旅するくも

『旅が旅であることを終わらせる為の記録』

われわれには木が必要

2010-04-10 23:23:31 | 編集長の本棚
人には木が必要であり、環境に支えられて生きているという事がわかる実際の例が何かないかと考えていたら、ずいぶん前に読んだシブトイ本の事を思い出し、少し読み返したものを一部まとめてみる。

5世紀ごろ人類が最後にたどり着いたといわれる場所の一つにイースター島がある。
120平方キロの島へ最初に移住者したのは南アメリカ人で多くても20~30人。
最盛期には人口約7000人だったといわれる。

サツマイモと鶏という単純な食事の為に多くの時間ができあがった。
その多くの時間を費やし、人々が祭礼の為に作ったとされるのがモアイ像だ。

家畜を持たなかったために石像を運ぶのに丸太をコロにして人力で運ぶ方法がとられた。
が、300以上の未完成の石像を置き去りにして突然崩壊する。

花粉分析から移住がはじまったころは、豊かな植生の島だとわかっているが、18世紀には火山火口の底にある一部の茂みを除けば1本の木も見つからない。

木は燃料などに使われ、最大の消費は石像の運搬に使われたこと。
裸地の増加で土壌流出し作物の収穫が激減。
木以外では長距離の航海に絶えられるカヌーも作れずに島に閉じ込められ、資源を求め争いが始まり、蛋白源を求め喰人が始まる。

これが謎とされてきたイースター島の歴史で、資源を枯渇させるまで消費した結果だ。

島から逃げる手段さえ確保していればそんなことにはならなかっただろうに、と思うかも知れないが、環境破壊が地球規模で起きている中、われわれは地球から逃げ出す手段を持っているのだろうか。

参考にした本
『緑の世界史 上 クライブ・ポンティング著 朝日新聞社』

目的

2010-04-10 21:42:31 | 静岡
僕が住む島田市では最近、いたわりの湯という名の温泉が掘られたようだ。
そして、掘られた温泉の湯量と温度は温泉がオープンしてから下がる一方だという。

人が無理やり掘り起こす温泉に何の意味があるのか僕にはよくわからない。
そして、そこへ温泉に入るのが目的でやってくる人。

温泉に入るのが目的ではなく、温泉に入ったあと何をするのかに目的がある気がするのは
僕だけだろうか。

どうやら日本人は地球に穴を開けて、そこから出るものを金に変えることに頭がいっぱいで
温泉の扱い方を忘れちまったらしい。
ただ熱いお湯に浸かっているだけなら地球に穴を開ける必要などないのに。

ボツになったもの。

2010-04-10 02:52:03 | 最南端
最南端3号目の裏は文字でぎっしり。
僕の文章ばかり載せているので減らすことになりボツになったもの。
まあ当然か・・・。

アメリカの森の中でアメリカ先住民のトミーという男と二人で焚き火をしていたときの事だった。
トミーは僕に「タバコをくれ」と無愛想に言い、僕は吸っているタバコを差し出すと 彼は
「違う!これはタバコではなくてシガレットだ!」と少し声を荒げて言った。
彼の言うタバコは紙で巻かれているものなんかじゃなくて、スピリットたちの好物と言われる、 ささげものとしてのタバコだった。

そんなタバコに関することで僕が個人的に調査をすすめている事がある。
テーマは「タバコと乳首の関係性」
紙で巻かれたタバコの太さは女性の乳首の太さと同じサイズにしてあるという
話がある。
タバコに依存しているのはタバコに含まれる成分だけではなく、子供の頃に
吸った母親の乳首を思い出して依存しているというのも大きな理由のひとつとしてあるようだ。

そこで僕は旅で会う喫煙者の男性によくこんな質問をする。
「女性のどこの部分が好き?」
すると高い確立で答えは
「胸です!」

どうやら喫煙者は子供の頃の母親から受けた愛情をタバコから思い出しているようだった。
もしかしたら乳首のサイズは母親の愛情のサイズだとも言えるのかも知れない。

調査するからには非喫煙者の回答も対象にしなくては調査にはならないので、 旅で出会ったタバコを吸わない学生にも質問してみた。

僕「女性のどこの部分が好きなの?」

学生「やっぱり胸ですかね~。」

僕「胸のどこ?」

学生「そりゃあ、乳首ですよ!」

僕「んん・・・。」

結局、僕が独自に調査している「タバコと乳首の関係性」は、わからなかった。
でも、わかったことはどうやらみんなママが好きなようだ。

街ですれ違う喫煙者に冷たい視線を送るのではなくて、「思い出してるんですよね!」と、気の利いた一言があっても良いのではないのだろうか。