なな色メール 

シュタイナーの勉強会の仲間と始めたニュースレター。ブログでもその一部をご紹介していきたいと思います。

なな色メール No.25 Desember 2013

2013年12月02日 | なな色シスターズ



なな色メール 紙面の表紙です。クリックすると拡大されますので、ご覧ください。

十二月のうた

熊はもう眠りました    
栗鼠(りす)もうつらうつら
土も樹木も大きな休息に入りました
ふっと思い出したように 
声のない
子守唄   
それは粉雪
ぼたん雪              
         
 
師も走る
などと言って 
人間だけが息つくひまなく
動きまわり 
忙しさとひきかえに
大切なものを 
ぽとぽとと
落としてゆきます


詩 茨木のり子



今季は秋田のアーティスト、牛込謙治さんの『空間を飛び交うモノたち』というイラストで飾りました。

とっても柔らかで賑やかなような、ほっとするような絵が12月っぽくて。

彼の作品はとってもファンタジックで暖かみがあり、癒されること間違いありません。『ほのかなあかり』というホームページで雑貨やTシャツも販売しています。

               
早いものでこのなな色メールも2006年の秋に始めてから7年が経ちました。

一端の編集者、物書き気分が味わえてとっても愉しいです。

忙しい毎日の中、埋もれず、へこたれずやってこられたのもこの文集のおかげかもしれません。私にとって、学びの場であり、発信の場であり、生きがいでもあります。ここにいさせていただけてありがとうございます。

これからもよろしくお願いいたします!




森田ゆりさんのエッセイ

2013年12月01日 | さとうえりこ
以下は森田ゆりさんのエッセイ(財団法人大阪府人権協会 人権を語るリレーエッセイより抜粋)

自分が知っている「自分」は氷山の一角でしかない
 
子どもを虐待する親のための支援プログラム「MY TREE(マイ・ツリー)ペアレンツ・プログラム」は、エンパワメントの考え方に基づいて開発しました。プログラムをスタートする前に「このプログラムはあなたに“いい親”になってもらうためではなく、自分のなかにある知恵や持続力、自己治癒力に気づいていってもらうためのプログラムですよ」と話します。そして同じように幼い子どもたちも力をもっていることも。
 
氷山をイメージしてみてください。ご存知のように、氷山の大部分は水面下にあります。わたしたちが見ている氷山は海面から出ているほんの一部分でしかないのです。それと同じで、わたしたちは自分自身のことを誰よりも知っているつもりでいますが、実は知らない部分がとても大きいのです。自分の子どもについても同じです。親である自分が一番よく知っていると思いがちですが、知っているのは表面に出ている部分だけであり、親も子ども自身も知らない部分がたくさんあります。「MY TREE(マイ・ツリー)ペアレンツ・プログラム」では、水面下にある親や子どもの力に気づいていきます。

虐待をやめるために必要なことは
 
「MY TREE(マイ・ツリー)ペアレンツ・プログラム」の目的は、「セルフケアができる」「問題解決力を身につける」のふたつです。セルフケアとは、もっとも簡単な言い方をしてしまえば「日常生活をエンジョイできる」ということです。今日という日をすべて楽しむというのは誰にとっても難しいことですが、少なくとも「楽しいことがあったな、いい時間があったな」と思えること。問題解決力とは、対立を乗り越えるためのスキル(技術)です。子どもを虐待している親の多くは、夫や親、近所の人などとの対立の影響のなかで子どもに対して暴力をふるっています。ですから、さまざまな対立関係をうまく乗り切れるようになることが大切なのです。意見が違ったり感情的な確執があったりした時に、暴力以外の方法で乗り越えましょうということです。このふたつの目的が達成されれば、「虐待をしない」という一番の目標は達成されます。
 
参加者の中には、行政機関で「そんなやり方じゃダメですよ」という“指導”を受け、傷ついている人もいます。虐待がダメだということはわかっているけど、どうしようもなくて苦しんでいるのです。そこへ“お説教”を聞かされれば、「自分はなんてダメなんだろう、くだらない人間なんだろう」と自尊感情は低下する一方です。効果がないばかりか、虐待を深刻化させてしまいます。もちろん行政機関の人は傷つけるつもりはないでしょうが、残念なことにこうしたケースはよく見られます。

当事者に「役に立つ」情報を

子どもを虐待している親のなかには、過去に自分自身が虐待を受けたという人が少なくありません。トラウマを抱えた人にはプログラムと併行してカウンセリングや治療を受けてもらうこともあります。ただ、これを「虐待の世代連鎖」と単純化してしまうのはとても問題です。
 
虐待している親たちの過去を聞いていくと、自身も親から虐待されたという人が多いのは事実です。けれども子ども時代に虐待を受けた人がおとなになると虐待者になるかといえば、そうではないのです。現在、国際的な学会では信頼できる調査結果に基づき、「虐待を受けた人が自分の子どもを虐待する割合は約3割と認識されています。それなのに、日本の虐待問題に関わる専門家は安易に「虐待は連鎖する」とだけ発言し、それがマスコミを通じて広く浸透するようになりました。
 
過去に虐待を受け、トラウマを抱えながら生きている人たちの中には「いつか自分も虐待するのでは」という不安に怯える人もいます。「虐待してしまうのが怖いから、結婚しない、子どもも産まない」という人もいます。専門家もマスコミも苦しんでいる人の不安を煽り、さらに苦しめるのではなく、苦しんでいる人の「役に立つ」ことをしてほしいというのがわたしの願いです。
 
虐待問題は倫理や道徳によって解決することはありません。虐待行動の背後にある感情こそがこの問題の糸口です。虐待をしている人は、表面的な怒りの感情の背後にあるほんとうの感情を見つめていく必要があります。そして虐待を受けた子どもは、虐待がもたらした感情=気持ちを誰か信頼するおとなにしっかりと受けとめてもらい、聴いてもらわなければなりません。

さとうえりこ

My Treeペアレンツプログラム

2013年12月01日 | さとうえりこ
子どもを虐待してしまう親の回復プログラムです。

2001年、森田ゆりさんによって開発されました。

子どもにダメージ「My Treeペアレンツプログラム」をご存知ですか。
を与えるような関わりをしてしまう。
子育てに苦しさを感じてしまっている。
感情のコントロールがきかない。
気が付けば子供を叩いている。
暴言を吐いてしまう。
無視してしまう。
子どもが可愛く思えない。
子育てにしんどさを感じている。
そんな思いを持っている親を支援するプログラムです。

去年、このプログラム紹介が2日間秋田市内で行われた。
その時印象的だったのはペアになり、「○○さん、あなたは大切な人なのです。」とお互いに言い合うことだった。
私は数年前、聖体奉仕会で石川さんが講師を務めたあの日の事を思い出した(シュタイナーの楽光。)二つとして同じものがないキャンドルが容易され、
「○○さん、あなたはあなたのままでいいのです。」
とペアになって言い合ったことがあった。胸が温かくなったことを思い出す。
講習では、偶然隣に座った方は若い女性だった。私は彼女に提案した。「せっかくですから、苗字ではなくお名前で呼びましょうか。」と。するとよりストンと胸の中に入り、じ~んとして来た。
(これは自己肯定プログラムと呼ばれていることをのちに知った。)

このプログラムの実践者養成・集中講座が10月に行われた。
2日間に渡る講座は有意義だった。
この講座は虐待してしまう親のアシスト役になるためのものである。
講義内容は
マイツリーの目的
子ども虐待とドメスティック・バイオレンス
アサーティブネス
ファシリテーション
コメント返し


グループワークで親役をしたことを少し紹介してみたい。
10人程度の輪を作り、ファシリテーターとサブファシリテーターがぶつけても痛くないボールをみんなの前でキャッチボールをする。
最初は和やかに行われる。そのうち、ファシリテーターがサブファシリテーターの取れないところにわざと投げたり、ぶつけたりする。それからサブファシリテーターが投げたボールをファシリテーターがわざとそっぽを向いて受け取らない。という動きをした。これを見た親たちは何を感じたか話してもらう。
「顔が怖かった。」「意地悪だと思った。」
私が感じたことは「あ~私にも覚えがある。」ということだった。
子どもたちが幼稚園、小学生の頃だっただろうか。「あのね、お母さん、今日学校でね・・・」と話しかける子どもに対して家事に追われた私は「後にして。今忙しいから。」と言ったことが度々。

