旅するくも

『旅が旅であることを終わらせる為の記録』

しばらくお休み。

2010-02-28 21:03:37 | 素晴らしき日々
なんとなく自分でも気が付いていたんだけれど、最近の忙しさからか、仕事のバカバカしさの為か、バランスを崩している。
それが今日になってはっきりとわかったので、しばらくこのブログを休もうと思う。
色んなことを急ぎすぎたのか、たくさん忘れ物をしているようなので。

最南端3号目はいつものように遅れながらも完成に向かっていますのでご心配なく!
久しぶりに火を眺めて、断食でもしてリズムを取り戻して、少し一人の時間を増やそうかと。

納得する。

2010-02-28 21:02:22 | 素晴らしき日々
このごろ忙しくて平日でも家に帰ってくるのが遅い事が多くなった。

僕は両親と兄貴と一緒に住んでいるので、遅くに家に帰る時は足音をたてないようにと、
それなりに気を使う。
27歳にもなって門限があるわけではないので、ただ起こさないようにと。

このあいだも夜遅く、家に入って呼吸も小さくして、ゆっくり廊下を歩いていると何かの
気配を感じた。
足を止めてみると、さらにはっきりと感じる。
なんだ?と思ったら、それは壁に当たってはね返ってきた僕の気配だった。

それを感じて『僕は確かにここにいるんだな』と納得した夜だった。

イシ

2010-02-28 20:47:42 | 編集長の本棚
『イシ』 北米最後の野生インディアン

シンドーラ・クローバー著
行方昭夫 訳

1961年に書かれた
『Ishi in Two Worlds,a Biography of the Last Wild Indian in North America』
という本の全訳だ。(Biograpy:伝記)

1911年のある日。
突然、一人の野生の(文明と接触をしていない)インディアンが現れたところから、
この話はすすんでいく。

そもそもインディアンという人たちはどこにも存在しない。
この本の登場人物はヤヒ族のイシという人であって決してインディアンなどではない。
80年代90年代に書かれた本とそれ以前に書かれた本とでは全く違うと北山耕平さんはよく言うが、1961年に書かれたこの本からその違いが感じ取れるはずだ。

著者であるシンドーラ・クローバーの娘は『ゲド戦記』を書いたル=グヴィンだとあとがきを読んで知った。
ゲド戦記は読んだことはないけど、宮崎駿監督の息子の映画は観たことがあって、
その映画の中に「本当の名前・真実の名・真の名」というセルフが多く出てくるので
『あ~アメリカインディアンの匂いがする映画だ』と思っていたら、そういうことだったらしい。

例えばラナードというディネの友人がいる。
ラナードというのはアメリカ用の名前で、それとは別にインディアンネームを持っている。
ラナードのばあい、トゥ フェザーズ という名前だった。

アメリカ名でもインディアンネームとも別に持っていると言われるのが
「秘密の名・本当の名前」などと言われる名前だ。
僕が非常に興味のあるところだが、これは調べようにも本にはなかなか出てこないものだけど本の中で少しだけ触れている。

そもそもこの本の日本語のタイトルとなっているイシは人の名前などではなく、
ただ彼らの言葉で「ヒト」を意味している。
彼は自分の名を最後まで教えることなく逝ってしまったわけだ。