毎月あるNP部門の会議。今月は全体会議でした。200人収容できる大講堂で行いますが、大雪の為オンライン参加を勧められました。私の働く保健機構で働くナースプラクティショナー(NP)は100人ちょっと。いやーオンライン会議の威力は凄い。あちこちからアクセスしてもちゃんと会議が成り立つ。
で、ここで発表があったのですが、25〜30ほどのNPポジションが新たに作られると決まりました。この恩恵だと思います。
さて日本と違い医療は全て公的機関で行われているカナダ。保健機構についてお話を。BC州を5つを地理的に分け、それプラス中央的機能の保健機構1つ。合計6つの保健機構があります。私が働くフレーザーはその中でも人口が最大級。1.9億人。そういってもピンとこない人が多いと思うので例えれば、岡山県や群馬県が同じくらいの人口。
地理的には5つの保健機構のなかでは一番小さいのがフレーザー。端から端までを突っ切る高速道路は210km。名古屋ー神戸間が同じくらいです。
だから名古屋と神戸間の間に楕円形の円を書いて、その中に岡山か群馬県ぐらいの人口が住んでいて、そこにNPが100人ちょっと。もう少ししたら130人となるわけです。州の中でも一番の大所帯ですが、これは普及していると言うのかどうか???
保健機構は病院、保健所、訪問、メンタルヘルスセンター、長期療養型施設など全ての医療を行なっています。雇用者は2万2千人。契約医師が2500人、ボランティアが6500人です。この数字と比べてみましょう。
医師が2500人でNPが130人。NP部門はちっちゃいもんです。
もちろんカナダはNP後発国でBC州は医師会の力がとても強くNP不毛の地とまで呼ばれたぐらいで、カナダの中でもNP制度が始まったのが2005年と遅い方です。過去14年でゼロから100へ伸び、今年130まで伸びる。なかなかの功績と言えますが、ゴールではない事は確か。しかし医師と同等の数になるとは想像できません。半分にもいく必要はないのでしょうか?
私がNP学生の時、BC州の州民の10人に1人はかかりつけ医がいないと言う統計がありました。かかりつけ医を持つかどうかで健康が左右されるぐらいかかりつけ医は要とされています。そのギャップを埋める為に投入された策がNP。と言う事は9:1ぐらいの割合でNPがいることが必要でした。同じような割合を保健機構の医師:NPに当てはめると、医師2500人に対してNPは270人ぐらい。15年でちょうど半分ぐらいまで来たとなります。
驚きましたか? nはそんなに大きくないんですよ。修士と博士号さえも持っている人は看護師全体の5%にもなりませんから。医療職の中で最も人数の大きい看護職。しかしその中のNPは5%以下。医師と比べても9:1程度。誰でもなれる職業でもないし、数を目指す職業でもないんです。日本の皆さんはこの辺りを勘違いしている人が多いのでは?
冒頭写真:ついにナイトスキーへ行きました。パウダーで星空の下で。夜景も綺麗で最高な夜。