球形ダイスの目

90%の空想と10%の事実

人は二度家に入る

2008-05-20 | たぶん難解な話
一度は、手を引かれ。
もう一度は、自分の足で。
人は二度家に入る。



というのはどちらかと言えば詩的な表現に憧れた小坊主の言葉であり、
二度目も三度目も手を引かれて家に入る子供がよくよく存在する。
彼は何度目になったら自分の足で家に入る気になるのだろうか。

家は怖いのである。家は怖い。
彼はママの友達が嫌いだった。
友達と話しているときはちっとも構ってくれないんだから。
よそのおばさんが"あーら、カワイイ"なんて抱き上げてくれるんだけど、
何故だか異様に寂しくて、ソワソワ。



ねぇ、ママはどこなの。
 …おじさんが教えてあげよう、ちょっとついておいで。
…うん。

 おじさんがいいことを教えてあげよう、
 君の母さんは今日はもう戻ってこないんだ。
うそだよ、そんなの。ゼッタイ帰ってくるよ!
 まぁ、キミがそういうのならおじさんはそれでもいいけどね。
 
 ところで、キミはこれからの人生でここに何度か来ることになる。
 今のままじゃ、ここに来るのは嫌だよね。どうしたらいいか考えておいで。

…というおじさんの言葉の意味がわかったような気もするというか… 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする