(本頁は「ニッコウキスゲを尋ねて鳥海山へ。2」の続きです。)
今回の鳥海山は御浜周辺のお花畑がメインだが、天気の好い日にそれだけで帰ってしまうのも勿体ないので、
「せんじょうがはら」まで足を伸ばしてみることにした。
なお読みの同じ「戦場ヶ原」は栃木県日光で、こちらは「千畳ヶ原」(読みの似た「千沼ヶ原」は乳頭山の隣)。
千畳ヶ原への行き方は幾つかあるが、今回は御田ヶ原から鳥の海の脇を掠めて下りて行く。
御田ヶ原からこれから下りて行く鳥の海方面を眺める。
途中から、千畳ヶ原方面を眺める。奥の支峰は月山森、その陰に月山や朝日連峰、庄内平野。
(鳥海山支峰の)月山森と出羽三山の月山がちょうど重なって見えた。
途中、鳥の海分岐から来し方を振り返ると、鳥海山がいかつい恰好で聳えている。
山体を深く刻んでいるのが、蛇石流(じゃいしながれ)。
今日はここで10時を過ぎたので、この風景を眺めながら昼飯にした。
その後、雪の残る急斜面を下り、ほとんど水の無くなった蛇石流(じゃいしながれ)を渡ると、
木道になり、千畳ヶ原が始まる。
蛇石流(じゃいしながれ)を渡る。 千畳ヶ原の始まり。
なんか雲がオギャーと言って生まれた瞬間に立ち会ったような感じ。
千畳ヶ原は茫漠としており、どこが中心なのかよく分からない。
二ノ滝ルートとのT字分岐点近くに浅い池が有り、廻りの山の眺めも良いので、仮にここを中心部としてみる。
バックは笙ヶ岳
バックは文殊岳など外輪山
バックは溶岩ドームの鍋森
バックは扇子森。右側の最高点から下って来たことになる。
庄内平野南部の眺め。右奥に霞む島影は粟島だろうか。
庄内平野、酒田方面の眺め。原と下界の間には常に雲が有った。
更に奥へ進むと、涸れた沢があり、それを渡ると、幸治郎沢の登りに突き当たる。
千畳ヶ原を進むと涸れた沢が。
涸れた沢の残雪
幸治郎沢は大石が積み重なった険悪な場所でたびたび滑落事故が起きている。
ワタシの場合、クルマは鉾立にあるので、ここを上り下りする意味も必要もない。
今日はその直下に有るとされる或る植物を確認したら終わりにして、引き返すことにした。
終点の幸治郎沢 幸治郎沢を果敢にも登ろうとしている御仁が居られた。
或る植物の存在を確認。 オオバキスミレ
千畳ヶ原には花はさっぱりだった。
一般的なヒナザクラやチングルマ、ニッコウキスゲなどがパラパラ咲いていた以外にはグラース(イネ科)ばかり。
これが秋になると素晴らしい草紅葉になる。
沢筋には何故か今頃オオバキスミレが咲いていた。
ヒナザクラ。
このニガナは何だろう?
なおニガナの仲間は鉾立と賽の河原の間の登山道沿いにもいっぱい咲いていた。
こちらは黄色と白があり、場所によっては混じり合って咲いていた。こちらは低地にもある一般的なニガナだと思う。
ひとつ上のニガナの一種(千畳ヶ原で見た方)は頭花が大きめでちょっと気品が有って、
「(`◇´)私はただのニガナじゃないわ。」と言ってるような感じだった。
千畳ヶ原からの帰りに掠めた時の鳥の海付近の風景を少し。
鳥の海と鳥海山。朝と違って雲が湧いており、鳥海山本体は見えにくかった。
鍋森
笙ヶ岳
帰りの長坂道から見た鳥海山。
以上。