詩と写真 *ミオ*

歩きながらちょっとした考えごとをするのが好きです。
日々に空いたポケットのような。そんな記録。

ある晴れた五月の日

2018年04月30日 | 
ある晴れた五月の日
木立の中のベンチに座る
風が吹いている
ついさきほどまで
室内で踊る影として見ていた枝葉と
わたしも同じ空気に
色彩の部屋として溶かされ
さらわれている

煉瓦の小道を木の葉が駆ける
すべてが一体となり
同じ向きへたなびく
わたしはなにもしなくてもわたしで
ずっと昔のある日から
立っている一本の木
地層のように積み重なった
あまたの風の層を貫く
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