***
さらば青春の光全国コントツアー『外回り ツアーファイナル ~帰社~』
5/10(土) 19:00~
11(日) 14:00~ 19:00~
@シアターモリエール
***
全国10ヶ所を周り、単独ツアーを行ったさらば青春の光。
そのツアーファイナルである、東京公演の「帰社」に行ってまいりました。
毎度のことながら、今後この中のネタをやることもあると思いますので、感想だけを書きます。
あまりネタバレになるようなことは書かないつもりでおりますが、どこかで見るまで待ちたいという方はご注意ください。
また今回は、ちょっと読みづらいかもしれないのですが、土日合わせて3公演、その時々で起こったハプニング等を、
時系列はバラバラで、ネタ順に合わせて書いていきたいと思います。
加えて…今までも私のブログは、好き勝手なことを書いてきていますが、
今回の感想は、それに輪をかけて好き勝手書いております。
ネタについて色々と私の意見を述べているので、すごく評論かぶってしまってると思われるかもしれませんが、
そうではなくて、個人的な感想なので、私がハマらなかったからといって≒ダメなネタという訳ではないことはご理解頂けると幸いです。
「ここをこうしてほしい」とか「直してほしい」みたいなことも結構書いていますが、
例えさらばご本人達がここを読んだとしても、自分達のポリシーに反するところは、いくら言われたって直さないだろうしね。
そう思っているので、私も好きなこと書いてる、という前提です。
前置きが長くなってすみません。
では、初日である土曜日の開演前に起きたハプニングから。
[土曜]
19時開演の予定なのですが、時間になってもなかなか開演しない。
5分くらい押したところでまだ動きがなく、これはしばらく押すだろうなぁと思っていたら、
突如、「どうも~」と言って、舞台上に登場するさらばの2人!
何が起きたのかわからずびっくりしていると、森田さんから説明が。
なんと、映像を流すためのプロジェクターが開演2分前に故障!!(笑)
全く動かなくなってしまって、どうにもならないので、今から新しいものをスタッフさんが買いに行くと。
だから、「その間、お前ら前説で繋げ!」ということで舞台に放り出されたそうです(笑)
そんな状態なので、衣装は1本目のコントのスーツで出てきた2人。
そのプロジェクターは、全国ツアーを一緒に回ってきたもので、今まで調子が悪くなったことはなかったのに、
ついさっき突然壊れたという。
「ホンマ呪われてるとしか思えない」などと言い出す森田さん。
森田「よう考えたら、去年くらいからずっと呪われてたわー!!」
東口さんばちこーん。
以前の事務所の時には、前説に行かせてもらう機会が全然なかったので、前説というものがほぼ初めてだそう。
そこで前説に憧れている森田さんが、客席に拍手をやらせたり、掛け声をやらせては、
「声がちいさ~い」とニヤニヤしながら言ってみたりする(笑)
プロジェクターを買ったスタッフさんが帰ってきて、セッティングをして、
やっと準備が整い、帰社スタート!
・OPコント 帰社
若手社員(森田)と、外回りから帰って来た副社長(東口)。
森田「外回り!?外回り行ってたんですか!?
……社長と2人で?一ヶ月も?」(笑)
東口「まあ、初めは静岡行ったやろ、それで、名古屋…大阪……」
という感じで、全国ツアーの思い出をなぞっていくようなコントでした。
そして最後は散々佐賀をいじって終わる(笑)
・OPVTR
全国ツアー中の舞台裏、そして帰社までの全10公演の最後に撮った写真を取り入れた映像を、
ザ・ハイロウズのミサイルマンにのせて。
・催眠術
<僕はねー、かかりにくいタイプだと思うんですよー>
うーん…しつこいのが持ち味だし、この尺でねちねちやるからこその良さがあるとは思うんだけど、
それにしてもさすがに、ちょっと展開がなさすぎるし、一つひとつに時間かけすぎてる。
森田さんの最初のツッコミ、もうひとくだり早く来てほしかったなぁ。
ネタの冒頭から、客席みんな笑ってるけど、ずっと笑いきれないもやもやというか、森田さんのツッコミ待ちなところがあったのに、
そのツッコミに行くまでにもうひとくだりたっぷりやるから、客席の笑いたい気持ちが一回ピーク超えちゃってるんだよなぁ。
あと、この森田さんの役がなんでそこまでやるのかという理由が見えてこないというか。
後半の2人ともヤケになってくるところになって、やっと勢いついてきた感じがしました。