会話をボールに見立て、ファシリテーター=私(親)、サブファシリテーター=子ども、とした場合過去の私がそこにいた。
ボールを使って会話を視覚化すると、とても良く分かった。
この目的は私たちがファシリテーターとサブファシリテーターをやり「親に気づいてもらいたい」ということである。これに対して私は親としての過去が出てきたのだ。
講師の先生は言う。「答えを言うのではありません。気づいてもらうのです。気づいてもらうために導くのです。」
そうなんだよ!答えを教えてもらっても身につかない。自分で気づいて、わかって、だからこそ初めて私のものになる!
参加して私が得たことはこれである。

最後に、将来辛そうにしている誰かを見かけたらこんな風に思ってほしい。
子どもを怒ってしまうようなそんな人を見かけたらその人の怒りの裏側を見てあげて欲しい。
「恐れ」「不安」「悲しさ」「絶望」「自信のなさ」「喪失感」など怒りの裏には傷つき体験がある。これをケアする必要があるということを知っていてほしい。


東北では初めて行われた養成講座。今後この種がどのように発芽するのか、どんな花が咲くのか、今後が楽しみである。

さとうえりこ

健康のコラム『ホリスティック医療について』

2013年12月01日 | ともこ
私は今介護施設内の看護師として勤務しています。地域の在宅包括支援の中で短期の施設利用をされる方の健康面のお手伝いをするのが仕事です。家族、医療機関との連携が重要となります。実際、医師との連携の難しさや、結局西洋医学がまかり通っていてすぐ薬剤で解決しようとする人間の多いことにうんざりしています。中には昔ながらの民間療法に長けたしっかりした高齢者の方との嬉しい出会いや要らない薬を使いたがらない昔ながらの地元のホームドクターもいますが。

私が目指す理想の医療は、根本治療と、生活改善と死の受容です。ホリスティック医療に関心があり、ホメオパシーもその中の一つの手法だと思っています。

ホリスティック医学の提唱者でもある医師クリスティン・ペイジの『チャクラー癒しへの道』を随分と時間をかけて読み進んでいます。彼女はホメオパシー療法医です。(職業を選択する年頃になって、人々を救いたいと医師を選びましたが、研修医となると「生は神聖なもの。死は敗北である。」と教えられ、対象はただ肉体だけという学びで命が抜け落ちている事に徐々に気づき疑問を持ちます。(E・Q・ロス博士と同じです。)

人間を全体として見るには心と体だけでなく魂も考えるべきなのです。代替療法、リフレクソロジー、鍼灸、ホメオパシー療法では体内と流れる気や生命力がブロックされた時に生じる肉体的不調和から病気になると考えられています。この内なる真実と結びつくと、治癒が始まるのです。WHOでも魂の健康が唱われています。

彼女の言葉を紹介します。“私たちは本来霊的な存在です。この地球でやるべき仕事を成し遂げるため、感情、論理的思考、肉体という三枚の洋服を身につけており、それらが合体してパーソナリティやエゴができているのです。病気になるのは肉体などパーソナリティの波動のみに注目し魂のレベルの波動をないがしろにしていることで、心が不調を感じ取り緊張、不満、怒り、憂うつなどの症状が出、それでも気づけないと病気になる…。病気は変化をもたらすための乗り物であって、治癒は元にもどるということでないのです。医者にかかって「(体を)治してください。」と言うだけは無責任なのです。感情的な問題こそを大事にするべきで、自分を知り、自分を表現する、自分に敬意を持ち評価することが大事なのです。

感情的な問題をきちんと解決されない限り、たとえ病気の症状を最新の薬で一時的に抑えられたとしても、不調和な心の状態はそのまま放置され、いつかまた現れます。心身に衰弱や消耗の兆候があらわれたら、友人からの助言と考えるべきです。

全ての生命体にとって病気は体罰でも衰えの前兆でもなく、バランスを回復するための自然なプロセスの1つです。今に生かせるもの以外を捨て去ることで、前へ進む能力を得られるのです。

 感染症に罹患するのも病原菌が問題なのではなく、土壌(個人の内側の状態と外側の環境)によるのです。すべての出来事は変化のための機会(プロセス)なのです。生命の目標は、精神と物質の総合交流をはかりながら、意識レベルを高めていくことです。”

