oil 54x38cm 2016
昨年の暮れから引き続いて佐藤愛子さんの文章を味わっているのだけど、やはり同人誌時代の金のない時代が一番自由で楽しかったと回想しておられる。それはそうだろう失うものが何もないという若い時代が一生のうちで一番冒険心に富み、感動に満ち溢れた人生を体験できるのはこれまで何度も多くの著名人によって語りつくされてきたことだ。功成り名遂げし後はたいていの凡人は堕落するか守りにつくかしかできないものだ。財産をいくら増やしたといっても、しょせん人間は立てば半畳伏して一畳が相場で重荷をしょい込むだけになる。さしあたっての消費といっては美食家になるのが落ちで有名俳優などがブクブクと肥満して商売道具である容姿端麗を駄目にしているのを見るのは残念でならない。というわけで貧乏で無名の内が人間には本当の華であるわけだが、今の若い人はみなスマホにかまけて青春を無駄にしているように見えて哀れでならない。
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