***
[日曜昼]
OPコントが終わった後、OP映像が出るはずだったのに、その映像が出ない(笑)
暗闇の中で曲だけが流れているという事態に。
そこから明転して、この催眠術のコントは、「テレビのトーク番組」という設定。
司会者役である森田さんの、「森ちゃんのウキウキトーキングー!!」という台詞から始まるのですが、
森田「まぁ、あの、本当は、さっきOP映像が出るはずだったんですけどね!昨日も、開始2分前にプロジェクターが壊れるということがあったばかりなんですけど!!」
客席ざわざわ。
そして、催眠術師役の東口さんが、
東口「ちょっと、この番組、大丈夫なの?」
ここでドカンと笑いが(笑)
こういうのを自然に組み込んで、そしてさっと本筋に戻せる2人の力を目の当たりに。
・美食家
<テレビで紹介すると言ってるんだよ?>
これも個人的にはハマらなかったなぁ…。
やりたいことはわかる、肝となる部分をここにしたいんだなということもわかる、
でも、その部分に納得がいかない。
さらばのコントというのは、そのコントを端的に表すキーポイントがあると思うんですが、
その箇所に対して自分が納得いかないと、そのあとずーっとハマらなくなってしまうんだなぁと改めて感じた。
今回も、キーポイントに対して、「それとそれって関係ある…?」と思ってしまって。
ただそんな中でも、結構緻密な仕掛けを組み込んで、重層的な展開にしているところはとても好きでした。
海外のくだりとか最高だったなー。
「そういうことか!」とストンと理解したときの気持ちよさ。
***
[日曜夜]
このコントの森田さんの役名が「こばやし」なのに、東口さんが普通に「森田さんは~」と言ってしまう超凡ミス(笑)
思わず森田さんが素で、「今回の単独、一回も(全て)うまくいったことがなかった!!」と叫んでしまう(笑)
***
ここからは超個人的な話なんですけども。
初日である土曜にこのコントを見た時に、ちょっと気になったところがありました。
このコントの終盤に、美食家である森田さんが、東口さん店長のレストランの外観を褒め、内装を褒め、料理の盛り付けを褒め……というくだりがあるのですが、
そこで森田さんが料理に対して、「この食欲をそそるにおい」と言ったんです。
それがどうにもこうにも気になってしまって。
でも、そんな細かいこと指摘したら嫌われるかなと思って(笑)、土曜はスル―したんですけれども、
次の日の日曜昼に見てもやっぱり引っ掛かって、もう嫌われてもいいやと思って、アンケートに書いてみたんです。
「料理に対して『におい』っていうのはおかしい。『香り』にした方がいいと思う」って。
そうしたら、日曜夜の公演では、この部分を「食欲をそそる香り」と言い換えていました。
びっくりした。そして嬉しかった。
もちろん、きっと同じような指摘が他にもあったんだろうとは思うんです。さすがに一人の意見じゃスル―するだろうなと。
だから別に私が言ったからって訳じゃないとは思うんですが、それでも嬉しかった。
それは、私の意見を取り入れてくれたからとかではなくて。
私は、コントの中で、本人達の意図するところ以外で不自然な箇所を作って欲しくないんです。
あくまでも日常でありそうな自然なシチュエーションのコントが見たい。
だから、笑いどころ以外での演技は、徹底的に丁寧にやってほしいし、
話の流れとして辻褄が合わないところは直してほしい。
言葉の選び方にも注意を払ってほしい。
そしてきっと、向こうもコントに対してそういうことを思っているから、直してくれたんだと思う。
コントに対して求める物が同じだと感じられた、それが嬉しかった。
☆ブリッジVTR 全国ツアー記録① 「タイムリミット」
今回の幕間は、ツアーでの印象的な出来事をまとめたものでした。
さらばの2人、作家の廣川さん、渡辺さんの4人が乗る、名古屋公演に向かう車内での出来事。
深夜4時までに、東名高速の料金所に入らなければいけないため、車をかっとばす運転手の東口さん。
さらに、記録用のビデオテープの残り時間も同時に迫ってくるという、二重のタイムリミット。
スイッチが入ってしまい、ガンガンに飛ばしていく東口さんに対し、
渡辺「東口、無理せんでええから!ここで死にたくない!!」
本当にごもっとも(笑)
最終的に、料金所を通過するのも、ビデオテープの時間も間に合った。
感想を求められた東口さん、
東口「思った以上に笑顔やな」
……???