こういう次元を考えていく必要が今後はあると思います。

幸せの見つけ方

2013年12月01日 | ともこ
わが家の子どもたちは映画やドラマが好きです。特に長男はアメリカンヒーロー物からハリウッド映画、スパイアクション物、ジャッキー・チェン・・・若い男女のラブストーリーも明るくコミカルなもの(私の好み)も一緒に観ます。彼は胆汁質です。
長女は憂鬱質なので好みにうるさいしクール。作り物にはなかなか心を動かされないようですが、そこは青春盛り。最近は女子力をアップさせるべくネットでお勧めの映画のDVDを借りています。

さて、先月家族で観たテレビドラマ『幸せの見つけ方教えます』仲間由紀恵扮する片づけのアドバイザーが主人公でした。

そしてその客として登場し人生が変わった若い女性を『純と愛』でヒロインを演じた夏菜が演じ、明るく躍動感のあるドラマへとスパイスを効かせていました。彼女はどうしようもない散らかった部屋の住人として登場します。ですが、主人公のアドバイスを受けて、見事変身を遂げます。嫌々働いていた電話セールスの会社を辞め、何とその片づけのプロの仕事をしたいと申し出るのです。片づけの仕事に魅せられたのです。そして好きな仕事に就けて生き生きと働きます。

その後更にエピソードが。家具が屋外にまでごった返した家に住む女性が登場。ブローチを失くしたので見つけたいと片づけを依頼します。何故家具が多いのか?それは、今はもう社会人となって家を出た息子のランドセルや勉強机を子ども部屋丸ごと大事に保存している所からもわかるように過去にすがって生きているからです。失くしたブローチも息子が初めてのバイトのお金で買ってくれたもの。切なかったです。実は息子さんは自分の反対を押し切り他家に婿入りし、全く会っていない状態。本当は息子を許し、自らも許してもらってまた会いたいのだという気持ちが隠されてきたことが浮き彫りとなるのでした。格言が随所に出てきます。


「片づけは自分のためにするもの」 「片付けとは、過去にかたをつけるということ」


このドラマの主人公にはモデルがいました!片づけコンサルタントとして書籍も出版されている“こんまり”こと近藤麻理恵さんです。(弟子入りを志望するスタッフのお話も実話で書籍に載っていました。)

私が何故、こんなに夢中になったかというと、彼女の考え出したルールが魅力的なのです。場所別の通り一遍の整理術ではなく、物の種類別に一箇所に集め出して持っておくか捨てるかの餞別をします。その判断基準が“ときめく”か“ときめかない”か。自分の心に聴くのです。“必要か”や“いつかのため”ではないのです。「そのいつかは一生来ません」ときっぱりと彼女は言います。家電製品の取扱説明書などの書類もたった一つのクリアケースにまとめる位で事足りると。確かに我が家の家電製品用の分厚い書類ファイルも結局は開かずのファイルになっています。ばっさり必要なし!と判断するのは気持ちがいいです。合理的でクール!惚れました!そして実践してみると、とってもすっきり気分爽快です。“今の自分を大事に”“今が未来へつながっている”“過去は過去”“こだわりは捨てよう”“本当の自分の気持ちに素直になりましょう”ってことです。“自分に正直に!”これは私のモットーです。とっても気に入りました。

ときめくモノに囲まれた生活を送ることが片づけ祭りのゴールです。自分が住む家を清らかな空気の漂うパワースポットにすることだそうです。家の一画(本棚の一番上の段などでも)に神聖なものを飾る場所をつくる。和室の床の間や、神棚がそういう役割ですね。お部屋を神社のような空間にするですって?これまた、どこかで聞きました!美輪さんの言っていた法華経のこころにも通じます!驚きです。(自分が神仏、家が神社という心構え)

こんまり流でときめかないモノをなくしていくと、カチッと量がわかるとのこと。ガンジー思想を提唱して世界を旅したサティシュ・クマール氏によると「幸せ=満たされた状態“これで十分”」ということとあります。まさに足るを知るですね。

