椿井城は、奈良県の矢田丘陵の南西端に位置し、南北方向の尾根上に約310m,東西約110mにわたって築城された山城で、郭(曲輪)が直線状に連続する連郭式山城です。南北に連続する郭と郭の間には、敵の侵入を防ぐ切堀が5ケ所設けられ、一番南側の堀切には土橋が設けられています。椿井城の堀切は主郭北側を除き、竪堀や横堀に展開しています。このような城郭の構造から南方からの攻撃に防御の重点が置かれていると考えられます。椿井城は、中世・戦国時代に、当時平群谷を支配していた嶋氏によって築かれたという説やそれより以前に椿井氏によって築かれたという説や信貴山城を居城とした松永久秀の勢力下で築かれた山城という諸説があります。現在、城跡には、郭(曲輪)や堀切などの城郭遺構が数多く残されています。
[所在地:奈良県生駒郡平群町椿井]
<アクセス>近鉄生駒線・竜田川駅下車徒歩約30分
▼椿井城概略図
▼椿井城縄張り図
椿井井戸登城口より登城する ▼宮裏山古墳
▼登山道 ▼南副郭
▼土橋と堀切
▼南副郭(海抜217m)
▼石垣 ▼南郭(手前)と南副廓(遠方) ▼南郭 (海抜220m)
▼南郭
▼南郭からの眺め
椿井城からは、平群谷を一望することができ、椿井城と対峙する信貴山城があった信貴山など生駒山系を見渡すことができます。
2015/04/29 訪城