人には木が必要であり、環境に支えられて生きているという事がわかる実際の例が何かないかと考えていたら、ずいぶん前に読んだシブトイ本の事を思い出し、少し読み返したものを一部まとめてみる。
5世紀ごろ人類が最後にたどり着いたといわれる場所の一つにイースター島がある。
120平方キロの島へ最初に移住者したのは南アメリカ人で多くても20~30人。
最盛期には人口約7000人だったといわれる。
サツマイモと鶏という単純な食事の為に多くの時間ができあがった。
その多くの時間を費やし、人々が祭礼の為に作ったとされるのがモアイ像だ。
家畜を持たなかったために石像を運ぶのに丸太をコロにして人力で運ぶ方法がとられた。
が、300以上の未完成の石像を置き去りにして突然崩壊する。
花粉分析から移住がはじまったころは、豊かな植生の島だとわかっているが、18世紀には火山火口の底にある一部の茂みを除けば1本の木も見つからない。
木は燃料などに使われ、最大の消費は石像の運搬に使われたこと。
裸地の増加で土壌流出し作物の収穫が激減。
木以外では長距離の航海に絶えられるカヌーも作れずに島に閉じ込められ、資源を求め争いが始まり、蛋白源を求め喰人が始まる。
これが謎とされてきたイースター島の歴史で、資源を枯渇させるまで消費した結果だ。
島から逃げる手段さえ確保していればそんなことにはならなかっただろうに、と思うかも知れないが、環境破壊が地球規模で起きている中、われわれは地球から逃げ出す手段を持っているのだろうか。
参考にした本
『緑の世界史 上 クライブ・ポンティング著 朝日新聞社』
5世紀ごろ人類が最後にたどり着いたといわれる場所の一つにイースター島がある。
120平方キロの島へ最初に移住者したのは南アメリカ人で多くても20~30人。
最盛期には人口約7000人だったといわれる。
サツマイモと鶏という単純な食事の為に多くの時間ができあがった。
その多くの時間を費やし、人々が祭礼の為に作ったとされるのがモアイ像だ。
家畜を持たなかったために石像を運ぶのに丸太をコロにして人力で運ぶ方法がとられた。
が、300以上の未完成の石像を置き去りにして突然崩壊する。
花粉分析から移住がはじまったころは、豊かな植生の島だとわかっているが、18世紀には火山火口の底にある一部の茂みを除けば1本の木も見つからない。
木は燃料などに使われ、最大の消費は石像の運搬に使われたこと。
裸地の増加で土壌流出し作物の収穫が激減。
木以外では長距離の航海に絶えられるカヌーも作れずに島に閉じ込められ、資源を求め争いが始まり、蛋白源を求め喰人が始まる。
これが謎とされてきたイースター島の歴史で、資源を枯渇させるまで消費した結果だ。
島から逃げる手段さえ確保していればそんなことにはならなかっただろうに、と思うかも知れないが、環境破壊が地球規模で起きている中、われわれは地球から逃げ出す手段を持っているのだろうか。
参考にした本
『緑の世界史 上 クライブ・ポンティング著 朝日新聞社』