異文化異聞記

異文化に絡んだつれづれをつづる記録。

効率の悪いアラビア語学習法

2009-05-28 23:45:14 | Weblog
連休、宝島アラビア語版を見て拾った単語を、里帰りから帰ったエジプト研究員夫人に投げかけてみた。
「Where did you get the words?」
「Japanese animation in Arabic on the YouTube.」
「Keep watching until you can speak without thinking.」
なんて会話があり、真に受けた訳でもないんだけれど、この3週間、日に一回は宝島を見ていたような気がする。
音だけで拾っているので、夫人に音を確かめる。エンタゼール、エンタゼール(待て、待て)アバダン(決して~ない) ハーディル(了解) シュクラン(ありがとう)ジャミーラ(きれいな) リマーダラハクタビ(?)

....しかし、これって効率わるくないか??おまけにテキストが「野郎ども、ぐずぐずするな。」「埋めてやんな。自分の掘った穴に。」あんまり使わないよね、日常では。おまけに、たしかに記憶には残りやすいんだけど、このやり方って時間がかかる。何度も何度も同じアップロードを見直さないとだしぃ。

夫人とのやりとりを聞いていた夫人の息子「アラビア語はわかるもん。」と退屈して日本語で一言。この5歳児はアラビア語と日本語のバイリンガルなのだ。家庭ではアラビア語、幼稚園では日本語。完璧に双方の文法システムをマスターしている。そして日本語の発音の良さと来たら。
これが、幼児期の特権。母国語の文法項目は5歳には既に完璧と言う話だが、そのとおり。
彼は2歳ごろから3年ちかく日本に住んでいる。
3年、毎日生活の中で同年代の子供と遊び、お絵かき、お遊戯をして昼寝して…膨大な時間だ。テキストのない状態で、音とシチュエーションから言葉を身につけていく。時間をやるからやってみろと今言われたらかなり恐ろしい生活だと思う。
想定というのがまだ無いまっさらの心に毎日新しい出来事が起こる。それもコントロールが出来ない状態で。

ああ、大人でよかったよ。嫌なら関わらないという手もつかえるしね。

この幼児期の魔法のような言語獲得能力だが、一旦7歳くらいで母国に帰り獲得言語から遠ざかろうものならあっさり頭の中から消えていく。南米に駐在していた知人の子供が帰国1年後には現地では流暢に話していたスペイン語を話せなくなっていた。またバイリンガル環境の子供も、国語や数学を双方の言語で勉強しないと同等の学力を二つの言語で保つことは難しい。

実際のところ何事も一夕一朝には成らないのだ。
もう、普通にテキストのあるところから雑学として学んでみよう。アラビア語。
役に立つかどうかって?面白ければそれでいいのです。縁があればサウジアラビアあたりで食事を頼むとき使えるかもだし。
サハラでお茶をいただこうか。
http://www.aii-t.org/j/maqha/frame/index_hadeth.htm

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