恵と良雄の表情。
仮面というのは、気持ちが判らないと言うことなんですよね。
「判らないんだ。今、恵が泣いているのか、笑ってるのか・・・」
こんな切ない告白が、最後にあるなんて。
いえ、予告で、あるとはわかっていたものの、ラストなんて、切なすぎる。
あの、拓哉君の瞳が、ずっと、頭から離れません。
困惑というだけでなく、本当は、見たいのに、見えない。
恵の気持ちを感じたいのに感じられない。
切なさ、つらさ、哀しみ。
いろんな感情が、久の瞳に宿ってる。
そして、その瞳は、相手の顔がわからないことで、焦点を合わせることも出来ない。
定まらないままに・・・・。
目は口ほどに物を言うというけれど、拓哉君の瞳は、何よりも雄弁で
誰よりも、心を伝える。
事故以来、初めてのキス。
キスした恵の唇は柔らかかったのよね。
冷たい仮面じゃ無かった。
だから、久は、期待したよね。
これで、表情が判るって・・・・でも、ダメだった。
そして、恵も切ないね。
そう、今回、初めて、恵も辛いんだって思った。
今までは?って聞かれると、??・だけど。
どこか、彩ちゃん演じる恵の感情が判らずに、好きになれなかった。
「恵や良雄と一緒の思い出が無い。」と言う久に
「思い出なんていいじゃない。今の久さんがいれば。」と寄り添う恵。
ラストの告白で、恵も辛いよね。
でも、そう、久が伝えたことで、前に進めることも有るよね。
そう信じたい。
今頃気付いたんだけど、第6話は、今までと違ってゲストの無い回だった。
だからこそ、久の、恵の、良雄の気持ちを、伝える回になった。
久の過去の姿も、一つ判って、落ち込んだけれど、それは、八百屋さんのことばから・・・
そして、良雄と一緒に遊ぶことが、過去の償いとなって、次に進んでいける。
最初、別荘に行くと行ったとき、心から喜ぶ様子が見られなかった良雄。
今度は、いい思い出になった。
良雄を抱いて走る久。
あの、山道を、抱えた姿勢を崩すこと無く、全速力で駆け下りる。
すごい状態だと思うけど、父親が大変だとは思わせない。
凄い。
ブラック久も走ったんだよね。あの山道。
ブラックであったときも、表現は下手だったけれど。良雄を愛して悼んだよね。きっと。
そう思わせる回だった。
お受験も、単に、自分お見えのためでは無く
自分のように苦労させたくないという、思いが強すぎた結果・・・だったのかも。
今、家族の感情が判らない家族が仮面をかぶっているように感じる久。
でも、自己の前じゃ。久が、仮面をかぶっていたんだ。
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ハルジオンの花。