球形ダイスの目

90%の空想と10%の事実

わかよたれそつねならむ

2004-11-25 | 初期の投稿
盛者必衰、是生滅法。

古くから伝わる静かな言葉。
世は無常。

日本規模では恐らく多くの人が日記に書いていると思いますが、
ついに「ドラえもん」のメインキャラ5人の声優が総入れ替えとなるようですね。

僕はファミコン(プレステじゃないよ)と一緒に大人になり、
僕はドラえもんと一緒に大人になりました。

こうやって思い返してみると、
あらゆるものが悉く変化していく中、
今までずっとその声優陣が変わっていなかったことはむしろ驚くべきことです。
どのくらい変わっていないのかというと、ちょうど僕の年齢と同程度です。

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10周年記念映画「のび太の日本誕生」を昔見たことがあり、
そのとき映画館で買ったパンフレットが面白くて、当時何回も読んでいました。

そこには、各声優さんのコメントが載せられていました。
ジャイアン役のたてかべ和也さん(←ジャイアン以外に誰をやっているのか知らない)が
「これからも、ジャイアンだけを応援してくれよな。」
と結んでいたのが印象的です。

とまあそんな感じで、各声優さんが自分の担当する人物に対する想いを述べているスペースでした。
その中で一番印象深かったのは静香(こんな漢字らしいよ)ちゃん役の野村道子さんのコメントです。

「さいきん、みんなのことばづかいがわるくなっているとおもいます。
 みなさんも、しずかちゃんみたいにただしいことばづかいでおはなししましょうね。」
(↑確かこんな感じの内容だったと思います)
この人だけキャラクタに対する思いというよりは説教くさいことを言っています。
というのは今の僕が持つ感想ですが…

子供心に印象に残っているのは、僕もそのことを子供ながらに既に憂慮していたからなのか
ただ単に耳に痛い話だったからなのか、どっちかわかりません。
でも、どういうわけかその言葉は僕の心のどこかに居座っていて。
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で、このニュース。
ネットでこの記事(サンスポ.com)を見つけたときはびっくりしてしまいました。
記事にはこう書いてありました。

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第1回放送から同じ役を担当してきた大山(ドラえもん)、
小原(のび太)、野村道子(66)=しずか、たてかべ和也(70)=ジャイアン、
肝付兼太(69)=スネ夫=の5人は「長いようで、あっという間だった」
と25年を振り返った。

野村は「女の子の正しい日本語を伝えたかった」、
たてかべは「元気、勇気、人気の“気”が子どもたちへのメッセージでした」、
肝付は「今では子どもだけでなく大人も楽しみにしてくれる。
『ドラえもん』って偉大だなとつくづく思う」と
「ドラえもん」に込めてきた思いをしみじみと語った。

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…この人(野村さん)、25年も同じことを伝えようとし続けてきたのか、って思います。

25年間も、一つのことを、言うのか!!

いまどき時代後れな意見かもしれない、生活が変われば言葉も変わる。
でも、「えもいわれぬ」うらやましいものを感じます。
僕は男ですが、その意気を何とはなしに引き継いでいきたいなって思ってしまいました。


自己を投影し、願いを乗せるやわらかな紙飛行機。
25年飛び続け、僕に奇妙な感覚を残し、森へと消えていきます。
コメント
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