今週末に開催されるBios様の完成見学会ですが、開催時間が日中の為、照明の魅力が伝わらないと思います。
当たり前の話ですが、建物は平面ではなく立体です。その立体を把握できるのは、明るい部分と影の部分があるからで、それがどの角度から当たって、どこを照らして、どこに影ができてというのは、自然光もそうですが、照明の配置によるところです。
作業する場所では、影ができないくらいに明るくする方が好まれますが、住宅では作業をする場所もあれば、リラックスする場所もあります。いわゆるTPOですが、影を作らないようにする照明の角度・量。壁に影を映し出して、1枚の絵画のように表現したり、適度なぼんやり感を出して、が疲れないようにしたりと照明の役割は、多岐に渡ります。
ただ、明るくするだけならば、照度計算を行い、その通りに器具を配置すれば済むだけですが、どのような陰影を作りだすか、どの程度のぼんやり感を表現するかは、ルールがないだけに設計士の個性が出やすい場所です。
こちらも同じ器具を使っていますが、取り付ける壁面を変えることで、全体的な明りを確保しながら、奥行き感も出ています。(わざと露光を抑えた画像にしてますので、影が不気味になってしまってますが・・・)
昼間どうやって、自然光を取り入れるか、夜間どうやって、部屋を演出するか。同じ部屋でも、自然光と照明器具の使い方で2通りの楽しみ方ができます。
照明器具が、別途工事になっている住宅もあるようですが、私から言わせれば、それは住宅の楽しみをわざわざ捨てているようなものです。
自然光の取り入れ方にも、工夫が必要です。南側に窓を付ければ明るくなるだろうと、どんな敷地でも無理やり南側に居室を配置しているがチラシなどで見受けられます。南側は直射日光が入りやすいだけで、明りは東西南北どこからでも入れられます。敷地の状況をよく考えて、どこに一番居室を配置するのがいいのかを検討するのも、設計士の腕の見せ所です。
ぜひ、設計士と楽しい打ち合わせをしてくださいね。
ちなみに、Bios様の2階は居住スペースですが、リビングは南側に面していません。どの程度、明るくすることができるか、見学してみてください。窓の配置の仕方で、部屋は明るくできます。
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