旅するくも

『旅が旅であることを終わらせる為の記録』

日本文化の基層を探る

2011-02-11 18:08:05 | 編集長の本棚
日本文化の基層を探る

佐々木高明
NHKブックス

もののけ姫を製作されるときに宮崎監督が中尾佐助さんの栽培植物と農耕の起源という本と共に読んでいたとされる本。
日本文化の基層にある西日本と東日本というふたつの文化をナラ林文化と照葉樹林文化という植生から名付け、考え直された本。

二つの文化に分けて考えることにすごく納得ができたし、わかりやすかった。
面白かったのは、日本で何気なく持ってきた本だったんだけど、日本列島に強い影響を与えたとされるタイ北部、ラオス、中国雲南、ベトナムが本文の中に出てきて、それを現地で読んだのは面白かった。

ラオスの田舎で、これがハンギングウオール式の家か!
なんてブツブツ言っていた 。

ただ、縄文晩期九州に稲作がほぼ完成されたかたちで入ってきたとしていて、
それが半世紀のあいだに西日本から中部地方までに稲作が拡がった理由として
西日本に焼き畑などがすでにあったため、稲作が受け入れられたということをあげているけど、そんなに簡単なはなしなのだろうか。

気をつけなくては

2011-02-07 18:17:49 | 
昨日、ラオスとタイの国境でタイ側の街のノンカーイという街に着いて3時間ほどかけて宿を探したけれど
どこも満室だった。
あきらめて違う街にいこうとバスターミナルにいくと、タイ語で話しかけてくるオッサンがしつこくて

「うるせぇな!!テメェ!!」(日本語で)

と、怒鳴ってしまった。

彼女にさえ怒鳴ったこともなければ、めったに怒鳴らない僕だけれど、うるさいオッサンと、35℃ちかい異常な暑さと、宿がなかったことと、
空腹であった為に非常にイライラしていた。
そしてさらに、普段ならコーヒーを飲んだ後でもすぐに寝れる僕だけれど、タイの食べ物には大量に日本の味の素が入っているようで、
全然寝れないことがイライラしていたもっとも大きな原因だ。

怒った後、明らかに自分から何かがこぼれ落ちていったのを感じた。
気をつけなくては。

神と自然の景観論

2011-02-07 17:54:53 | 編集長の本棚
「神と自然の景観論」

野本寛一 著
講談社学術文庫

信仰環境論という日本人、日本列島人が何に神を見たのか、何を神と見たのかという視点で語られた本。
それは同時に、どのように神が作り出されたのかということを意味するのではないだろうか。
凄く面白く興味深い本だった。

調査地に静岡が多くて、僕の家から50メートルほどの安田のオオシイ(僕が毎日触りに行く木)の話まで出てくる。
最後の著者である野本寛一さんのプロフィールをみたら静岡の牧の原(旧榛原郡相良町)の出身だった。

こんなに面白い本を本棚に2年ちかくも眠らせていたなんて、まったく。

8 Days in Laos その2

2011-02-06 22:41:30 | 
7年前、初めて旅をしたときに僕は現地の人との交流のアイテムとしてサッカーボールを持参した。
サッカーは言葉が通じなくても関係ない。
ある意味では、世界共通の言語ではないかと僕は思う。

この前もラオスの高校生くらいの子供たちとサッカーをした。
久しぶりに身体を動かしたけれど何年も蹴り続けたボールの蹴り方は身体に染み付いているもので、
運動不足の身体でも、まだまだラオスの高校生くらいなら問題なく負かせる。

今回は旅のアイテムにディジュリドゥを持ってきた。

途中で自分で手書きの地図を描きはしたけど、ラオスのガイドブックも地図も持たないまま、最初から最後まで過ごした。
ラオス人は英語がほとんど通じないので僕は街の見所もわからなければ、行きかたも知らない。

白人に「どこにいくの?」と聞かれても地名を知らないので「わからない」としか答えられなかった。

ラオス初日、途方にくれてバスターミナルでディジュリドゥを吹いていたら

「何だこれは!?」

と、ほとんどいない英語が話せるラオス人が英語で話しかけてくるではないか!
おまけに英語が話せないラオス人はほとんど近づいてこない!

こいつは使えるぞ!

ってことで、それから毎回バスターミナルではディジュリドゥを吹くようにした。
ラオス人だけではなく、この前は英語とラオス語を話せるベトナム人が色々教えてくれて非常に助かった。

僕が思うに英語を話せる友を見つけだす最高のアイテムだと思う。

8 Days in Laos

2011-02-06 21:49:36 | 
ラオスはとにかく山だらけだ。
移動のバスの中で本を読もうと思って持ってきたけれど、とても読める状況じゃない。
道はボコボコで現地の人でも吐いてるし、ドライバーは犬をひく。

途中、中国との国境近くのの街まで行き、そのまま中国の雲南省に行くつもりだったけど、いざ国境について
地図が何もないのと、中国人の不親切さに行くかどうか迷った。
国境付近をウロウロするのは怪しいから3回コイントスすることにした。

こたえは3回とも「行くな」

その後、中国側から来たフランス人から話を聞いたら中国は正月らしく宿はどこも閉まっているとのことだった。
行かなくて良かった!!

僕がみたラオスは、すごい勢いで中国に飲み込まれていっているようだった。
まるでアメリカのセドナやサンタフェのようだったな。


ビエンチャンは首都だけあってそれなりの都会だったけど、ほかの街はド田舎そのもの。
山はすごく気持ちがよかったな。

今日、ラオスの首都のビエンチャンからタイへ入国した。
いっきに熱くなって蚊がたくさんいる。