4月27日は珍しく花見をした。
「珍しく」と書いたのは、私自身、桜が咲いても花見にはめったに出かけないから。
ふだんの投稿からもご察しの通り、桜が咲く頃の私は独り近くの低山に出かけ、
カタクリやイチゲなど草花の花見ばかりしている(例えばこのように・・・⇒ こちら)。
このタイプの花見、家内には不評のようで、「(`◇´)どこかちゃんとした桜の花見に連れて行って!」といつも言われている。
しかし今年はコロナ禍でどこも観桜会は中止、その上、今年は春のペースがえらく速く、秋田の主だった桜の名所はもう終わっている。
ところが・・・(^^♪まだ有った。有った。井川町の国花苑(ホームページ)だ。
ここは何故かソメイヨシノ以外の桜の品種が多く植えられており、開花が遅く、他の桜名所が終わった後もしばらく咲き続けている。
27日は晴天だった。でも平日だからそんなに混んでないだろうと思い、家内を連れて出かけてみた。
国花苑ではほとんど全ての桜木に名札が付いており、その名を確認しながら鑑賞することが出来る。
しかし今回は家内と一緒で (´π`;)私はお守り役なのでそれが出来なかった。
よって今回は遠目から複数の品種を撮影したものばかりだが、どうか勘弁頂きたい。
家内を連れて行った証拠写真
西に見えるお山は男鹿三山と寒風山
国花苑の桜は、他の桜の名所とは色合いがだいぶ違うように感じる。
何故だろうと思ったら、鬱金(うこん)桜が多く混じっているせいだとわかった。
この桜、花の色が薄い黄色なのだ。また葉も早くから広がり、赤茶色をしている。
鬱金(うこん)桜
もっと変わった色合いの桜、もろ緑花を咲かせる御衣黄もあったが、そちらはまだ蕾でホンの数輪、開きかけていた。
こちらの方は可能ならば連休中にもう一度来て見たいものだ。
他の品種も少しだけ。
八重紅枝垂
品種名はたぶん松月(しょうげつ)
品種名はたしか霞桜
品種名はたしか関山(かんざん)
楊貴妃
以下は品種名不明。
「お花見メレンゲ♪2」へ続く。
(本頁は強いて言えば「西木のカタクリ畑(2015年4月22日)」の続きである。)
今年(2016年)は4月19日に仙北市西木を掠めてみた。
カタクリの花筵はいい塩梅になっていた。
みごとな群生だが、生えている山を遠くから見るとこんな感じ。
ここは秋田県仙北市の旧・西木町。
八津という集落とその裏山の間の斜面が冒頭のようなカタクリ畑になっている。
行き方やカタクリの詳細は・・・⇒「かたくり館」。
厳密にはカタクリ畑と言うよりもクリ畑である。
立派なクリの実を育てようと笹や下草を刈り、堆肥を与えていたら、
いつのまにかカタクリが増えて花筵になったと聞く。
したがって、この地のカタクリ群生は人為的なものである。
(このカタクリ園、2021年はコロナ禍により公開中止。)
カタクリばかりでもう沢山、食傷気味だろうから、他の花、スプリングエフェメラルにも登場願おう。
ここでちょっとお勉強を。
スプリング・エフェメラルとは、Spring Ephemeralと書き、『春の妖精』または『春のかげろう』と訳される。
『春植物』と呼ぶこともある。長い名前なので「スプエフェ」と略す人も居る。
カタクリやイチゲの仲間、フクジュソウ、エンゴサク、アマナ、コバイモの仲間などのように
春の限られた期間(雑木林の林床が明るいうち)に
パッと現れ、パッと咲いて、パッと実を結び、パッと消える特異なライフスタイルをもつ小型植物を指す。
だからと言って一年草ではない。
地上部が枯れた後も地下部分(地下茎や球根)は生き残り、翌年の早春に地上部を再生する。
したがって、その生涯はけっして儚いというものではない。
例えばカタクリに至ってはタネから花が咲くようになるまでには十年近い歳月を要し、
その後は何十年にもわたって咲き続けると聞く。
へたをしたら他の草花以上に長命と言えるかもしれない。
カタクリとアズマイチゲ
キクザキイチゲの薄青紫タイプ
ニリンソウ
キバナノアマナ
ミチノクエンゴサク
ミヤマキケマン
エゾエンゴサク(オトメエンゴサク)?