・島
<この島、人口100人ちょいの小さい島や>
すっごい好きなネタです。
この前の2本が個人的にハマらなかった上、ちょっとギスギスした攻撃的な感じだったので(笑)、
このタイミングでのほのぼのネタはとても心が温まって、なんだかリラックスして見れました。
おっさんと警官の2人が、ゆったりしたテンポでやいやい言い合っていく感じ。ゆっくり時間が流れていく感じ。
だらだら喋っているだけにも思えるのに、そこからどんどん話が展開していくのがさすが。
そして、いまいちつかめない警官のキャラクターが、オチ前の一言で全部明らかになるのもすごい。
可愛らしいコントだな、みたいなほのぼのとした気持ちを一蹴する性格の悪さ(笑)
・試食
<新商品のお菓子なんです~いかがですか?>
今回の単独で私が一番好きだったのは、もう断トツでこのネタです。
他のネタもみんな面白いんだけど、ちょっともうレベルが違う。本当に本当に面白かった。
ネタの肝となる部分は本当にシンプルで、こんなシンプルなことでよく一本のコントに仕上げられるなぁって驚かされるんだけど、
とにかく巧みで予想を裏切り続ける展開と、森田さんの表情の勢い(笑)と、東口さんの飄々とした感じのコントラストで
最初から最後まで全く飽きさせずに駆け抜けていく感じ。
コントの登場人物には、その行動をしなければいけない理由をつけてほしいと思っている私ですが、
それも森田さんのセリフの中に「俺も何でこんなことせなあかんのかわからんけど」という一言があるからすごく納得する。
それ自体が笑いになるのと同時に、「確かに、なんでこんなくだらないことでって思うことに熱中しちゃうことあるよね」みたいな、
妙なあるあるネタのようになるのも最高です(笑)
いやー本当に面白かった。
コントでこんなに笑ったことって、本当に久しぶりかもしれない。
どうしてもコントって、「すごいなー!」「そうきたかー」みたいに構えて見てしまう性格の悪い客なのですが、
今回はそんなのを思うヒマもなく、呼吸困難になって涙あふれてくるくらい笑ってしまいました。
***
[土曜]
初日である土曜夜の公演では、なんと東口さんが、試食のお菓子(マシュマロ)が入っているお皿を傾けてしまい、
中に入っていたマシュマロを全部ぶちまけてしまうというハプニング(笑)
森田「呪われとるなー」(笑)
☆ブリッジVTR 全国ツアー記録② 「北海道で…」
簡単に言うと、北海道公演において、森田さんが食べた海鮮丼が、
微妙だった、ハズレだったとただただグチるVTR(笑)
・謝罪
<オレはな!オカンとか、妹とか……>
これも好きだったなぁ。とってもいいネタ。
「謝罪」というタイトルなのに、実際は謝罪ではなく、謝罪を受けた側の話になっているのがとても面白い。
ただ、それが本質のテーマではないことはわかっているにしても、「医療ミス」ということが若干引っかかって笑いづらい気もしないでもない。仕方ないことなんですが。
・打ち上げ
<お笑い芸人なんやったらさぁ、おもろいことやってーや>
なんて性格の悪いネタ!!
あらゆる方面への悪意に満ち溢れてる!!(笑)
そして、「ここが仕掛けなのか」ということが判明した時の衝撃というかカタルシスみたいなものは、
このネタが一番あったような気がしました。
帰社の3回公演の中で、一番改良を加えていたのがこのネタで、
初日に見た時はちょっとだれてるなと感じたのですが、回を重ねるごとにわかりやすくなっていました。
でもちょっと気になったのが、普通こうやって飲み屋で酔っ払いが絡んできた時って、お店の人が止めに入ったりしない?
それじゃなくとも、テレビ番組の打ち上げという設定なんだから、下っ端の若手のADさんがその役割をやるとか。
どうして誰も止めに入らないんだろう。それがわからないから、笑いどころに至る前に本気でイライラしてしまう。
その理由がほしい。
☆ブリッジVTR 全国ツアー記録③ 「謎多き男 東口インタビュー」
・出待ち
<じゅげむ、時そば、饅頭怖い……>
東口さんのピンと来てないキャラは、時に恐怖を感じさせますね(笑)
森田さんと一緒に、伝わらないもどかしさを味わって面白がる感。
・放課後
<先生は、このクラスにいじめがあるのは、ご存知ですか…?>
このネタは昨年12月のごっそりでやっていたネタで、最近ライブでよくやっているんですけども、
個人的な印象では、「12月のあの5本からこれを残すかーそっかー」って感じ。ちょっと意外でした。
このネタは後半、森田さんが東口さんをずっと泳がせ続け、なかなかツッコまないなんてところもあったりして(笑)、
これはこれで面白いんですけど、なんていうか…すごく……軸がぶれてるように感じる。
さらばのコントって、
例えばオカリナだったら「契約で社長をおだてたいのにオカリナの相場がわからない」とか、
Rockだったら「尖ってる歌詞を書く青年に説教」とか、一言で表せるような軸があると思うんですが、
このコントはなんか、軸がぶれてきて、「結局どういうテーマなんだっけ?」ってなってしまう感。
こういうコントがあってもいいとは思うのですが、
なんか印象に残らないというか、すーっと通りすぎるような気がしてしまうんですよね。
面白いのに、どことなく感じる薄味感。
ただ、今回はオチを今までと変えていて、それがバカバカしくてすこーんと気持ちよく終わったので、
そこで一気に回収した感じもありました。
・EDVTR
スタッフロールが流れる中、右端には、全国ツアー各地の感想をつぶやいた、一般の方のツイッター画面が映し出されるという!
