旅するくも

『旅が旅であることを終わらせる為の記録』

のようなもの

2012-04-08 18:07:00 | 素晴らしき日々
アメリカ先住民で白人教育を受けていない最後の世代である
「ローリング・サンダー」というメディスンマンは、かつて森の中で
数年の時を過ごしたという話がある。

僕はローリング・サンダーが森でいったい何を食べて過ごしていたのかという
謎について考えながら、仕事で植樹用の大小合わせて50個穴を掘っていた。

穴を掘っていると色んなものが出てくる。
ミミズはもちろんのこと、昨日は冬眠中の蛙とも出会った。
そして、さらに出てきたのはエシャレットのようなものと、ウコンのようなもの。
穴を掘っていると春は下からやってくるような気がする。



エシャレットのようなものは、食べれば何かわかるわけだが、これが
なかなか口にするのがおそろしい。
ビニールで包まれ販売されているものに安心を感じている自分が嫌で
食べてみると、それは多分エシャレットであった。

ウコンのようなものは食べてもわからないので、調べてみると根の形から
秋ウコンであろうことがわかった。
黄色い染料として使えそうだ。

春ということで染め物用に藍を畑で育てることにして、種を蒔いたのだけれど、
さすがに二日で芽がでるわけがない。
そんな藍を見て、一年彼女がいない、ちゃらんぽらんな僕に向かって母親は
「藍の芽が出ないね」と言ったあと「藍(愛が)が芽生えるといいね。」と、
わざわざ言い直す。

季節は上下し、時は環を描く。
ふたつが交わるところに花が咲くのかも知れない。

春ですな!