気心は未だ若い「老生」の「余話」

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愚かな邪推(米国のシリア空爆に関して)

2017-04-13 11:25:25 | 時評

当方は数年来、NHKラジオ深夜便の愛好者の一人である。4月11日のその放送番組中、海外レポータ報告(ワシントン在住の一般人)を聞いていて成程と感じたことがある。それは、一部に「トランプの豹変」とか「誤判断によるイラク侵攻の再来」だとか、マイナス評価が目立つ「シリア空爆(4月6日)」に関し、米国ワシントンでは、我が国内の論評とは真逆の報道紹介がされていると感じたからだ。

同レポータの報告によると、・シリア政府軍のシャイラート空軍基地には兼ねてより、化学兵器が保管されていること。・同基地を拠点とする政府軍機が先週4日、シリア北西部イドリブ県の反政府軍の支配地域を空爆したこと。・その結果、同地域で死傷者の多くが化学兵器の犠牲にされたこと。・これらの事実から、アサド政府軍が化学兵器を使用したことは明らかで、ワシントンの有力紙では、こうした論調の報道が一般的です・・と同上レポータが伝えていた。

米国内でのこのような報道は日本国内では、これ迄何処からも伝わっては来ていない。

当方には前記の報道が、どの程度信憑性のある報道なのかは勿論解らない。しかし、世論の約半数が、反トランプ思潮だと伝えられている米国で、しかも米中会談の最中に「強いアメリカ」の行動力を見せつけたトランプ大統領の決断は、同国内で概ね肯定的に評価されているようだ。

 米国のその筋は、シリア正規軍による化学兵器使用に関する決定的な証拠・理由を入手していたとしても、その証拠を示すことは、情報戦略上プラスになるとは観ていないのだろう。

だから、全面公表をするような愚かな情報開示は、今後もまずなかろう。大量破壊兵器が結果的になかつた「イラクの場合」と今回の場合は、ケースが全く違う。なので、先のシリア空爆に関しては、「疑いには裏付けがある故に強行したのだろう」と当方も思っている。

しかし、そんなことは別として、我が国内では、シリア政府軍による化学兵器使用の疑いを理由づける報道が全く、どこからも伝わってこないのは何故なのだろうか。

11日のラジオ深夜便で関連報道を聞きながら、シリア内戦に関する諸々の情報の真偽の見分け方・認識の仕方もいろいろあるものだと改めて考えさせられた。


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