難しい春風 1 2018-05-02 15:38:08 | 原発震災避難者 一樹春風有両般 南枝向暖北枝寒 (いちじゅのしゅうんぷうりょうはんあり なんしはだんにむかいほくしはかん) 一本の樹に春風が吹いた 南の枝には暖かく感じても 北の枝には届きません 同じことが起きても 違う育ちをする二つの枝 だから 「春風が吹いて よかったよかった これでもう花が咲く」と もろ手をあげて 喜んでいるわけにもいきません (2につづく)
いい話と記憶 2 2018-05-02 11:52:13 | 原発震災避難者 誰かと一緒に囲んだ食事 食べた料理とその時の会話が 同じ記憶の中に残ります 幼い時に食べた干し柿の味は 亡兄の戦争体験の話を思い出させ お寺でいただく白粥の湯気は すがすがしい心と 修行の決心の象徴となって 記憶に残ります 引き継がれたおふくろの味噌汁の味は 忘れていたやさしい語り口を 蘇らせてくれます