老後の日々

果物に野菜作り等、
今では趣味にして気間々にやっています。

薬草南蛮毛

2007年07月12日 | Weblog

トウモロコシは、ナンバ、ナンバキビ、トウキビ、などと言われ、畑で栽培するが、店で購入して食べるので、薬という概念がないかも知れません。トウモロコシは南米原産の植物で、日本には1579年ポルトガル船で長崎に持ち込まれた。そこでトウモロコシのことを南蛮と言うようになり、その毛を南蛮毛と言うようになった。

また既にあったモロコシキビに似ていたので、外国と言う意味の唐が付けられてキビが略され、トウモロコシと言うようになった。生薬としては、1578年に李時珍によって書かれた薬草の本「本草網目」に最初に記載されました。日本に伝来する1年前のことです。こんな偶然から、食料としての伝来後、すぐに薬としても使われるようになったのです。

薬になるのは、トウモロコシの雌花の柱頭と言う部分。と言っても想像が付かないかも知れません。わかりやすく言うと、トウモロコシの毛です。この毛を乾燥した物が南蛮毛と言う生薬です。たぶん今までトウモロコシの皮と一緒に捨てていたと思います。これからは、トウモロコシの食べた後のしん(ぎょくしょくきずい)とともに乾燥させて保存しておいてください。

この二つは、利尿効果がありますが、やはり南蛮毛の方が効果がよいので、それだけ乾燥して置くのも良いと思います。南蛮毛5~10㌘に600ミリリットルの水を加えて煎じ、約半分量にして茶こしでろ過します。これを三等分して茶の代用にするのです。妊娠時のむくみ、腎炎、ぼうこう炎、尿路結石などに効果があります。また濃い煎液にすると、血中の唐が消えるので、糖尿病の人は、せひとも使用して貰いたい薬です。

また、産婦人科の緒病、月経異常、低血圧、神経病、胃病、肩こりにも効果があります。トウモロコシの毛は非常に有利な薬なのです。皆さんがいつも食べているのは、トウモロコシの種の部分です。種にも咳を控え、余分な粘液や胆汁を除く作用があります。そのため、精力がつく食物として、焼いたり、ゆでたりして食べられています。乾燥した穀粒わ粉にして、そばかきのようにして食べる事もできます。
崇城大学薬学部教授 村上 光太郎さんの記載より