以下、二種類は花が終わっても地上部(葉や茎)がずっと残るので、スプリングエフェメラルではないが、
スプエフェと同じような場所、同じような時期に開花する。
トウゴクサイシン。ヒメギフチョウの食草としても有名。
スミレサイシン。
展開した葉はトウゴクサイシンに似る。
セントウソウ
意外だが、右上のセントウソウと ↓ の花もスプリングエフェメラルだ。
猛毒植物ハシリドコロ
図体はでかいが、この植物も開花結実後ほどなく地上部が枯れ、休眠するので、スプリングエフェメラルと言える。
手持書籍によると、その毒成分はヒヨスチアミンとアトロピン。
中毒症状は、口喝、瞳孔拡大、興奮、錯乱、発熱、幻覚、痙攣・・・。
昔、根っこを食べた人が見境いなく走り回ることからこの名がついた。
元祖『危険ドラッグ』。ひどい時は呼吸が止まってそのまま死亡することもあるらしい。
以上。
(三月は山にも行かないので、そろそろネタ切れ。季節はちょっと飛んで五月へ。
本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイクしたものである。)
前世紀末、岩手県の沢内村にみごとなカタクリの群生地があると知った。
いつか訪ねてみようとは思っては居たものの、その盛りの時期は自庭や近場の花の撮影で手いっぱいで、
なかなか行けないでいた。
今年(2007年)の五月連休は比較的まとまった休みが取れたので、5月4日、かの地を訪ねてみた。
ところで沢内村は、いつの間にか「西和賀町」と名前が変っていた。
町のホームページには、前年(2006年)、平成の大合併で隣の湯田町と合併したと書いてあった。
今回の取材地は、同町の安ヶ沢、大荒沢、廻戸(まっと)の3地区。
まずは安ヶ沢地区のカタクリ群生をご覧あれ。一面のカタクリの絨毯、花筵に感謝感激!
この群生地は、手入れがとても行き届いている。
おそらくはクリの栽培地として常日頃下草刈りや施肥が行われているのだろう。
秋田県仙北市西木地区のカタクリ群生地(こちら)も同じような成り立ちと聞いている。
こういったこまめな人為的干渉が、意識するしないに関わらず、
日本の里山の美しい景観を形成し、維持してるんだろなと思う。
ところで次の小さな写真は、英国在住の友人lapisさんがこの春、
拙ホームページBBSに投稿してくれたイングリッシュ・ブルーベルの群生風景である。
お花畑の地平線にあたる場所にブルーの色彩だけの帯のようなものが出現している。
カタクリ群生地だと、この色はマゼンタになる。
このような色の帯を見極めようと近づいて行くと、それは単なる花と葉の集団になってしまう。
ある程度以上に密な花の集団を、ある程度の距離を置いた時だけ、見える不思議な現象だ。
空に掛かる「虹」や晴天時、アスファルト上に現われる「逃げ水」みたいな感もあるが、
花に関するこのような現象は何と呼んだらいいのだろうか。
仮に「花色の地平線」、「花の逃げ水」とでも呼んでおこう。
話をまた西和賀に戻し、カタクリの花筵を少しアップで。
これだけイッパイ咲いてたら、白いカタクリだって・・・
(^◇^♪あった!
上右の白い花はキクザキイチゲ。隣のカタクリは花色が淡い。
カタクリとキクザキイチゲがほどよく入り混じってる場所(大荒沢地区にて)。
キクザキイチゲの青紫タイプ、白花タイプと三役揃い踏み。
おっとっと(;゚Д゚) エンゴサクを忘れてもらっちゃ困る。
エゾエンゴサクとカタクリ(廻戸地区にて)
ここでちょっとお勉強を。
表題のスプリング・エフェメラルとは、Spring Ephemeralと書き、『春の妖精』または『春のかげろう』と訳される。
『春植物』と呼ぶこともある。長い名前なので「スプエフェ」と略す人も居る。
カタクリやイチゲの仲間、フクジュソウ、エンゴサク、アマナ、コバイモの仲間などのように
春の限られた期間(雑木林の林床が明るいうち)に
パッと現れ、パッと咲いて、パッと実を結び、パッと消える特異なライフスタイルをもつ小型植物を指す。
だからと言って一年草ではない。
地上部が枯れた後も地下部分(地下茎や球根)は生き残り、翌年の早春に地上部を再生する。
したがって、その生涯はけっして儚いというものではない。
例えばカタクリに至ってはタネから花が咲くようになるまでには十年近い歳月を要し、
その後は何十年にもわたって咲き続けると聞く。
へたをしたら他の草花以上に長命と言えるかもしれない。
スプリング・エフェメラルではないが、エンレイソウも頑張っていた。
群生地を巡っていたら、他にもいろんな植物達との出会いがあった。
黄色い花を咲かせる小さな小さな木はナニワズ。
早春に咲く庭木、ジンチョウゲの仲間だ。
このエリアは、ミズバショウも豊富だ。
ネコノメソウをベースにミズバショウ。
ミズバショウがショウジョウバカマと一緒に咲いていた。
これはちょっと珍しい花風景だと思う。
このエリアでは低地なのにコバイケイソウ(高山植物)が生えている。
これもまた珍しい花風景だ。
以上。