いい映像だったなー。やっぱり、実際に見に行った人の感想以上に感動が伝わってくるものってないよね。
最後に画面の中央にでかでかと映し出されたのは、
制作
ザ・森東
という文字。
そういえば、去年8月の「野良野良」の時には、まだ事務所立ち上げてなかったから、
これをエンドロールで見るのは初めてだった。
色々と思うところはあるけれど、
とりあえず、森東としての初の大仕事、本当にお疲れさまでした。
・エンディング
今回の「帰社」はほぼオール新ネタで臨むということは事前に聞いていて、
始まる前は、もう賞レースに照準を合わせるのかなとびっくりしたのですが、
始まってみると、今回はまだそこまでではなさそうな感じでした。
尺が長いネタや遊ぶネタも結構多くて、賞レースというよりは、自分達の今やりたいことを形にしてみたという感じ。
フラットな気持ちで楽しめる感覚でした。
ここから、残すネタは残して、細かく磨いて打率を上げていってほしいですね。
賞レースに向けてギアを入れるのは、もう少し後になりそうだ。
土曜初日の、ハプニングからの前説のことが、なんだかとても印象に残っています。
普通、どんなライブでも、開演する時って、
客電消える→BGM大きくなる→暗転→明転→コント始まる
って流れだと思うのですが、
そういう流れが一切なく、客電がガンガンについているところに、いきなりさらばの2人が現れたもんだから。
完全に気を抜いていたので、思わず「え!?なに!?」と、声が出てしまったことを反省します(笑)
その時に見たさらばは、何だか、いつものさらばじゃないように感じました。
それは、不意打ちで登場したからというのもあるんですが、それだけじゃないような気がしていて。
後から何でそう思ったのか冷静に考えてみてわかりました。
スーツだ。
さらば青春の光は、基本的に、客席と対峙する状態で、スーツを着るコンビじゃありません。
もちろん、スーツを着るコントは色々ありますが、その時は、コントの中の人物を演じている状態。
そして漫才もしますが、その時は、漫才師が着るようなスーツを着てネタをやるコンビではありません。
東口さんがちょっとジャケットを羽織るくらいかな。森田さんはだいたいTシャツに短パン。
何が言いたいかと言うと、「さらば青春の光」の「森田」と「東口」という状態で、
スーツを着て観客の前に出ていくことは、ほとんどないということです。
だから、あのハプニングがあって、急遽前説と言われて、OPコントのスーツの衣装のまま出なくてはいけなくて…という、
様々な状況が重なったからの、あの状態だったんだなということ。
本当に、すごかったですよ。
スーツ着て舞台上でトークしてるさらば青春の光。
たったそれだけなのに、華があるというのはこういうことなんだ、って、強烈に見せつけられた。
色んなことがあっても、この2人は、自分達の体ひとつで、強烈に人々を惹きつけてしまう魅力と引力があって、
だからこそ、全国を回って、各地の人に楽しんでもらうことができたのかなって思った。
それを改めて思い知らされた。
普段、30人とか50人キャパのトークライブで、ラフな格好してリラックスして喋ってるさらばの2人は、
アットホームな感じがあって、それはそれでいいんですけど、
なんか、視覚的には、その辺りを歩いてるおもろい兄ちゃんと大差ない感じがしたりして(笑)
最近、森田さんもトークライブの冒頭なんて、
「僕らのライブに初めて来たって方いますか?まあ、もう大体顔見知りな感じなんですかね」
と、固定客に飽き始めているんじゃないかというような発言するし(笑)
私もその距離感に慣れ始めていたけれど、今回の単独で、それは感覚がマヒしてるんだって思った。
土曜はちょっと後ろの席から引いて見ていたんですが、そこから見た前説のさらば青春の光は、
その辺のおもろい兄ちゃんではなくて、華しかないテレビスターだった。
私とさらば青春の光の距離感は、本当は、これが正解なんじゃないか。
今は無理なことはわかっている。
でも、何年かかってもいいから、
この人達は、お笑い界のセンターにいるべきだ。
一度、足を踏み入れたはずの場所に、もう一回戻るべきだ。
何年かかるか、わかんないけど。
「面白ければ何とかなる」「面白い芸人はいつか必ず売れる」
みたいな言葉が嫌いだ。
どんなに面白くても、どんなに頑張っていても、何ともならない人達をたくさん見てきた。
こんな言葉を無条件に信じているとしたら、ちょっと甘過ぎる。
……面白くたって、何ともならないっつーの。
でも、今の彼らには面白いコントをやることしか選択肢がない。
他の場面で信頼できないことも、頭に来ることも多いけれど、
単独の翌月に新ネタ5本のライブやるとか言うし、
1ヶ月に渡る全国ツアーを5月に終えたのにまた8月に単独やるとか言うし、
その努力を見ていたら、甘かろうが、青くさかろうが、信じざるをえなくなる。
