旅するくも

『旅が旅であることを終わらせる為の記録』

いっぱい買える

2011-02-11 19:27:47 | 
ラオスからタイにもどって 7日くらいになると思う。

今は7年ぶりのアユタヤーにいる。
7年前と大きく変わったようすはないけれど、夜にゲストハウスの前の
大きな道路で毎晩サッカーをしていた子供たちがいなくなったくらいか。

タイはお金さへ払えば簡単に旅ができる国だ。
お金さへあれば、退職した白人がしているように女の子だって買えてしまう。

この前あった元学校の先生が世界のどこに行っても数字は通用するということを
言っていて、僕は言わなきゃいいのにお金が共通言語になってるからね。
なんて、言ってしまった。

バスならあっという間に目的地につけるのに、僕はわざわざ電車を5時間待ったりする。
バスだと350バーツなのに電車だとたったの11バーツ。
夜中に町外れの駅についてタクシーを使えば宿まですぐに行けるのに40分歩く。
たしかにお金を使えばすごくらくに旅ができるのは事実だし、
お金を使えば楽しいことが いっぱい買える。

お金を使うと簡単に旅ができて、楽なんだけどまるでお金で会話しているような気になってくる。
わざわざ海外まで来て、楽しいことをお金で買うのは何だかむなしいじゃないか。

世界のすべてに値段がつきはじめている 。

日本文化の基層を探る

2011-02-11 18:08:05 | 編集長の本棚
日本文化の基層を探る

佐々木高明
NHKブックス

もののけ姫を製作されるときに宮崎監督が中尾佐助さんの栽培植物と農耕の起源という本と共に読んでいたとされる本。
日本文化の基層にある西日本と東日本というふたつの文化をナラ林文化と照葉樹林文化という植生から名付け、考え直された本。

二つの文化に分けて考えることにすごく納得ができたし、わかりやすかった。
面白かったのは、日本で何気なく持ってきた本だったんだけど、日本列島に強い影響を与えたとされるタイ北部、ラオス、中国雲南、ベトナムが本文の中に出てきて、それを現地で読んだのは面白かった。

ラオスの田舎で、これがハンギングウオール式の家か!
なんてブツブツ言っていた 。

ただ、縄文晩期九州に稲作がほぼ完成されたかたちで入ってきたとしていて、
それが半世紀のあいだに西日本から中部地方までに稲作が拡がった理由として
西日本に焼き畑などがすでにあったため、稲作が受け入れられたということをあげているけど、そんなに簡単なはなしなのだろうか。