〇徳川家康に仕えた儒学者、林羅山が仏教に対してもっていた疑問の一つは、まさに仏教が善悪を相対化して「どっちもどっち」論にもっていってしまう点だった。そのような儒学者の批判をかわしたのが慈雲尊者の『十善法語』だったのではなかろうか。
〇「諸行無常」は善悪は相対的なもので、同じ事でも時と場合によって善にも悪にもなるということで、倫理的なものから遠いものになる。それを「過去七仏の言葉」「八正道」「十善戒」「十善戒」などによって補強してきた。
〇「諸行無常」は善悪は相対的なもので、同じ事でも時と場合によって善にも悪にもなるということで、倫理的なものから遠いものになる。それを「過去七仏の言葉」「八正道」「十善戒」「十善戒」などによって補強してきた。