「面白ければ何とかなる」みたいな言葉は、一切信じていないけれど、
その可能性を最後に賭けるなら、あなた達だと思ってる。
彼らの面白さが、魂が、熱量が、沢山のお客さんに届いたなら、
きっとそれが何よりだと思います。
全国13公演、本当にお疲れさまでした。
さらば青春の光全国コントツアー『外回り ツアーファイナル ~帰社~』
5/10(土) 19:00~
11(日) 14:00~ 19:00~
@シアターモリエール
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全国10ヶ所を周り、単独ツアーを行ったさらば青春の光。
そのツアーファイナルである、東京公演の「帰社」に行ってまいりました。
毎度のことながら、今後この中のネタをやることもあると思いますので、感想だけを書きます。
あまりネタバレになるようなことは書かないつもりでおりますが、どこかで見るまで待ちたいという方はご注意ください。
また今回は、ちょっと読みづらいかもしれないのですが、土日合わせて3公演、その時々で起こったハプニング等を、
時系列はバラバラで、ネタ順に合わせて書いていきたいと思います。
加えて…今までも私のブログは、好き勝手なことを書いてきていますが、
今回の感想は、それに輪をかけて好き勝手書いております。
ネタについて色々と私の意見を述べているので、すごく評論かぶってしまってると思われるかもしれませんが、
そうではなくて、個人的な感想なので、私がハマらなかったからといって≒ダメなネタという訳ではないことはご理解頂けると幸いです。
「ここをこうしてほしい」とか「直してほしい」みたいなことも結構書いていますが、
例えさらばご本人達がここを読んだとしても、自分達のポリシーに反するところは、いくら言われたって直さないだろうしね。
そう思っているので、私も好きなこと書いてる、という前提です。
前置きが長くなってすみません。
では、初日である土曜日の開演前に起きたハプニングから。
[土曜]
19時開演の予定なのですが、時間になってもなかなか開演しない。
5分くらい押したところでまだ動きがなく、これはしばらく押すだろうなぁと思っていたら、
突如、「どうも~」と言って、舞台上に登場するさらばの2人!
何が起きたのかわからずびっくりしていると、森田さんから説明が。
なんと、映像を流すためのプロジェクターが開演2分前に故障!!(笑)
全く動かなくなってしまって、どうにもならないので、今から新しいものをスタッフさんが買いに行くと。
だから、「その間、お前ら前説で繋げ!」ということで舞台に放り出されたそうです(笑)
そんな状態なので、衣装は1本目のコントのスーツで出てきた2人。
そのプロジェクターは、全国ツアーを一緒に回ってきたもので、今まで調子が悪くなったことはなかったのに、
ついさっき突然壊れたという。
「ホンマ呪われてるとしか思えない」などと言い出す森田さん。
森田「よう考えたら、去年くらいからずっと呪われてたわー!!」
東口さんばちこーん。
以前の事務所の時には、前説に行かせてもらう機会が全然なかったので、前説というものがほぼ初めてだそう。
そこで前説に憧れている森田さんが、客席に拍手をやらせたり、掛け声をやらせては、
「声がちいさ~い」とニヤニヤしながら言ってみたりする(笑)
プロジェクターを買ったスタッフさんが帰ってきて、セッティングをして、
やっと準備が整い、帰社スタート!
・OPコント 帰社
若手社員(森田)と、外回りから帰って来た副社長(東口)。
森田「外回り!?外回り行ってたんですか!?
……社長と2人で?一ヶ月も?」(笑)
東口「まあ、初めは静岡行ったやろ、それで、名古屋…大阪……」
という感じで、全国ツアーの思い出をなぞっていくようなコントでした。
そして最後は散々佐賀をいじって終わる(笑)
・OPVTR
全国ツアー中の舞台裏、そして帰社までの全10公演の最後に撮った写真を取り入れた映像を、
ザ・ハイロウズのミサイルマンにのせて。
・催眠術
<僕はねー、かかりにくいタイプだと思うんですよー>
うーん…しつこいのが持ち味だし、この尺でねちねちやるからこその良さがあるとは思うんだけど、
それにしてもさすがに、ちょっと展開がなさすぎるし、一つひとつに時間かけすぎてる。
森田さんの最初のツッコミ、もうひとくだり早く来てほしかったなぁ。
ネタの冒頭から、客席みんな笑ってるけど、ずっと笑いきれないもやもやというか、森田さんのツッコミ待ちなところがあったのに、
そのツッコミに行くまでにもうひとくだりたっぷりやるから、客席の笑いたい気持ちが一回ピーク超えちゃってるんだよなぁ。
あと、この森田さんの役がなんでそこまでやるのかという理由が見えてこないというか。
