スタジアムの外に連なる夜店のイベントテントの様子を見物しながら人波に沿って歩き、横断歩道の手前の信号で立ち止まる。ここからは互いに行く先が違う。
「君の国はBanking Countryになるの？スイスとかシンガポールみたいな。小さな国のほうが、金融国家には向いているもんね。」
「To get trust, stability is required. Well educated population is needed. とても時間がかかる。」
「アラブ連合ってEUみたいなの？同じ言語とイスラム文化でつながって自由に働いたり行き来したりできる経済共同体になるの？？」
「経済じゃない。More emotional bondだよ。ArabはDiverseだからEUのようにはまとまらない。チュニジアはヨーロッパよりだけど、Gulf countriesは部族Mainだし。Democracyはまだないに近いし。アラブのPowersはrealityは見ていないし。」
「でも北朝鮮とくらべたら？」
「ずーっとましです。」言っている程度がほんとにわからない。
信号を行き来する人の波、車を遮ぎるつんざくようなるホイッスル、青信号の鳥のさえずり音。話が途切れる。
「うるさーい。」とチュニ君。あれ、もう赤信号。じゃ、待ってる間、また、立ち話でも。
「修士は国の大学で取ったの？」
「はい。お金があればフランスの大学に留学しますが、ないから国に残りました。」
「大学入るのにバカロレア受けたんですか？」
「！！！あたりまえだよ！！」間髪入れず流暢な日本語でいつになくオーバーなリアクション。
かなり恥ずかしい感じ。2か国語で教育を受けるということは聞いていたが教育システムは知らないままだった。バカロレア必須とは道理で、フランス語がネイティブ並なわけだ。あてはめてみると、日本の大学に入るのにアメリカのSAT受験が必須というのと同じことだもん。かなりフランスよりのカリキュラム編成なのだろう。やはりバイリンガルは時間をかけて育成される。幸か不幸か、日本は占領されたもののそこまでは植民地化されていない。
信号を行き来する人波、車を遮るホイッスル、青信号の鳥のさえずり音。話が途切れる。
「うるさーい。」とチュニ君。あれ、もう赤信号。じゃ、待ってる間、また、立ち話でも。
何巡しただろう？気が付くとあんなに人波があったのに、もはや残っているのは片づけの業者だけ。試合は9時に終わっているのに、いまや10時。
「Grazie・・・mille.」考え考えゆっくりイタリア語を話し出すチュニ君。な、なんでイタリア語。
「Por que habla en italiano?」スペイン語で応酬してみる。あ、これなら自分の方がちょっとましかも。
「Perche・・・、Perche・・・・」
「Por que？Por que？」
「Perche io・・・ assomiglio・・・a spagnolo, io・・・penso・・・che Lei lo capisce．」
そういえば、気分で英語、日本語、フランス語とコロコロ使う言語を変えてくるチュニ君に最初ははぐらかされているみたいで手こずった。英語を話すときのなまりが母語二か国語分の影響を受けるというのは相当面白かったが、深い理解につながる共通言語がなかったなぁ。話の分量だけは多かったが、理解はその中の2割。10話して2しか通じないとは。英語ですら語彙は向こうはアカデミック、こっちのはアメリカ中西部、日本語は自分が圧倒的に有利だし、向こうがネイティブとして話すアラビア語やフランス語はこっちが全くダメだし。
「Entiendo．No tenemos un idioma ・・・comun.」ははは、だからといって片言どうしの対決に持ち込むとは。相変わらずだ。
「Grazie realmente per・・・ aiutarmi・・・ finora.」aiutarはayudarのことだよね。
「De nada. Muchas suerte．」
「Grazie．」
深々と礼儀正しくお辞儀するチュニ君。互いに※ピジン語だな。でもこの変な対決も悪くはない。手を軽く振って、互いに別々の方向へと向かおうという瞬間、こんな言葉が自分の口から飛び出した。
「Hasta la vista, baby!」
「うまい！」とチュニ君。
おや、この対決に限っては、勝利かも。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%94%E3%82%B8%E3%83%B3%E8%A8%80%E8%AA%9E
