ある宇和島市議会議員のトレーニング

阪神大震災支援で動きの悪い体に気づいてトレーニングを始め、いつのまにかトライアスリートになってしまった私。

【雑記】難波先生より

2013-04-27 12:27:12 | 難波紘二先生
【雑記】「通帳に余白がなくなったので、新通帳を発行してもらのに、午後3時までに銀行につれて行ってくれないか」と家内に言ったら、「今頃はATMで発行してくれる」という。半信半疑で4時過ぎに出かけたら、数分間かかったが、ちゃんと新旧の通帳が出てきた。定期預金欄もちゃんと転記されていた。その間、隣の機械でキャッシュを引き出していたので、「待つ」という感じはなかった。行員がカウンターで処理するより早い。「これはもうロボットだな」と思った。


 バブルの頃、銀行員の給料は非常によかったから、理系卒の大学生までこぞって金融業界に就職した。
 「これまでホワイトカラーの労働が高く評価されていたのは、それを置き換えるほどコンピュータの性能がよくなく、誰でも買えるほど安くなかったからに過ぎない。…オンラインで結ばれた自動支払い・振り込み機械のおかげで、銀行の窓口業務の仕事も大幅に縮小された。やがてコンビニで銀行の仕事をする時代が来るから、銀行員の給料はコンビニの店員と同じになるだろう。」(『生と死のおきて:生命倫理の基本問題を考える』, 溪水社, 2001, P.12-13)
 でこのように書いたが、10年余で実現してしまった。


 80年代に理系学部を出て、目先の豪華さに躍らされて一流銀行に就職した学生は、いま50代の半ばだ。彼らはどうなっただろう。私は常々「今栄えているものは30年先には衰える。職を選ぶには、自分が一生を通じてやりたいことをやれる企業を選べ」と話してきたが、意味がわかる学生は少なかったと思う。


 その後、本屋に寄ったら、入口の左手に四角いテーブルが置かれていて、近藤誠の本が4種類ぐらいまとめて並べてあった。上に大きくポップアップ広告が立っていた。「あ、これはブレークしたな」と思った。近藤本のコーナーなど初めて見た。
 病院にいた頃、よく院長室で院長と話し込んだが、OK院長の話に、
 「昔は、お医者さんの中にも悪い人がいると言われていたが、今は逆で、お医者さんの中には良い人もいる、と言われるようになった」と医者の社会的評価の低下を嘆いたことがあった。
 しかし、今は「医者に殺されないための心得」という本がベストセラーなる。つまり医者は殺人者と見なされているわけだ。
 昔は、ミステリーでも医者を犯人にするのはタブーだったのだが… 医者は殺人技術をもっているから、それが殺したのじゃ面白くも何ともない。


 一部の医師によると、近藤誠が医師に対する信頼を低下させている元凶のようだが、本屋に出ている本を見ると、
 中村仁一:『大往生したけりゃ医療とかかわるな』(幻冬社新書)
 前島一郎:『品格ある終末』(幻冬社経営者新書)
 というような、老人医療、介護医療、終末医療の現場にいる医師から、医療批判、死生観をもてない日本人批判が出ているのが特徴だ。
 中村仁一医師は元京都高雄病院にいて、今は老人ホームの医師をしている。上記、宝島社ムックで近藤氏と対談をしている。
 食べられなくなった患者に家族が胃ろうの設置を希望するケースの中には、たぶんそういう例もあるだろうとは、思っていたが、これまではっきり書いたものを見たことがなかった。しかし中村先生は、「本人に年金が400~500万円もあり、家族の事情で親が胃ろうを設置して生かされている、という例もある」と書いている。まあ、遺体になっても押し入れに隠し、生きていることにして、年金受給をする例もあるのだから、不思議ではないが、介護保険や老人医療のシステムとしては大いに問題がある。


 団塊の世代のトップが今年68歳で、それに続く5年間が人口が多く、あと2年するとかれらは全員「老人」になり、12年すると「後期高齢者」になる。この世代は幼稚園から競争があったが、老人になっても介護施設への「入所待ち」だそうで、お気の毒だ。
 しかし、この人口ベルトが通過したら、人口激減時代が来るから、いま猫も杓子も老健施設や介護施設や有料老人ホームに進出しているが、過当競争でえらいことになりますよ。施設が倒産するのが早いか、介護保険と医療保険のシステム破綻が早いか…


 新書数冊と映画DVDを買って、食料品スーパーで買い物をしている妻と合流した。私は買うものがないので、観察したら、冷蔵品のガラス・ショーケースの灯りが、前を通ると点灯し、人がいなくなると消えるのに気づいた。
 陳列ケースは、高さ2メートル幅1メートルのガラス・ドアが前に3枚付いており、全体としては幅3メートル、高さ2メートルの箱である。天板の高さに横に2本、細い蛍光灯が設置されていて、これは常時点灯している。センサーに反応するのは、側板と支柱の前側に縦に配列されたLEDランプだとわかった。覗くと小さなLEDが2列になって縦にならんでいる。これで各棚を左右から照らし、商品が引き立つようにしていた。


 「ああ、こうやって節電し、価格を値上げしない努力をしているか…」と感心した。アベノミクスでインフレにしようと思っても、民間は創意工夫するから、そう政府の思い通りに行くものか。
 小さなLEDもこうやって並べるとずいぶん明るい。LEDは点灯回数と寿命とがあまり関係がないので、トイレとかセンサー・ライトが必要な場所に利用できそうだ。


 今日は久しぶりに気温が20度を超し、日のあたるコンクリートの上で、カナヘビとトカゲの日向ぼっこを見かけた。戻ってみると、草の上に孵ったばかりと思われるバッタの幼生がもう出ていた。まだ羽が生えていないので飛べない。跳ねるだけだ。(添付2) これだとカマキリの卵も孵化するかも知れない。
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