口は災いの"素"

音楽テクニカルライター布施雄一郎のポジティブなネガティブ語録/独り言編

Happydom

2007-07-10 23:05:21 | 取材

う~眠い眠い。23時就寝、4時起床。

京都での楽しい日々はどこへやら。
いきなりの仕事三昧の毎日。

13時45分に、表参道のDiorの前で待ち合わせ。
僕には縁のないショップなので緊張します。

そこから移動すること10数分、とあるスタジオへ。
今日は、シライシ紗トリさんの取材です。

このシライシ紗トリさん、
いろんな雑誌やCDのクレジットでお名前は知っていて
気にはなっていたものの、まったくナゾの存在でした。


   そもそも、名前が名前ですし。性別も不明。


でも、シライシさんの作品は、おそらく誰もが知っているハズ。
なんたって、楽曲を手がけたアーティストは、

オレンジレンジ、SMAP、大黒摩季、TOKIO、織田裕二、中ノ森BAND、
嵐、V6、藤木直人、西城秀樹、などなど。

もう、リンクを張るのが面倒なほど、メジャーな方々山盛りです。

その他にも、ゴルフの宮里藍ちゃんが出ている
サロンパスのCMソングもシライシさんの作品です。


   *****


そんなシライシさんに、この日は曲作りの極意を伺いに行ったのですが、
返って来たお答えは、


   シ『曲作りは毎回がオーダーメイド。決まりはない。』


とのこと。うむ。確かにその通りです。
しかし、そう言いながらも、とても面白いお話をしてくれました。


   シ『メロディーを作るときは、ジャンルやアーティストのことは考えない』


これは意外でした。ただ、その後のお話を聞いて、至極納得。
つまりメロディーを考えるときは、いいメロディーを作ることしか考えないと。

そして、ポップスなのか、バンド・サウンドなのか、
R&Bなのか、テクノなのか、男性ボーカルなのか、女性のロックなのかは、
すべてアレンジで決めるのだと。


   な~るほど。


そう言われれば、確かに同じメロディーでも、
アレンジによって雰囲気がまったく違うという体験は何度でもあります。

かつて、90年代後半に一世を風靡した小室哲哉ミュージックを
村上"ポンタ"秀一さんをはじめとするジャズ界の凄腕アーティストが
ジャズ風にアレンジして演奏したのを聴いたときに、


   こんなにいい曲だったのか!


と目(耳)からウロコが落ちたことを思い出しました。
で、この時も、一番心に響いたのは、『いいメロディー』なわけで。

身近な音楽を例に挙げても、
細野さんのトリビュート・アルバムなんか、メロディーは同じなのに、
アレンジが変わるだけであんなに楽曲の印象が変わりますもんね。


   でも、いい曲は、やっぱりイイ。


そうそう、そういう意味では、
かつてのRYDEENとRYDEEN 79/07もそうだよなぁ~。

僕はクリエーターではないので楽曲は作れませんが、
非常に勉強になった1日でした。

睡眠不足の中、取材にご協力いただき、
本当にありがとうございました(_o_)


   *****


そんなシライシ紗トリさんが、サウンド・クリエーター歴18年にして、
初のソロ・アルバムをリリースしました。

これがまた、とってもオーガニックなサウンド満載で、
非常にハッピーな気持ちになれるアルバムです。こちらも是非!

この記事は、8/9発売のサウンドデザイナー誌に掲載予定です。


『Happydom』
初回限定盤 XNCP-10001/B(CD+DVD)
¥2,990 7/25発売