口は災いの"素"

音楽テクニカルライター布施雄一郎のポジティブなネガティブ語録/独り言編

楽譜のIT革命やぁ~2

2006-10-12 16:00:57 | 取材

3時就寝、9時起床。

午後イチで神田で打ち合わせ。
その後、銀座に移動。

15時から銀座・山野楽器さんで
電子楽譜台『MusicPad Pro』の商品発表会に出席。

僕がよく出席させていただく比較的ラフな発表会とはちょっと違って、
少々御堅いマスコミ向け記者会見といった様子でした。さすが山野楽器さん。


逆に、ちょっと場違いな引け目も微妙に感じてしまったりして( ̄w ̄)


   *****


この日の発表には2本の大きな柱があって、
まず1点。

現時点で約85,000タイトルという膨大な楽譜データを保有している
デジタル楽譜ウェブストア(ダウンロード販売)『FreeHandSystems』の
国内ディストリビューターとして銀座山野楽器さんが展開していく、ということ。

これまでのように在庫切れや、海外の楽譜を取り寄せる必要なく、
個人で世界中の楽譜をダウンロード購入できるというシステムです。

現在は、英語サイトのみですが、山野楽器さんが本格的に展開を始める来春には
日本語サイトも立ち上げる予定だそうです。

FreeHandSystems
http://www.freehandsystems.com/

山野楽器のサイトはコチラ
http://www.yamano-music.co.jp/docs/hard/score/freehand/index.html

ダウンロードした楽譜は、フリーの専用ソフト『Solero Viewer』を使うことで、
パソコンで閲覧や印刷、移調、MIDIを利用したマイナス・ワン再生が可能とのこと。


で、


このダウンロードした楽譜をUSB経由で取り込んで表示し、
ペンツールを使っての書き込みや、タッチスクリーンでページめくりができるという
電子譜面台が『MusicPad Pro』というわけです。


   *****


電子楽譜というと、東芝プラントシステムが『電子譜面台』を開発していますが
こちらは50台セットで3,000万円でした。( ̄◇ ̄;)

それに対して、このMusicPad Proは、
1台約17万円とお安い!あれ?安かぁ~ないか ^^;)

でもまあ東芝プラントシステムのものは、無線LANで楽譜データをやり取りして、
オケや吹奏楽のような大人数での使用を目的としたシステムであるのに対して、
MusicPad Proはあくまでも個人使用を目的としているようです。

つまり、電子譜面台がUNIXだとすると、
MusicPad ProはWindowsやMacintoshといったところでしょうか。

#ただしMusicPad Proも、例えば指揮者が全員の楽譜に指示を書き込めるような
#ディレクター用モデルも開発中だということです。


…ということで、単純に両者を比較できるわけではありませんが、
やはり普及するかどうかのカギは、個人使用というよりも、


   音楽教室やオケ/吹奏楽でシステマチックに使えて、
   んでもって、どんな楽譜でも入手できて、それでもってもっと価格が下がる、


ということになるんでしょうね~。
ちなみに、MusicPad Proは、

紙モノの楽譜もスキャナーで画像データ化してパソコンに取り込み、
付属のソフトを利用することで、ダウンロード楽譜と同じように、
MusicPad Proに表示して書き込みなどの利用ができるということです。


MusicPad Proについてはコチラ
http://www.yamano-music.co.jp/docs/hard/score/freehand/musicpad.html