を、『日本数寄』『フラジャイル』『花鳥風月の科学』も手に取った。
とにかく博学、ということはわかっている。その講演を聴いてみたい、どんな声でどんな様子で話すどういう人なのか知りたい、「知の編集」の一端を垣間見たい、と出かけた。
宝ヶ池グランドプリンスホテル内の会場には、京都商工会議所「定例会員講演会」と横断幕が掲げられ、それらしい方々が席についている。会員でない私は場違いな印象。ぎりぎりのタイミングでの新聞告知は、一般参加者を集めるためだったのだと納得した。講演前、司会がブログを『千夜一夜』と言い間違い、それに気づかないまま。それはないだろう・・・。
「あまり引き受けない」という講演は、準備万端というものではなく話がよく飛んだが、それがすなわち博覧強記というものかもしれない。あれもこれも、知っていないと話について行けないな、とも思う。松丸本舗の話が一番ノッていたか?それに続いて本の選び方。書店で目指す本の両側にある本の目次を読むこと。それと似たようなことは私もしている。武道家は無駄に出かけないという話は、内田樹の本で最近読んだばかりだ。
講演後、昨年度(2010.4.1~2011.3.31)京都新聞に連載された『松岡正剛・本の大路小路』コピーが配布された。150字の書評をほぼ毎日。改めて、“多読”とその咀嚼に敬服し、読まないままの本が三桁はある我が身を省みる。「3.11後、学生に毎週5冊本を読ませている」と齋藤孝がテレビで言っていたことを思い出した。
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