大分県議会議員・なかの哲朗です(^_^)

大分県議会議員の中野哲朗です。
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日田駅舎2階の利活用について

2020-01-14 22:34:16 | 日記
今日は、三男・良三朗を保育園に送り、久しぶりに登庁し、会派・新世ひたの本年最初の会議に出席しました。今日も、いくつかの案件に対して、活発な議論ができました。


さて、年始のご挨拶ならびに議会報告の中で、最も多くお尋ねをいただくのが、『日田市の財政状況』です。次に多いのが、『日田駅舎2階の利活用』について、「何ができるのか?」というご質問です。
(工事が始まった日田駅舎2階)


「何ができるのか?」――簡易宿泊施設です。運営は日田市ではなく、公募により決定した運営事業者が行います。日田市がJR九州と定期建物賃貸借契約を結び、日田市と運営事業者が定期建物転貸借契約を結びます。運営事業者は、日田市の財源に頼らない独立採算を前提とした運営を行うことになっています。

昨年12月議会の総務環境委員会で受けた説明では、ゲストハウスのベッド数は10(当初の提案では20)、宿泊料は3,500円(当初の提案では、4,000円~6,000円程度)、ベッドが減った分は、レンタルスペースとして使う計画のようです。

「議会ではどんな議論をしたのか?」というご質問もいただきます。最終的には、多数決。昨年3月議会で、駅舎2階の環境整備と水道・電気工事の予算は可決されました。ただし、私は予算案に反対し、修正案の発議者の一人となりました。
(議案第23号 平成30年度日田市一般会計補正予算への賛否)


(本会議での討論)


(本会議翌日の西日本新聞📰)


長くなりますが、修正案の提案理由により、概要等がよくわかると思いますので、参考のため、以下に示します。

◎7番(中野哲朗君) [登壇]
 私からは、お手元に配付をしております、議案第23号、平成30年度日田市一般会計補正予算(第6号)に対する修正案について御説明申し上げます。
 まず、1ページでございます。
 執行部提出の補正予算議案は、歳入歳出予算の総額に歳入歳出それぞれ3,139万4,000円を追加し、歳入歳出予算の総額を401億890万6,000円とするものですが、私どもの修正案では歳入歳出の追加額をそれぞれ356万6,000円減額して、2,782万8,000円とし、歳入歳出予算の総額を歳入歳出それぞれ401億534万円とするものでございます。
 その内容につきましては、まず歳出について御説明申し上げます。修正案のほう2枚めくってください。
 2款1項6目企画費のうち、表の右側に書いております環境整備委託料32万6,000円並びに電気及び給排水設備整備工事費324万円の計356万6,000円を全額減額し、自治基本条例推進事業マイナス175万1,000円をマイナス531万7,000円とするものでございます。
 次に、財源について御説明申し上げます。
 1ページ前の下段をごらんください。
 18款1項1目財政調整基金繰入金からの繰入金3億260万円を356万6,000円減額し、2億9,903万4,000円とするものです。
 次に、事業の概要と減額修正を提案する理由を述べます。
 自治基本条例推進事業につきましては、平成26年4月に施行、平成30年3月に改正された自治基本条例の主旨にのっとり、市民が主体となった参画と協働のまちづくりに取り組むものであり、その事業内容は、市民参画による条例の見直しの検討や、条例の改正を市民に周知するためのパンフレットの作成、市民参画と協働の意識の醸成を図るための市民まちづくり集会の開催、まちづくりを担う市民の意識の醸成と人材育成を行うための市民まちづくり学校の開催、地域の人材育成の在り方を再構築するためのキャリア教育の推進、市民との協働で取り組む公民連携、リノベーションまちづくりの実践に向けた取り組みの推進を図る人材育成事業を柱とする、いわゆるソフト事業が中心であると認識しています。
 ところが、今回の補正予算は、市民まちづくり学校の開催において、他事業との活用により、講師の派遣に要する予算が不要となったとする減額補正だけではなく、日田駅舎2階の利活用のための環境整備委託料及び電気設備と給排水設備の改修工事費という、いわゆるハード事業の予算が増額補正されております。
 この日田駅舎2階部分の利活用に関しては、昨年3月20日の日本経済新聞と同年4月15日号の地元新聞において、日田駅2階に宿泊施設をという市長への取材記事が掲載されていましたが、その後1年間どのような議論がなされたのか。また、運営の基本方針等に関する市の考え方についての説明もないままに、今回の突然の補正予算の計上となったものであります。
 委員会審査の段階で議員側から提出を求めた資料によって、これまでの経緯や運営事業者の募集についての骨格がようやくわかり始め、市がこの取り組みを、日田駅前・駅周辺をまちのリビング、まちの玄関口、情報の発信基地となることを目指す大きなプロジェクトとして位置づけていることもわかりましたが、駅スペースの将来的な利用計画や資金等の運営計画は明確ではありません。
 したがって、この案件は単に当該スペースを活用するための電気、給排水設備の整備に係る予算の審査だけではなく、提出された資料にも書かれているように、エリアの価値を向上させ、日田市の拠点、シンボルとして果たす役割についても慎重に審査すべき内容だと考えます。
 新聞報道にありましたが、JR九州が官民で連携し、地域のにぎわいづくりにつなげたいという意向を持つことや、日田に滞在して観光を楽しんで、大分県や九州全体の魅力向上に期待する声もあることも踏まえて慎重に審査すべき内容と考えます。
 また、補正予算については、一般的に当初予算の編成時、予期できなかった制度の改正、事情の変更や公共事業費の配分決定によるものが多いとされます。予算を補正することにより、当初予算の性格が崩れることのないよう、十分留意しなければならないと考えますが、ソフト事業にハード事業の予算が組み込まれるとは誰もが想定していなかったはずで、日田駅舎2階部分の宿泊施設の利活用のための予算が総務費として補正予算に計上されたことにも違和感を覚えます。
 したがって、当該予算は、年度末の計数整理と合わせるのではなく、当初予算として審査すべき内容であったと考えます。
 さらに、増額補正分356万6,000円については、その全額を翌年度に繰り越すこととされております。議決を得た後、運営事業者を決定するまでの準備を速やかに進めたいとの意向は理解しますが、スケジュール感を前面に押し出し、スケジュールありきの議論は甚だしい議会軽視であると考えます。
 この点については、昨年9月定例会においても同様の事例が生じたため、今後の事業推進に当たっては丁寧な説明を求めたものでありますが、何らの改善も見られません。
 以上のことから、議案第23号、平成30年度日田市一般会計補正予算(第6号)については、その一部を減額修正しようというものでございます。修正案に賛同いただきますようお願い申し上げまして、提案理由の説明といたします。

なお、こうした案件は、フォローアップが必要です。後追い質問を昨年9月議会で行いました。