
菖蒲
一日一度も顔を洗わない。
・・・ そういう人は珍しい。
道元さんが中国に修行行って以来
洗面と楊枝 ( ようじ ) ということが
・・・ 社会習慣になってしまいました。
そして 毎日一回は 鏡でわが顔を眺めます。
・・・ そんな習慣を文明人は身につけてしまいました。
しかし 毎日一回 三里のツボをもんでみる
・・・ という人にはめったにお目にかかりません。
「 三里って何 」 ・・・ と問う人もいます。
たいていは 「 そんな非科学的な 」 ・・・ という顔で笑います。
足の裏には 湧泉 ( ゆうせん ) という大事なところがあって
・・・ と述べても
いっときの冗談のように ・・・ 受け取られます。
顔を鏡に映すことはあっても
足の指をしげしげと眺めることは少ない。
水虫かウオノメでもできないかぎり ・・・
足は ・・・ 社会的意識の闇の中に沈んでいます。