8月に出会った植物の花や鳥の写真を整理しました。8月は夏枯れと言われるように花が少ない月です。それに加え、猛暑と後半の台風で花の撮影が思うようにできない月でした。それでも、近隣の公園の植物を中心に約60品種ほどの花木の撮影ができました。毎月恒例の記録として約4回に分けて投稿します。
<本日のバラ エル> 2023/11 坂野ローズガーデン
系統:HT(ハイブリッド・ティー) 作出:1999年メイアン(仏)
フランスの女性誌「ELLE」に因んで名づけられたバラです。花色は黄色から橙色までが絶妙に入り混じる複色です。
花弁は厚くしっかりしていて、ダマスクの香りは素晴らしいです。1999年バガテル国際コンクール芳香賞、2005年AARS他受賞。
全国各地に分布し、日当たりのよい山野や丘陵地などに普通に生育する多年生草本植物です。
花は径8mmくらいで小さく、淡黄白色で長い雄しべが目立ち、茎の先端に円錐状に多数つけて夏から秋に咲きます。
和名は秋唐松の意味があり、白色の花をつけるカラマツソウに対し,秋に淡黄白色の花をつけることから名づけられました。
<アキカラマツ(秋唐松) キンポウゲ科カラマツソウ属>
8/20 あけぼの山農業公園
日本で古くから親しまれている草花ですが、日本原産の植物ではなく、奈良時代に中国から渡来し、薬草として用いられたのが始まりです。
観賞用として楽しまれるようになったのは江戸時代で、大きな花の「大輪朝顔」や、葉や花がユニークに変化した「変化朝顔」が大流行しました。
つる性の一年草で、あんどん仕立てやつるを長く伸ばしてカーテンのように仕立てる方法が代表的ですが、つるが伸びない矮性の品種もあります。
花色には白やピンク、青、紫のほかに、覆輪部と花弁の中心に向かって筋状に白い模様が入る「曜白」と呼ばれる模様などもあります。
菊や花菖蒲などとともに古くから庶民の間で親しまれ栽培されてきた花です。
<アサガオ(朝顔) ヒルガオ科サツマイモ属>
8/14 近隣の道の駅
19世紀中期にイタリアで作出された交配種です。両親の長所である、長い開花期や、寒さに強いという特徴を受け継いだ優秀な園芸品種です。
花は春から咲き始め、秋まで咲き続ける四季咲きです。真冬以外はほとんど花を見る事ができます。
花色は白色の他にピンク色があります。本種は葉の色も豊富で、光沢のあるグリーンや、白斑や黄斑が入るもの、赤く紅葉するものなど、多様です。
別名のツクバネウツギは漢字では「衝羽根空木」と書きますが、これはウツギに似た姿で、プロペラのように広がる5枚の萼が花後も残り、羽根つきの羽根のように見えることに由来しています。
<アベリア(花園衝羽根空木) スイカズラ科アベリア属>
8/20 あけぼの山農業公園
中央アメリカから南アメリカの熱帯から亜熱帯に約30種が分布する多年草。日本では戸外で冬越しが難しいので、一年草として扱われます。
開花時期は主に夏を中心として初夏~秋、茎の上部、葉の付け根に次々とつぼみを付けます。
花色は白、紫、ピンク、紫がかったブルーなどで、白と紫のツートンカラーになるものなどもあります。エンジェルラベンダーの商品名で流通しているものもありますが、ラベンダーの仲間ではありません。
<アンゲロニア(細葉アンゲロン草) オオバコ科アンゲロニア属>
8/20 あけぼの山農業公園
アジアやアフリカに500種以上が分布しています。日本で流通しているのは、ワレリアナ種で、その交雑種も含まれています。
日本ではアフリカホウセンカの名前で呼ばれる一年草です。初夏から秋まで長い期間、赤やピンク、オレンジなど、色鮮やかな花をたくさん咲かせます。
和名は、アフリカ鳳仙花といい、「アフリカからもたらされた鳳仙花」という意味でつけられました。
<インパチェンス(アフリカ鳳仙花) ツリフネソウ科ツリフネソウ属(インパチェンス属)>
8/20 あけぼの山農業公園
北米東部原産で、キク科の耐寒性多年草です。今回は花後の姿を撮影しました。
元々、北アメリカ先住民が薬草として利用していたことから、インディアンのハーブとも言われています。
日本には昭和の初めごろ(1926年)渡来しました。ハーブとして利用され、ハーブティでは風邪に効果があると言われています。
花の中心部がクリのイガのように球状に大きく盛り上がり、そのまわりに細長い花弁が放射状に広がります。
<エキナセア(紫馬簾菊) キク科ムラサキバレンギク属(エキナセア属)>
8/20 あけぼの山農業公園
南アメリカに分布するカタバミ科カタバミ属の多年草です。美しい葉を持ち栽培が容易なことから、世界で広く流通している球根植物です。
