Mの実験室 -科学教育啓発活動記録-

科学教育啓発活動を展開中! 科学実験・工作教室の活動記録、予定を書き込んだ日誌です。関連話題も掲載しました。

PVAについて?

2014-12-01 | お知らせ、報告、日記

職場の同僚からPVA(ポリビニルアルコール)についての以下の質問があった。
そのQ&Aを掲載。

Q.切手の糊には、PVA の他に酢酸ビニールを入れてあるそうですが、その役割をご存じですか?

Q.PVAは酢酸ビニルモノマーを重合し、得られたポリ酢酸ビニル
   樹脂をケン化することにより製造されます。
   重合度およびケン化度を制御することにより様々な用途に合わ
   せて製造されています。
   けん化度100%なら酢酸ビニルが0で100%PVAです。
  PVAの物性は、重合度とけん化度に大きく影響を受けます。
  http://www.poval.jp/japan/poval/tec_info/ti_01.html

  適用用途と分類は、例えば以下の通りです。
  http://www.j-vp.co.jp/product/pva/pdf/pva02_2.pdf
  中間ケン化型、部分ケン化型なら、酢酸ビニルを含んでいるわけです。
  完全ケン化型でも100mol%ではありません。
  http://www.j-vp.co.jp/product/pva/pdf/pva02_1.pdf

 以上のように、
 「PVA の他に酢酸ビニールを入れてある」は正確な標記では無
 く、酢酸ビニルが残っている?の表記の方が近いかもしれませ
 ん。(製造過程からの表現)
 実際のPVAの商品は正しくは、PVAと酢酸ビニルの共重合物です。
 酢酸ビニルをどれ位含むか(ケン化度)?、重合度がどれ位か? 
 商品の場合、重要となってきます。

 ちなみに、上記参照HPの会社名「日本酢ビ・ポバール株式会社」
 酢ビ: 酢酸ビニル
 ポバール: PVA