お魚はくわえない

買い物しようと街まで出掛けたが財布を忘れて愉快なマスターさん。まさかアノ歌を素でやる日が来るとは夢にも思わなんだ。サザエさんと決定的に違った点は、おひさまも子犬も誰ひとりとして笑ってはくれず、大慌てしてイヤな汗かいて挙動不審になるのは自分ただ独りだけだった、という事だ。スイカで自動改札を入ってホームに向かう途中で財布が無いことに気付いて大慌てしたのだが、よく考えてみたらキャッシュもクレジットカードも無くても、スイカと銀行のキャッシュカードでなんとか一日凌ぐ事は出来るのだった。残高さえあればスイカで買い物もできるしコーヒーも飲めるし、どこの駅前にも必ずATMのひとつやふたつはあるので現金を引き出せる。なんて便利な時代なのだ。財布を忘れても何も困ることなどないではないか。ただひとつ、レジでの精算時に、銀行の封筒から直にカサコソお金を払う侘びしさと恥ずかしさにさえ耐えられれば。レジ係の人の冷たい視線に耐えかねて、いえね財布を忘れてきちゃいましてね、などといちいち言い訳していて疲れたマスターなのでした。
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