4月~10月の花期になると、葉の間から花茎を伸ばして花序を出し、小さな花を咲かせます。花茎は15~35㎝の長さで、花序には1~9個の花が付きます。
本種の名前はギリシャ語の「oxys=酸っぱい」という単語に由来しています。葉や茎にしゅう酸を含んでいるので、口に含むと酸味があります。
<オキザリス・トリアングラリス(三角片喰) カタバミ科カタバミ属>
8/20 あけぼの山農業公園
日本全国の道端・空き地・河川敷などで、自然にみられる草花です。元々は夕方に咲く花だったためついた名前ですが、現在は昼間から咲いています。
南アメリカ原産で、日本には江戸時代始めごろに渡来しました。花が美しいため観賞用に栽培されますが、広く野生化もしています。
花色は赤、オレンジ、黄色、ピンク、白があり、とってもかわいい花ですが、繁殖力が強いので、雑草として扱われてもいるので気の毒な気がします。
<オシロイバナ(夕化粧) オシロイバナ科オシロイバナ属>
8/14 手賀沼
万葉集や源氏物語にも登場する日本人には古くから馴染みの深い植物で、日本~東アジアにかけて分布する毎年花を咲かせる多年草です。
名前の由来は美女も圧倒する美しさという意味の「おみな圧し」からきているという説、小さな黄色い小花が女性の食べていた粟飯=「おみな飯」に似ている事から、など諸説があるようです。
姿形のよく似た同じオミナエシ科のオトコエシ(男郎花)というものもあります。名前の由来は本種より丈夫で強そうに見える」からだそうです。こちらは白い花を咲かせます。
<オミナエシ(女郎花) オミナエシ科オミナエシ属>
8/22 北柏ふるさと公園
北海道から九州まで、日本全国の日当たりのよい原野に生育する、つる性の多年草です。
花期は8月頃、葉の腋から花序を出して直径1cmほどの薄紫の花を多数咲かせます。花冠は5裂し、裂片には中央に溝があり内側には白い毛が密生します。
地下に長い地下茎を伸ばして広がりますが、「芋」のような塊茎とはなりません。
<ガガイモ ガガイモ科ガガイモ属>
8/14 手賀沼
北アメリカ東部原産のアジサイの仲間です。アジサイ属の野生種は、アジア東部と南アメリカに約30種が分布しています。
カシワに似た形の5~7つに深く裂けた葉、円錐形の花房が特徴的なのが、本種です。今回は花後の姿を撮影しました。
花だけではなく、秋になると深いボルドー色に美しく色づきます。葉の形も大きくて印象的な形なので、紅葉も見どころのある植物です。
<カシワバアジサイの花後(柏葉紫陽花) アジサイ科アジサイ属>
8/13 柏の葉公園
1990年にペチュニア属から分かれて独立した新しい属で、1994年にサントリーが「ミリオンベル」というブランド名をつけて販売したのが始まりです。
花もペチュニアによく似ています。園芸植物としての歴史は浅いものの、短期間のうちに急激に品種改良が進んでいます。
ペチュニアに比べ花が小さめで可愛い、花色がより豊富でカラフル、花がベトベトしないのが特徴です。
花殻摘みが不要なので手間いらずで乾燥に強いなどの特徴を備えています。
<カリブラコア(舞春花) ナス科カリブラコア属>
8/20 あけぼの山農業公園
北アメリカ原産の花で、明治時代中期の鑑賞用に導入された多年草ですが、栽培されていたものが野生化した植物です。
葉は少し光沢があり、対生し、葉身は5~15cmぐらいの大きさで、先が尖り、縁に鋸歯があります。
長い花茎の先に散房花序を出し、径5~7cmの黄色い花を多数つけます。舌状花は長さ2~2.8cmで15枚ほどあり、筒状花は半球形に盛り上がります。
キクイモに似てますが、茎塊が出来ないところから、本種の名前が付けられました。
<キクイモモドキ(菊芋擬き) キク科キクイモモドキ属>
8/20 あけぼの山農業公園
本州・四国・九州に分布し、山野の湿った場所に生える多年草です。里山や神社の境内などでよく見かける夏咲きの野草です。
8月の中頃に花茎を30cm~50cm伸ばして、その先端に赤オレンジ色の花を数輪咲かせます。
関西平地ではお盆頃によく見られます。お彼岸頃に真っ赤な花を咲かせるヒガンバナと同じ仲間で性質も似ています。
<キツネノカミソリ(狐の剃刀) ヒガンバナ科ヒガンバナ属>
8/20 あけぼの山農業公園
今回投稿した花や木も樹名板が無いものが多く、Google Lensを参考に名前を記載しています。間違いがあれば、ご指摘いただけると助かります。
「8月の花のアルバム(1/4)」15品種を最後までご覧いただきありがとうございました。次回「8月の花のアルバム(2/4)」に続きます。