回顧
今の科学的文化は
人間の もっとも下等な意識をもととして
発達しておるにすぎない ・・・ ということを忘れてはなりません。
回顧
現代の食生活は、幼稚園児の弁当を見ると、いかにかっての伝統的な正常性と逆転しているかが分かります。
かっての小学生の弁当箱には、おかず入れが片隅に約五分の一の大きさで添えられていました。
そこに漬物や煮物の野菜が入れられていたのです。魚など小さなチリメンジャコくらいは入りうるのですが、とても大きなのは入る余裕はないのです。
ところが、今の幼稚園児の弁当箱は逆転していて、ごはんの部分にたくさんの豪華な動物性のおかずが入れられて、ごはんは小さい部分に申しわけていどに納まっています。
副食が主役になって、主役は副え物になっています。
副食でこそ栄養がとられるという考えが、お母さんたちの頭を支配することになったからです。
というのも、栄養学の知識がそのように仕向けたからに違いありません。
主食と副食の下剋上です。
親が子どものご機嫌をとった弁当ごしらえですから、やがて子どもが親に乱暴を働く家庭内暴力の素地は、こんなささいなところからも芽生えている ・・・ といえなくもないのです。