後半の2人ともヤケになってくるところになって、やっと勢いついてきた感じがしました。
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[日曜昼]
OPコントが終わった後、OP映像が出るはずだったのに、その映像が出ない(笑)
暗闇の中で曲だけが流れているという事態に。
そこから明転して、この催眠術のコントは、「テレビのトーク番組」という設定。
司会者役である森田さんの、「森ちゃんのウキウキトーキングー!!」という台詞から始まるのですが、
森田「まぁ、あの、本当は、さっきOP映像が出るはずだったんですけどね!昨日も、開始2分前にプロジェクターが壊れるということがあったばかりなんですけど!!」
客席ざわざわ。
そして、催眠術師役の東口さんが、
東口「ちょっと、この番組、大丈夫なの?」
ここでドカンと笑いが(笑)
こういうのを自然に組み込んで、そしてさっと本筋に戻せる2人の力を目の当たりに。
・美食家
<テレビで紹介すると言ってるんだよ?>
これも個人的にはハマらなかったなぁ…。
やりたいことはわかる、肝となる部分をここにしたいんだなということもわかる、
でも、その部分に納得がいかない。
さらばのコントというのは、そのコントを端的に表すキーポイントがあると思うんですが、
その箇所に対して自分が納得いかないと、そのあとずーっとハマらなくなってしまうんだなぁと改めて感じた。
今回も、キーポイントに対して、「それとそれって関係ある…?」と思ってしまって。
ただそんな中でも、結構緻密な仕掛けを組み込んで、重層的な展開にしているところはとても好きでした。
海外のくだりとか最高だったなー。
「そういうことか!」とストンと理解したときの気持ちよさ。
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[日曜夜]
このコントの森田さんの役名が「こばやし」なのに、東口さんが普通に「森田さんは~」と言ってしまう超凡ミス(笑)
思わず森田さんが素で、「今回の単独、一回も(全て)うまくいったことがなかった!!」と叫んでしまう(笑)
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ここからは超個人的な話なんですけども。
初日である土曜にこのコントを見た時に、ちょっと気になったところがありました。
このコントの終盤に、美食家である森田さんが、東口さん店長のレストランの外観を褒め、内装を褒め、料理の盛り付けを褒め……というくだりがあるのですが、
そこで森田さんが料理に対して、「この食欲をそそるにおい」と言ったんです。
それがどうにもこうにも気になってしまって。
でも、そんな細かいこと指摘したら嫌われるかなと思って(笑)、土曜はスル―したんですけれども、
次の日の日曜昼に見てもやっぱり引っ掛かって、もう嫌われてもいいやと思って、アンケートに書いてみたんです。
「料理に対して『におい』っていうのはおかしい。『香り』にした方がいいと思う」って。
そうしたら、日曜夜の公演では、この部分を「食欲をそそる香り」と言い換えていました。
びっくりした。そして嬉しかった。
もちろん、きっと同じような指摘が他にもあったんだろうとは思うんです。さすがに一人の意見じゃスル―するだろうなと。
だから別に私が言ったからって訳じゃないとは思うんですが、それでも嬉しかった。
それは、私の意見を取り入れてくれたからとかではなくて。
私は、コントの中で、本人達の意図するところ以外で不自然な箇所を作って欲しくないんです。
あくまでも日常でありそうな自然なシチュエーションのコントが見たい。
だから、笑いどころ以外での演技は、徹底的に丁寧にやってほしいし、
話の流れとして辻褄が合わないところは直してほしい。
言葉の選び方にも注意を払ってほしい。
そしてきっと、向こうもコントに対してそういうことを思っているから、直してくれたんだと思う。
コントに対して求める物が同じだと感じられた、それが嬉しかった。
☆ブリッジVTR 全国ツアー記録① 「タイムリミット」
今回の幕間は、ツアーでの印象的な出来事をまとめたものでした。
さらばの2人、作家の廣川さん、渡辺さんの4人が乗る、名古屋公演に向かう車内での出来事。
深夜4時までに、東名高速の料金所に入らなければいけないため、車をかっとばす運転手の東口さん。
さらに、記録用のビデオテープの残り時間も同時に迫ってくるという、二重のタイムリミット。
スイッチが入ってしまい、ガンガンに飛ばしていく東口さんに対し、
渡辺「東口、無理せんでええから!ここで死にたくない!!」
本当にごもっとも(笑)
最終的に、料金所を通過するのも、ビデオテープの時間も間に合った。
感想を求められた東口さん、
東口「思った以上に笑顔やな」
……???