「君の国はBanking Countryになるの？スイスとかシンガポールみたいな。小さな国のほうが、金融国家には向いているもんね。」
「To get trust, stability is required. Well educated population is needed. とても時間がかかる。」
「アラブ連合ってEUみたいなの？同じ言語とイスラム文化でつながって自由に働いたり行き来したりできる経済共同体になるの？？」
「経済じゃない。More emotional bondだよ。ArabはDiverseだからEUのようにはまとまらない。チュニジアはヨーロッパよりだけど、Gulf countriesは部族Mainだし。Democracyはまだないに近いし。アラブのPowersはrealityは見ていないし。」
「でも北朝鮮とくらべたら？」
「ずーっとましです。」言っている程度がほんとにわからない。
信号を行き来する人の波、車を遮ぎるつんざくようなるホイッスル、青信号の鳥のさえずり音。話が途切れる。
「うるさーい。」とチュニ君。あれ、もう赤信号。じゃ、待ってる間、また、立ち話でも。
「修士は国の大学で取ったの？」
「はい。お金があればフランスの大学に留学しますが、ないから国に残りました。」
「大学入るのにバカロレア受けたんですか？」
「！！！あたりまえだよ！！」間髪入れず流暢な日本語でいつになくオーバーなリアクション。
かなり恥ずかしい感じ。2か国語で教育を受けるということは聞いていたが教育システムは知らないままだった。バカロレア必須とは道理で、フランス語がネイティブ並なわけだ。あてはめてみると、日本の大学に入るのにアメリカのSAT受験が必須というのと同じことだもん。かなりフランスよりのカリキュラム編成なのだろう。やはりバイリンガルは時間をかけて育成される。幸か不幸か、日本は占領されたもののそこまでは植民地化されていない。
信号を行き来する人波、車を遮るホイッスル、青信号の鳥のさえずり音。話が途切れる。
「うるさーい。」とチュニ君。あれ、もう赤信号。じゃ、待ってる間、また、立ち話でも。
何巡しただろう？気が付くとあんなに人波があったのに、もはや残っているのは片づけの業者だけ。試合は9時に終わっているのに、いまや10時。
「Grazie・・・mille.」考え考えゆっくりイタリア語を話し出すチュニ君。な、なんでイタリア語。
「Por que habla en italiano?」スペイン語で応酬してみる。あ、これなら自分の方がちょっとましかも。
「Perche・・・、Perche・・・・」
「Por que？Por que？」
「Perche io・・・ assomiglio・・・a spagnolo, io・・・penso・・・che Lei lo capisce．」
そういえば、気分で英語、日本語、フランス語とコロコロ使う言語を変えてくるチュニ君に最初ははぐらかされているみたいで手こずった。英語を話すときのなまりが母語二か国語分の影響を受けるというのは相当面白かったが、深い理解につながる共通言語がなかったなぁ。話の分量だけは多かったが、理解はその中の2割。10話して2しか通じないとは。英語ですら語彙は向こうはアカデミック、こっちのはアメリカ中西部、日本語は自分が圧倒的に有利だし、向こうがネイティブとして話すアラビア語やフランス語はこっちが全くダメだし。
「Entiendo．No tenemos un idioma ・・・comun.」ははは、だからといって片言どうしの対決に持ち込むとは。相変わらずだ。
「Grazie realmente per・・・ aiutarmi・・・ finora.」aiutarはayudarのことだよね。
「De nada. Muchas suerte．」
「Grazie．」
深々と礼儀正しくお辞儀するチュニ君。互いに※ピジン語だな。でもこの変な対決も悪くはない。手を軽く振って、互いに別々の方向へと向かおうという瞬間、こんな言葉が自分の口から飛び出した。
「Hasta la vista, baby!」
「うまい！」とチュニ君。
おや、この対決に限っては、勝利かも。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%94%E3%82%B8%E3%83%B3%E8%A8%80%E8%AA%9E
