異文化異聞記

異文化に絡んだつれづれをつづる記録。

境界にいると

2010-01-11 11:02:01 | Weblog
エジプト研究員夫人が面白いことを言っていた。

出かける前に、この料理は帰省したときに食べると消化不良になるので避けたほうがいいとご主人がアドバイスをしていたのが2つあったそうで、しかしエジプトではご馳走なのでパーティで出て来て、懐かしさもあり食べたそうな。

結果、アドバイスどおり消化不良で苦しんだとのこと。

「My metabolism has been changed to suit Japanese food. My own Egyptian food made me sick though. Everybody was so fat and everybody told me that I am so thin. At a relax state surrounded by fat people, I gained 2 k. Now my husband tells me that I should lose weight.」

久しぶりの母国はちょっと外国になってしまっていたようで、逆カルチャーショックを感じることが多かったようだ。

異国での暮らしが長くなりその土地で採れたものを食べていると、味覚や新陳代謝がその国に合わせて変わって来る。最初は、食べなれない素材に非常にとまどう。母国の食事が無性に懐かしくなったりする。また、土地ごとにバクテリアが違うので、その土地の人が平気な食品でも外国人の場合、あたったりする。そのステージを越し地場の素材を自分流にアレンジして美味しく食べられるようになるくらい長く生活をしたあと母国に帰ると、今度は子供の頃から食べなれているはずの食事が(時にはご馳走が)すごーく変な味に感じられたりする。2度故郷の味を失うという体験を、最初は物理的に、次は自分の内側で経験することになる。
そしてどちらがより衝撃的かというと後者なのです。

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