何故捨てられないのか?原因は2つ。「過去に対する執着」と「未来に対する不安」とのこと。

自分にとって何が必要か、何があれば満たされるのか、何を求めているのかが見えていないからますます不要なものを増やしてしまう。それでいくと私は将来不安型かも?英会話のCD、ワークショップのプリント、いつかやりたいこと、またいつか見返したいもの・・・。「いつやるの?」「今でしょ!」という事で、今やらない事のやれるいつかは一生来ないと彼女は断言します。ちょっと諦めの悪い私にはショックな言葉でしたが、腑におちました。(完成品があってもう不要のはずのなな色メールの原稿もとっていましたが、これは過去に執着していただけ。自分を褒めてお別れしました。)

・場所別に整理整頓するのではなく、カテゴリー(物)別に家中から一旦一箇所の床に全員集合させてから選別を始めること。
・順番はより個人的なもの(胸に近いもの)から。衣類→本→書類→小物類→思い出品
・基準はあくまでも、ときめくか、ときめかないか。
・とにかく立てて収納(見える、衣類は立つようにたたみコンパクト化)
・モノは捨てたり手放す前に「今までありがとう。さようなら。」とお別れをすること


色々理想の世界がまた降ってきています。私はすぐ本を買ってしまって、本依存症かも知れません。本を集めれば安心している変な自分に気づきました。『ゆほびか』の全く読めていない号を本棚の奥から発見した時はあせりました。大事に持っている秘蔵の雑誌『アイシスラテール』『リンカラン』『天然生活』も永久保存したいときめく号だけ残しました。


自分が本当にしたいことが見えてきました。アロマ、瞑想など取り入れたスピリチュアル生活、ひも活用、畑、整体、頭でっかちではない身の丈にあった暮らしをこそ大事にしていきたいです。感謝の心を持って自然に逆らわず、生かされている喜びを素直に表わし、神事を大切にした生き方を大切にしたいです。麻と縄文文化の本を綺麗になった部屋でゆっくりと味わいながら読むのが目下の目標です。


広くなった部屋でゆっくりキャンドルを灯してヨガやレイキ、瞑想が出来る!も。今年は冬至の前後には廃油で作った世界に一つだけの私のキャンドルでキャンドルナイトをしたいな…。

♪ うきうきわくわく ♪    

ワクワクやりたいことをする生き方①

2013年12月01日 | ともこ
田中優さんのトークイベント無事終えました。秋田県内でお話しするのは初めてということでしたが、聴講した方にも優さんの前向きな精神力、行動力がいい影響を及ぼしたようでした。
優さんはチェルノブイリ以降からずっと世界の貧富の差ができる仕組みや戦争が起こる理由、必要の無い危険な原発に日本が依存していることなどを私たちに投げかけてくれていました。社会のあり方も都市集中型から地方での自給自足的生活や地産地消、地域内流通など地方を活性化するアイデアを綴った『地宝論』という本で紹介してくれていました。
~トークイベント内容~
原発を再稼動しようとしている日本、何故そんなに原発が好きなのか?それには利益を最大にして電力会社が潤うからくり(一兆円かけると、電力会社は300億円儲かる(総括原価方式))があり、それを利用して儲けたいという電力会社のエリートたちの私利私欲があるからです。架空の利益とムダなエネルギー消費を促してきたのです。そして、電力会社は原発が高コストであることを隠してオール電化を進めてきました。それは一度稼働したら止められない原発のためには安定した需要量が必要となり、オール電化は一番電気を使ってくれるからである。(昼間の電気供給と夜間の電気の供給を変えられない)一度稼働したら止められない原発のためには安定した需要量が必要となる。オール電化が勧められたのにも一番電気を使ってくれるから、という理由でだと…。
気になる自然エネルギーの中では太陽光発電と小水力発電と太陽光温水器を使用しての二次的な発電と薪ストーブ、バイオマスなど併用が秋田では合っているとのことです。個人でもいいけれど、自治体のような小さなコミュニティが共同で始めることも提案されていました。
まず今の暮らしを変えていくには、少エネ製品に替える、20アンペアで暮らして(1960年代の暮らし方)で節電する、エネルギーを自給した方法を取り入れる、または切り替えてオフグリッドな暮らしをすると変化していくと良いとのこと。優さんが運営している自エネ組みで色々販売促進もされているとのことです。
都会集中型の社会を変えるには田舎で豊かに暮らしていく見本を見せると人が流れてくるようにきっとなるし、「危険だから原発をやめなくては」ということばかりでなく、地域が主体で皆ワクワクしながら暮らしていくことが大事とのことでした。

