六千円が六百円に

父上が宝くじを買ってくると『当たるわけないのに馬鹿じゃないの』『お金をドブに捨ててるようなものだわ』などとさんざんギャースカ文句を言う母上は、抽選が終わると、当選番号の掲載された朝刊記事をいそいそ切り抜き『ねぇねぇ、当たりチェックしないの?』『代わりに調べてあげようか?』などと急にうきうき野郎に変貌して券を奪おうとする。そんな母上の習性を学習済みの父上は券の隠し場所が年々巧妙になってきているので、正月早々母上による『年末ジャンボ大捜査網』が繰り広げられていた。そんなサッテリアから3kg太って高円寺に戻ってきたマスターなのでした。
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