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異文化異聞記

異文化に絡んだつれづれをつづる記録。

緊急勧告

2011-03-16 12:34:00 | Weblog
大地震で停電してTVが見られない日々が続いた。

昨日朝3時、鳴り続ける固定電話の非常音で目が醒めた。停電しているので普通の音ではない。音量の小さい非常ベルとでもいうか。。。
何せ停電しているので、足元がおぼつかない。結構時間がかかったはずだが、電話の主は切る様子もない。

「Hallo This is Angela!」

テレビで地震と津波を見たのかと思ったら、それじゃないと否定された。
「福島の原発が凄いことになっている。炉心溶融が始まっていると30分前にドイツのニュースでやっている。メルトダウン、チェルノブイリの再現か最悪の場合Apocalypse だ!国外に逃げろ。国内なら南に逃げろ。それができないなら自宅から出るな。」といった内容だった。
「政府は情報を国民に公開していない。ヨーロッパ中が日本の行く末を見ている。100k離れていても意味がない。逃げろ。逃げろ。日本が住めなくなったら難民申請してドイツに来なさい。引受人になるから。」
放射能に汚染されたチェルノブイリのドキュメンタリーが頭をよぎる。
アンジェラはすでに人類史上最悪の広島以上を想定している様子。
「海鮮は食べるな。缶詰にしなさい。」まあ、食べたくとも近海の漁業は壊滅状態だ。

そして、別れ際「Take care, Bye」と言う彼女に「Bye-bye」と返したが、もう永久の別れのよう。

アンジェラから送られたYoutubeの映像を添付し、Ms.Aに在日ドイツ人は国外に出ているか、南に逃げているというメールをしてみた。あれこれするうちに、携帯を見ると着信マーク。電源が落ちそうなので、固定電話からかけてみた。話中の音がするので2回ほどかけて切った。暫くして先方から電話が入った。発信は出来ないが受信は大丈夫のようだ。
「あら、固定電話かかるのね。」
「ええ、これIPじゃないんですよ。25年前のアナログなので、かえってこういうときは連絡が取れやすいみたいです。」
「メールありがとう。上司を国外に脱出させる手配をしたわ。」
「えっ!早っ。」

夕方には電気が復旧し、久々FACEBOOKを立ち上げてみた。安否確認のメッセージが沢山入っている。返事をしているとすぐにメッセージが返信される人がいる。アラビア語の先生の北アフリカの留学生だ。チャット機能を立ち上げ気になっていることを聞いてみた。避難勧告についてである。「母国の政府からは勧告がでているけど、放射線を今日計ったら通常レベルなのでまだ必要ないと判断して残っています。緊急の場合は北海道か京都に避難します。一緒に来てもいいですよ。アフリカまで。」

一日に2件も難民受け入れのオファーを受けた日であった。


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