・島
<この島、人口100人ちょいの小さい島や>
すっごい好きなネタです。
この前の2本が個人的にハマらなかった上、ちょっとギスギスした攻撃的な感じだったので(笑)、
このタイミングでのほのぼのネタはとても心が温まって、なんだかリラックスして見れました。
おっさんと警官の2人が、ゆったりしたテンポでやいやい言い合っていく感じ。ゆっくり時間が流れていく感じ。
だらだら喋っているだけにも思えるのに、そこからどんどん話が展開していくのがさすが。
そして、いまいちつかめない警官のキャラクターが、オチ前の一言で全部明らかになるのもすごい。
可愛らしいコントだな、みたいなほのぼのとした気持ちを一蹴する性格の悪さ(笑)
・試食
<新商品のお菓子なんです~いかがですか?>
今回の単独で私が一番好きだったのは、もう断トツでこのネタです。
他のネタもみんな面白いんだけど、ちょっともうレベルが違う。本当に本当に面白かった。
ネタの肝となる部分は本当にシンプルで、こんなシンプルなことでよく一本のコントに仕上げられるなぁって驚かされるんだけど、
とにかく巧みで予想を裏切り続ける展開と、森田さんの表情の勢い(笑)と、東口さんの飄々とした感じのコントラストで
最初から最後まで全く飽きさせずに駆け抜けていく感じ。
コントの登場人物には、その行動をしなければいけない理由をつけてほしいと思っている私ですが、
それも森田さんのセリフの中に「俺も何でこんなことせなあかんのかわからんけど」という一言があるからすごく納得する。
それ自体が笑いになるのと同時に、「確かに、なんでこんなくだらないことでって思うことに熱中しちゃうことあるよね」みたいな、
妙なあるあるネタのようになるのも最高です(笑)
いやー本当に面白かった。
コントでこんなに笑ったことって、本当に久しぶりかもしれない。
どうしてもコントって、「すごいなー!」「そうきたかー」みたいに構えて見てしまう性格の悪い客なのですが、
今回はそんなのを思うヒマもなく、呼吸困難になって涙あふれてくるくらい笑ってしまいました。
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[土曜]
初日である土曜夜の公演では、なんと東口さんが、試食のお菓子(マシュマロ)が入っているお皿を傾けてしまい、
中に入っていたマシュマロを全部ぶちまけてしまうというハプニング(笑)
森田「呪われとるなー」(笑)
☆ブリッジVTR 全国ツアー記録② 「北海道で…」
簡単に言うと、北海道公演において、森田さんが食べた海鮮丼が、
微妙だった、ハズレだったとただただグチるVTR(笑)
・謝罪
<オレはな!オカンとか、妹とか……>
これも好きだったなぁ。とってもいいネタ。
「謝罪」というタイトルなのに、実際は謝罪ではなく、謝罪を受けた側の話になっているのがとても面白い。
ただ、それが本質のテーマではないことはわかっているにしても、「医療ミス」ということが若干引っかかって笑いづらい気もしないでもない。仕方ないことなんですが。
・打ち上げ
<お笑い芸人なんやったらさぁ、おもろいことやってーや>
なんて性格の悪いネタ!!
あらゆる方面への悪意に満ち溢れてる!!(笑)
そして、「ここが仕掛けなのか」ということが判明した時の衝撃というかカタルシスみたいなものは、
このネタが一番あったような気がしました。
帰社の3回公演の中で、一番改良を加えていたのがこのネタで、
初日に見た時はちょっとだれてるなと感じたのですが、回を重ねるごとにわかりやすくなっていました。
でもちょっと気になったのが、普通こうやって飲み屋で酔っ払いが絡んできた時って、お店の人が止めに入ったりしない?
それじゃなくとも、テレビ番組の打ち上げという設定なんだから、下っ端の若手のADさんがその役割をやるとか。
どうして誰も止めに入らないんだろう。それがわからないから、笑いどころに至る前に本気でイライラしてしまう。
その理由がほしい。
☆ブリッジVTR 全国ツアー記録③ 「謎多き男 東口インタビュー」
・出待ち
<じゅげむ、時そば、饅頭怖い……>
東口さんのピンと来てないキャラは、時に恐怖を感じさせますね(笑)
森田さんと一緒に、伝わらないもどかしさを味わって面白がる感。
・放課後
<先生は、このクラスにいじめがあるのは、ご存知ですか…?>
このネタは昨年12月のごっそりでやっていたネタで、最近ライブでよくやっているんですけども、
個人的な印象では、「12月のあの5本からこれを残すかーそっかー」って感じ。ちょっと意外でした。
このネタは後半、森田さんが東口さんをずっと泳がせ続け、なかなかツッコまないなんてところもあったりして(笑)、
これはこれで面白いんですけど、なんていうか…すごく……軸がぶれてるように感じる。
さらばのコントって、
例えばオカリナだったら「契約で社長をおだてたいのにオカリナの相場がわからない」とか、
Rockだったら「尖ってる歌詞を書く青年に説教」とか、一言で表せるような軸があると思うんですが、
このコントはなんか、軸がぶれてきて、「結局どういうテーマなんだっけ?」ってなってしまう感。
こういうコントがあってもいいとは思うのですが、
なんか印象に残らないというか、すーっと通りすぎるような気がしてしまうんですよね。
面白いのに、どことなく感じる薄味感。
ただ、今回はオチを今までと変えていて、それがバカバカしくてすこーんと気持ちよく終わったので、
そこで一気に回収した感じもありました。
・EDVTR
スタッフロールが流れる中、右端には、全国ツアー各地の感想をつぶやいた、一般の方のツイッター画面が映し出されるという!
