2015年3月11日~23日の期間、京都島屋グランドホールにて、琳派400年記念の展覧会が開催されている。副題に「 ―宗達・光琳・抱一・雪佳― 」とある通り、琳派と括られるものを時代毎に見せる展示で、流れを概観できるようになっている。
詳しいわけではないが、琳派は好きで、細見美術館には何度か足を運んでいる。『琳派を愉しむ―細見コレクションの名品を通して(淡交社)』も手元にある。
さて、今回は。会場が暗すぎる。もちろん、借り物だから照明を控えめにする必要もあるのだろうが、小さい字で書かれた解説文(タイトル、作者とも)が、読みにくい。休日に出かけたのもミスだったが、人が多くて、ゆっくり見ることができない。
しかし、暗くてかえって良かったこともある。先述の『琳派を愉しむ』に掲載されていて全く好きではなかった芳中の鹿。書籍では、鹿の目が黒々として怖いのだが、暗めの照明の中で見る「月に萩鹿図(中村芳中筆)」は、たらし込み技法を用いたふんわりと優しい描線が何ともいえない。
京都で開花した絢爛豪華な琳派よりも、静かで味わいのある江戸琳派の方が好みだ。本展では、酒井抱一の「紅梅図」。同じ梅でも、芳中(「白梅小禽図屏風」)とは違う、枝ぶり。芳中のも、味わいはあるのだが。
「秋草図団扇(成乙印)」を中央に置いた、すすきを描いた一幅も、忘れがたい。成乙は、光琳の弟子とのこと。前述の書籍では、団扇紙部分しか載っておらず、私の気に入ったすすきはない。団扇に貼られたものである証拠に、骨のあとがついているのが、書籍だとよく分かる。
描表装は「鯉に燕子花図(酒井唯一)」だけ出品されていた。この絵は全く好みではなかったが、描表装部分は面白い。細見美術館で見た(前述の書籍にも掲載されている)、鈴木其一「歳首の図」を思い出した。描表装のものを、もっと見てみたいものだ。
京都では、今年が琳派が創始されて400年の節目であることから、昨年より連続講演会や、企画展、パネルディスカッションと、行事が目白押し。本展の会場、京都島屋1階入口そばのオープンスペースには、琳派風ドレスを纏ったマネキンたちがいた。ARTISANは、琳派柄をいつも通りのすっきりしたデザインに落とし込んでいたが、桂由美は、華やか過ぎるように思えた。
OCNブログからgooブログへ引っ越しして、初めての投稿。
改めてページを確認すると、Amazon経由の書籍紹介部分がなくなっている。記事に関する書籍紹介だっただけに、残念だ。多分、以前の記事のレイアウトも崩れている。訂正する時間もなく。見苦しい場合、ご容赦を。
詳しいわけではないが、琳派は好きで、細見美術館には何度か足を運んでいる。『琳派を愉しむ―細見コレクションの名品を通して(淡交社)』も手元にある。
さて、今回は。会場が暗すぎる。もちろん、借り物だから照明を控えめにする必要もあるのだろうが、小さい字で書かれた解説文(タイトル、作者とも)が、読みにくい。休日に出かけたのもミスだったが、人が多くて、ゆっくり見ることができない。
しかし、暗くてかえって良かったこともある。先述の『琳派を愉しむ』に掲載されていて全く好きではなかった芳中の鹿。書籍では、鹿の目が黒々として怖いのだが、暗めの照明の中で見る「月に萩鹿図(中村芳中筆)」は、たらし込み技法を用いたふんわりと優しい描線が何ともいえない。
京都で開花した絢爛豪華な琳派よりも、静かで味わいのある江戸琳派の方が好みだ。本展では、酒井抱一の「紅梅図」。同じ梅でも、芳中(「白梅小禽図屏風」)とは違う、枝ぶり。芳中のも、味わいはあるのだが。
「秋草図団扇(成乙印)」を中央に置いた、すすきを描いた一幅も、忘れがたい。成乙は、光琳の弟子とのこと。前述の書籍では、団扇紙部分しか載っておらず、私の気に入ったすすきはない。団扇に貼られたものである証拠に、骨のあとがついているのが、書籍だとよく分かる。
描表装は「鯉に燕子花図(酒井唯一)」だけ出品されていた。この絵は全く好みではなかったが、描表装部分は面白い。細見美術館で見た(前述の書籍にも掲載されている)、鈴木其一「歳首の図」を思い出した。描表装のものを、もっと見てみたいものだ。
京都では、今年が琳派が創始されて400年の節目であることから、昨年より連続講演会や、企画展、パネルディスカッションと、行事が目白押し。本展の会場、京都島屋1階入口そばのオープンスペースには、琳派風ドレスを纏ったマネキンたちがいた。ARTISANは、琳派柄をいつも通りのすっきりしたデザインに落とし込んでいたが、桂由美は、華やか過ぎるように思えた。
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