ブロ友さんの投稿を見ると、いろいろな野菜や果物が登場します。
大根、人参、苺などの一部の漢字はわかりますが、大半は漢字が読めないものが多く、悩むことが多々あります。
自分の無知を反省して、今回は野菜や果物の漢字表記について調べてみました。
今回は野菜や果物の漢字表記と写真のあとに読み方を表記しました。まず、写真と漢字表記を見て、読み方を考えていただけるようにしました。
<火焔菜:かえんさい>
<ビート ヒユ科フダンソウ属>
ビートは別名「テーブルビート」とも呼ばれ、炎のような赤い見た目から「火焔菜(かえんさい)」という和名も持っています。 ビーツの名前の由来は、ケルト語の「赤い色」という言葉が語源とされています。
<瓢箪>
<ヒョウタン ウリ科ユウガオ属>
瓢箪(ヒョウタン)の語源は、「瓢」がお椀、「箪」がお皿(もともとは竹でできたものを指していたようです)。
「論語」雍也編に「賢なるかな回や 一箪の食 一瓢の飲」とあり、瓢で飲み物を飲み、箪で食べ物を食べる、ということでワンセットで語られるうち、いつしか瓢を「瓢箪」と呼び習わすようになったようです。
<蕗>
<フキ キク科フキ属>
形声文字(艹(艸)+路<音符>)。音符の「路」は、道の意味。「艹(くさかんむり)」と組合せ、道の傍らに自生する「ふき」の意味を表します。
<芽花椰菜:めはなやさい>
<ブロッコリー アブラナ科アブラナ属>
ブロッコリーの和名「めはなやさい」に、この難しい漢字が当てはめられたようです。芽が集まって花のようになっている食べ物なので感覚的には納得です。
ただ「椰」という漢字、これは椰子の木を表す文字なので、なぜブロッコリーに使われているのか、謎は残ります…。
<糸瓜の花>
<ヘチマ ウリ科ヘチマ属>
ヘチマはたわしになるほどの繊維質の実をつけるので「古くは「糸瓜」とよばれました。
やがて「い」が抜けて「と瓜」になり、「イロハ‥‥」の「ヘ」と「チ」の間にあることから「ヘチマ(へち間)」となりました。
<菠薐>
<ホウレンソウ ヒユ科ホウレンソウ属>
ほうれん草はペルシア地方(現在のイラン)で栽培され、アジア、中国を経て日本に伝わったと言われています。
「菠薐(ホウレン)」とは中国語で「ペルシア」のことであり、ペルシアからきた草ということから、「ポーレン」や「ホリン」と呼ばれ、「ほうれん」の発音に変化していったそうです。
<檬果の花:もんかの花>
<マンゴー ウルシ科マンゴー属>
檬果という漢字は、マンゴーの音に似た檬=もん、果=かという中国語を当てたと言われています(諸説あり)。
<水菜>
<ミズナ アブラナ科アブラナ属>
「水菜」の名前の由来は、かつて肥料を使わず畑の畝(うね)に水を引いて栽培していたことによります。
京都では「八百屋の店先に水菜が並び始めると冬も本番」といわれます。 京野菜を代表する青菜であることから、地方によっては、京菜(きょうな)とも呼ばれます。
<茗荷>
<ミョウガ ショウガ科ショウガ属>
お釈迦様の弟子である周利槃特(しゅりはんどく)は、物忘れをする名人で、自分の名前も覚えられない人でした。
そこで釈迦は名前を書いた名荷(名札のこと)をかけさせましたが、彼はそのことさえも忘れてしまいました。
その槃特が亡くなり、墓から生えた植物に茗荷という名前が付けられました。そこから、茗荷を食べると物忘れをすると言う俗説が生まれました。
<舐瓜:てんか>
<メロン ウリ科キュウリ属>
「メロン」の原産地はアフリカ・中近東・インドといわれていますが、そこを中心に西方へ伝わった品種が「メロン」、東方へ伝わった品種が「瓜」と呼ばれ広がりました。
これが、メロンが「西洋系」と「東洋系」に分かれた発端です。そういったことで、中国に伝わった東洋系のメロンが「甘味がある瓜」ということで「甜瓜」と表記されました。
メロンは果物と思っている方が多いかもしれませんが、メロンはウリ科に所属する野菜です(スイカもウリ科です)。
<野菜の漢字表記はなぜするの?>
野菜の漢字表記には、言葉の視覚的な表現だけでなく、その野菜の文化的な意味や価値、料理を通じて伝えたいメッセージをより深く理解するための一助となるという目的があります。
たとえば、生菜(サラダ)という表記を見ることで、サラダが持つ新鮮で健康的なイメージを思い出し、日本の食文化の中でのその位置を再確認することができます。
また、野菜の漢字表記には、その野菜の意味や見た目が反映されているものや、当て字にもほどがあるものなど、さまざまな由来や語源があります。
野菜を表す漢字は常用漢字表にあれば漢字で、なければひらがなで書きます。学術的な場合はカタカナで書きます。
「野菜の漢字表記は難しい!⑦」、10品種を最後までご覧いただきありがとうございました。次回「野菜や果物の漢字は難しい!⑧(最終回)」に続きます。