行雲流水

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瞑想・黙想・黙祷

2013年03月12日 | 禅の心
 昨日は、東日本大震災の犠牲者の方に対して黙祷を捧げました。黙って目をつむって祈ることが黙祷です。
ところで、瞑想、黙想、黙祷は、どれもよく似た言葉です。私は、黙想も黙祷も瞑想のうちだと解釈していましたが、それは違うようです。
目をつむって、何も言わないことは、3つに共通していますが、黙想、黙祷は何かを考えるのに対して、瞑想は考えないようにする点が違うのです。黙想は、自分自身を見つめ、自分自身がどうあるかを考えること、黙祷は亡くなった人のことを思うことなのです。しかし、瞑想は何も考えないようにすることなのです。そういう意味では、座禅も瞑想の一種と言ってもいいかもしれません。何も考えないことは、本来の自分に出会うことなのです。黙想のように自分のことを考えていては、本来の自分に出会うことはできません。心の中を空っぽにして本来の自分に出会うことができるのです。そして、本来の自分との対話が始まるのです。本来の自分との対話は、いわゆる自分探しではありません。自分の中の自分に出会って、人間性を豊かにしようというのが、仏の教えなのです。
仏教の目的、それは、人間性を豊かにすることなのです。
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