(本頁は「アヤメ咲く焼石岳(4)」の続きである。)
東成瀬コース九合目の分岐点から西焼石岳を望む。
秋田斜面は真夏になるとお花畑になる場所だ。
今はシナノキンバイが終わり、クガイソウやオニシモツケなどが咲きだしているところだった。
オオカサモチがまだ残っていた。
(右上)マルバダケブキ
秋田斜面にはキク科メタカラコウ属が二種生育している。
ひとつはマルバダケブキ(↑写真、左側)で右側の二株はトウゲブキと思われる。
マルバダケブキとトウゲブキはよく似ているが、マルバダケブキの花弁は橙黄色で長い。
トウゲブキの花弁は黄色でやや短め、頭花柄の基部に苞葉(小苞)がある。
九合目分岐点に戻り、焼石岳山頂を望む。
九合目分岐点から東に延びる間道に入ったら、そこはワタスゲの湿原になっていた。
秋田斜面ではヒオウギアヤメを見なかった。
ところがこのワタスゲ湿原を翌年2018年7月27日に訪ねたら、
少数ながら咲いていた。参考までにこちらでも取り上げておく。
【2018年7月27日のヒオウギアヤメ開花シーン】
今回(2017年7月14日)はまだ開花前だったので気付かず通り過ぎてしまった。
間道から牛形山を望む。
間道を進むと、チングルマの咲き残りがあった。
(右上)チングルマとイワカガミ
焼石岳と池塘。
横岳が見えてきた。手前にはワタスゲの群生が。
この先、東焼石岳への分岐付近は6月17日訪ねた時にはこうだった(詳細はこちら)。
ところが今回は緑一色だった。
四半世紀前の七月に来た時も此処は同じような状況だった。
鳥海山や秋田駒、早池峰山など東北の花の名山では
七月の今頃、一年で花が最も多い時期を迎えているが、焼石岳のこの場所はどうしたのだろう。
この山では夏季休暇が制度化されているのかもしれない。
花は何も無いように見えたが、よく見ると・・・
ムカゴトラノオ
オノエランの咲き残りも見つけた。
この場所は、八月になると、ハクサンイチゲが二度咲きし、
トウゲブキやギボウシ、ハクサンフウロなどの花も加わり、お花畑が復活するように記憶している。
東焼石岳の山頂まで進み、そこでUターンする。
東に見えるのは六沢(むざ)山と経塚山など。
左から六沢(むざ)山、経塚山、天竺山。
六沢(むざ)山の西斜面には青い池沼が散らばっていた。
北海道日高山脈の七つ沼カールみたい。左奥は牛形山。
この池沼には今回初めて気づいた。
名は無いようなので名無しの池沼としておく。
東焼石岳の分岐に戻り、姥石平に向かう。バックは横岳。
今日の焼石岳、花はあまり多くなかったが、周辺の景色は割とよく見えた一日だった。
以上。
« 2017年7月14日、アヤメ咲く焼... | トップ |
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます