走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

刺青

2018年07月26日 | 仕事
先日診察した患者さん。顔面に大きな刺青が入っています。メンタルヘルスの問診中に顔に 刺青を入れた理由は (私はそれを質問したわけではないのに、社交性関連の質問でこれが返ってきた)、こんな大きなものをほったら、皆刺青に注目して私の事を見なくなるから、と言いました。 んんん?派手な刺青を顔面にすれば逆に注目を受けるのでは??と一瞬思いました。 彼女の思いは透明人間になって自分の存在を他に知られたく . . . 本文を読む

パワーはどこから

2018年07月25日 | 仕事
これもよく聞かれた質問でした。 パワフル、パワーがある、日本でもカナダでもよく言われます。 んんんー看護も仕事も好きだから!でしょうか?もう看護師として働くことはありませんが。ナースというぐらいナースプラクティショナー(NP)は看護が土台になっていますからね。 知り合いのNPにNPを経て医師になった人もいます。看護師から医師になった人も知っています。患者には医師にならないの?いつなるの?とも . . . 本文を読む

自分の使命は明確ですか?

2018年07月24日 | 仕事
タスクシフティングもタスクシェアリングも医療の高度化に伴って始まった事です。しかしNPの発生は少し意味合いが異なります。アメリカでもカナダでも諸外国でもNPの発生は医師不足です。 都市集中型医療が生んだ副産物、医療過疎が原因です。 都市には専門医を含む大勢の医師が存在するのに、過疎には医師がいないため健康が損なわれる村民や町民。その人たちを助けるために立ち上がったのが看護師。ナースプラクティシ . . . 本文を読む

同じ土俵に立つ その3

2018年07月23日 | 仕事
今日は医師とNPのタスクシェアリングについて書く予定でしたが、その前に昨日の補足を。 患者中心のチーム医療がなされていない原因を医師のせいにはしていません。何事にも多面性があり、あの人のせいだと指を指す事が出来ないのが現状でしょう。 太古のやり方に固執している医師も存在すると思います。その反対、医療の高度化に伴い医療の形を変えていかなければ良い結果が得られない事をすでに自覚している医師もいます . . . 本文を読む

本当のタスクシフティングと多種職医療職

2018年07月22日 | 仕事
北米で医師はRN(Registered Nurse:日本で言う正看護師のことです)のことをどう思っているか? シンポジウムで出てきた質問です。 まず、病院に医師が常在するのはERぐらいです。他は医師は1日一回の回診が済めばとっとと他の場所(院外)へ行ってしまいます。手術や自分のオフィスでの外来診療です。なので医師にとってRNは医師の目となり手足になってくれる大切な職業で、RNがいなければ医師の . . . 本文を読む