「にらですよ、芝生が、ふがふがですよ」
新築マンションのエントランス広場の芝生が貼り終えていました。
雨あがりの朝、水をたっぷり含んでやわらかくなった土のせいで、歩くたびに足が芝生にめりこむ感じ・・・
「そうですか・・・? ボクは感じませんけど・・・」
「だれかさんは、おもたすぎるんじゃね?」
いえいえ、すべての重量を2本足で支えているからですね、きっと。
誰かさんみたいに、4本足に分散すれば、すいすい歩けることよ、オホホ。
「恐怖、ああいえばこーいうババァ!」
こらっ、誰が妖怪じゃ!
クチの悪いワンコじゃ、お育ちが悪いのね。
「お行儀はいいほうですけどね!」
ま、お座りしてると、五割り増しでイイコには見えるね。
真実はどうあれ。
「シンジツもすばらしいのにな・・・オトナはわかってくれない・・・」
え~、がうらー(がうがうらーすけ)のどこが素晴らしいのよ!
ぜん~んぜんわからないよ。
「ボクはおだやかで、やさしくて、ちからもちなんですけどね」
ぼ~っとしてて、気が利かなくて、大食いなだけジャン!
それだったら、私なんて、朗らかで、裏表がなくて、働き者だよん!
「のーかんじでにぶちんで、ごうよくなだけじゃないの!」
出口のない戦いは続くのであった・・・