いい映像だったなー。やっぱり、実際に見に行った人の感想以上に感動が伝わってくるものってないよね。
最後に画面の中央にでかでかと映し出されたのは、
制作
ザ・森東
という文字。
そういえば、去年8月の「野良野良」の時には、まだ事務所立ち上げてなかったから、
これをエンドロールで見るのは初めてだった。
色々と思うところはあるけれど、
とりあえず、森東としての初の大仕事、本当にお疲れさまでした。
・エンディング
今回の「帰社」はほぼオール新ネタで臨むということは事前に聞いていて、
始まる前は、もう賞レースに照準を合わせるのかなとびっくりしたのですが、
始まってみると、今回はまだそこまでではなさそうな感じでした。
尺が長いネタや遊ぶネタも結構多くて、賞レースというよりは、自分達の今やりたいことを形にしてみたという感じ。
フラットな気持ちで楽しめる感覚でした。
ここから、残すネタは残して、細かく磨いて打率を上げていってほしいですね。
賞レースに向けてギアを入れるのは、もう少し後になりそうだ。
土曜初日の、ハプニングからの前説のことが、なんだかとても印象に残っています。
普通、どんなライブでも、開演する時って、
客電消える→BGM大きくなる→暗転→明転→コント始まる
って流れだと思うのですが、
そういう流れが一切なく、客電がガンガンについているところに、いきなりさらばの2人が現れたもんだから。
完全に気を抜いていたので、思わず「え!?なに!?」と、声が出てしまったことを反省します(笑)
その時に見たさらばは、何だか、いつものさらばじゃないように感じました。
それは、不意打ちで登場したからというのもあるんですが、それだけじゃないような気がしていて。
後から何でそう思ったのか冷静に考えてみてわかりました。
スーツだ。
さらば青春の光は、基本的に、客席と対峙する状態で、スーツを着るコンビじゃありません。
もちろん、スーツを着るコントは色々ありますが、その時は、コントの中の人物を演じている状態。
そして漫才もしますが、その時は、漫才師が着るようなスーツを着てネタをやるコンビではありません。
東口さんがちょっとジャケットを羽織るくらいかな。森田さんはだいたいTシャツに短パン。
何が言いたいかと言うと、「さらば青春の光」の「森田」と「東口」という状態で、
スーツを着て観客の前に出ていくことは、ほとんどないということです。
だから、あのハプニングがあって、急遽前説と言われて、OPコントのスーツの衣装のまま出なくてはいけなくて…という、
様々な状況が重なったからの、あの状態だったんだなということ。
本当に、すごかったですよ。
スーツ着て舞台上でトークしてるさらば青春の光。
たったそれだけなのに、華があるというのはこういうことなんだ、って、強烈に見せつけられた。
色んなことがあっても、この2人は、自分達の体ひとつで、強烈に人々を惹きつけてしまう魅力と引力があって、
だからこそ、全国を回って、各地の人に楽しんでもらうことができたのかなって思った。
それを改めて思い知らされた。
普段、30人とか50人キャパのトークライブで、ラフな格好してリラックスして喋ってるさらばの2人は、
アットホームな感じがあって、それはそれでいいんですけど、
なんか、視覚的には、その辺りを歩いてるおもろい兄ちゃんと大差ない感じがしたりして(笑)
最近、森田さんもトークライブの冒頭なんて、
「僕らのライブに初めて来たって方いますか?まあ、もう大体顔見知りな感じなんですかね」
と、固定客に飽き始めているんじゃないかというような発言するし(笑)
私もその距離感に慣れ始めていたけれど、今回の単独で、それは感覚がマヒしてるんだって思った。
土曜はちょっと後ろの席から引いて見ていたんですが、そこから見た前説のさらば青春の光は、
その辺のおもろい兄ちゃんではなくて、華しかないテレビスターだった。
私とさらば青春の光の距離感は、本当は、これが正解なんじゃないか。
今は無理なことはわかっている。
でも、何年かかってもいいから、
この人達は、お笑い界のセンターにいるべきだ。
一度、足を踏み入れたはずの場所に、もう一回戻るべきだ。
何年かかるか、わかんないけど。
「面白ければ何とかなる」「面白い芸人はいつか必ず売れる」
みたいな言葉が嫌いだ。
どんなに面白くても、どんなに頑張っていても、何ともならない人達をたくさん見てきた。
こんな言葉を無条件に信じているとしたら、ちょっと甘過ぎる。
……面白くたって、何ともならないっつーの。
でも、今の彼らには面白いコントをやることしか選択肢がない。
他の場面で信頼できないことも、頭に来ることも多いけれど、
単独の翌月に新ネタ5本のライブやるとか言うし、
1ヶ月に渡る全国ツアーを5月に終えたのにまた8月に単独やるとか言うし、
その努力を見ていたら、甘かろうが、青くさかろうが、信じざるをえなくなる。
「面白ければ何とかなる」みたいな言葉は、一切信じていないけれど、
その可能性を最後に賭けるなら、あなた達だと思ってる。
彼らの面白さが、魂が、熱量が、沢山のお客さんに届いたなら、
きっとそれが何よりだと思います。
全国13公演、本当にお疲れさまでした。
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