優さんのイベントの前日ににかほ市で鎌田實さんの講演会がありました。私は彼の『「がんばらない」を生きる』を買って読み始めたところでした。鎌田實さんといえば、チェルノブイリに子どもたちの診察に行った方です。以前のなな色メールではクロワッサンに掲載された記事を資料として紹介させていただいています。彼は決して裕福ではなかった養父母に育てられました。母親の病気、頑固一徹な父親の厳しさ、近所の人から助けられて育ったこと、そういったことによって彼は人間の良い部分を信じることが出来る、という強みを持ったとのこと。
医師を目指した時、育ての父が言った言葉はただ一つ「患者(弱者)の心に寄り添う医者になってくれ」でした。鎌田さんの医療についてのお話は本を最後まで読んでから書かせていただきます。地域医療についても後半に色々エピソードがあるようです。
講演会ではにかほ市の中高年向けに、笑い、リラックスが副交感神経の亢進にいい、ゆっくりするラジオ体操などなどお話ししておられました。
助け合って生きるのが自然だった時代、でも助けられてばかりは少し悲しい、まだらな心があったと言います。でも皆、人の温かさを感じられていたから、自殺という選択なんてできなかったのでしょう。今の日本の自殺者の多さはおかしい。他殺も勿論多いです。残虐な事件が毎日で聞いているだけでおかしくなりそうです。映画や小説の中だけにして欲しいです。テレビドラマやニュースで日常の中に殺人事件を流すのも良くないのではないでしょうか。

つづく

ワクワクやりたいことをする生き方②

2013年12月01日 | ともこ
先日、『小中学生に命と性を語ってみて』という由利本荘、にかほ地区で活動されてこられた保健師の能勢さんのお話し会に参加しました。性とは生きていくこと。命をつなげていくには今を生き抜いてもらうことです。子どもたちには素敵な大人になって欲しい。現代はストレス社会です。生きていくことが難しくなってきました。そんな中で自分を大事にできる人間を作るには、親は子どもにまず「” 愛してるよ” ”あなたのこと、大事だよ”。ということを伝えること。」と言われていました。
今後、彼女は自分の子供たちや周りの人へ” 生きること”を示すために老いていく姿を見せるのだと語っていました。きっと彼女の老いていく姿はキラキラしていると思います。やりたいことをやっている人は輝いています。

サティシュ・クマール氏をご存知でしょうか?なな色メール前号の私の記事最後にネットで見つけた素敵な言葉として紹介させてもらっていました。あれは彼の言葉でした。「ナマケモノ倶楽部」で彼のDVD、書籍を紹介しています。彼は9歳にして出家しますが、1954年、18歳でガンジーの非暴力思想に魂を揺さぶられ、自ら僧衣を脱ぎ還俗します。その後、土地改革運動に携わりながら、現実世界での個人的精神性と社会的精神性の統合に想いを巡らせます。ヴィノーバから『バガヴァッド・ギーター』で説かれている自然と社会と利己の相関性・全体性について学び、後にサティシュの思想の根幹を成す「ソイル(土)・ソウル(心)・ソサエティ(社会)」論へと発展する。
「この世界が富と呼んでいるものは、私たちに幸せをもたらしてはいない。土(soil)と心(soul)と社会(society)がバラバラではいけない。環境問題を解決するためにまず、自分の食卓から見直そう。どう眠るか、どう歩くかも大切。」と。(歩くとは経験すること)
私はこのナマケモノ倶楽部のことはセバン・スズキ(リオで若干12歳の時に環境問題を訴える伝説のスピーチをした少女)やハチドリの本をここで購入しており、知っていたのですが、この度もっと応援していこうと会員となりました。

ハチドリのひとしずく
森が燃えていました
森の生きものたちは われ先にと 逃げて いきました
でもクリキンディという名の ハチドリだけは いったりきたり
くちばしで水のしずくを一滴ずつ運んでは 火の上に落としていきます
動物たちがそれを見て 「そんなことをして いったい何になるんだ」 といって笑います
クリキンディは こう答えました
「私は、私にできることをしているだけ」