8月に出会った植物の花や鳥の写真を整理しました。8月は夏枯れと言われるように花が少ない月です。それに加え、猛暑と後半の台風で花の撮影が思うようにできない月でした。それでも、近隣の公園の植物を中心に約60品種ほどの花木の撮影ができました。毎月恒例の記録として約4回に分けて投稿します。
<本日のバラ エンチャンティッド・イブニング> 2023年10月 京成バラ園
系統:FL(フロリバンダ) 作出: 2009年 Jakson&Perkins Co.(米)
たそがれ時の色合いをまとったような、幻惑的なラベンダーの色の花弁は、中心に近づくほどに色濃く、裏弁にシルバー味を帯びます。2009年越後国際コンクール銀賞。
日本で育つ本種は草丈30~100cmほどで、一般的なコスモスより背が低くて、深い切れ込みと幅のきいた葉っぱが特徴です。
もともと、黄色とオレンジ色の花しかなかった本種ですが、1966年以降品種改良によって赤色の品種も流通するようになりました。
キク科に属する一年草で、コスモスの仲間であること、花の色が黄色やオレンジしかなかったことから本種の名前で呼ばれるようになりました。
花期が長く、害虫の被害も少ない上に、やせた土地でも育つ事から、園芸品種の一つとして広く栽培されています。
<キバナコスモス(黄花秋桜) キク科コスモス属>
8/20 あけぼの山農業公園
主として葉を観賞する東南アジア原産のシソ科の植物で、日本では園芸的には一年草扱いとされます。
葉形や葉色、葉の大きさ、色合いなど様々な品種があり、園芸品種は100を超えています。生長期は、4月~6月と9月~10月で、花に負けない華やかな株姿で、鮮やかな色彩の葉を楽しめます。
<コリウス(金襴紫蘇) シソ科コリウス属>
8/22 北柏ふるさと公園
ハルシャギクやキンケイギクの仲間で、北アメリカを中心に80~100種が分布します。明るい花色の陽気な感じのする花を多数咲かせます。
美しい花を咲かせる幾つかの種があり、帰化植物として各地で野生化している一年草のハルシャギク、キンケイギクがあります。
多年草タイプのイトバハルシャギク、コレオプシス・グランディフロラ、コレオプシス・ロゼアなどが、観賞用として広く栽培されています。
<コレオプシス(金鶏菊) キク科ハルシャギク属(コレオプシス属)>
8/20 あけぼの山農業公園
中国南部原産の、ミソハギ科の落葉中高木。日本へは江戸時代以前に渡来したと言われており、植栽樹として、庭や公園、寺社などで見られます。
漢字での名称「百日紅」の名のとおり、初夏から秋までの長い間鮮やかな紅色やピンク、白などの花を咲かせる花木です。
花の後にできる果実は直径7ミリほどの球形です。秋(11月頃)に熟すと6つに裂け、長さ4ミリほどの種子が現れます。
樹皮が白くなめらかな手触りをしていることが特徴です。猿も滑って落ちてしまうほどツルツルという様子から名付けられました。
<サルスベリ(百日紅) ミソハギ科・サルスベリ属>
8/13 柏の葉公園
本種の名前は一種類のキノコではなく、一般に半円形から扇形の傘を持ち、木質で硬いキノコの総称です。
本種の仲間は、古くから漢方薬としてキノコが珍重されるものが多くあります。近年では抗ガン剤としての可能性やダイオキシンの分解に利用できるのではないかと期待が高まっています。
<サルノコシカケ(猿の腰掛け) サルノコシカケ科>
8/13 柏の葉公園
中国南部、東南アジア、南アジア原産で、日本では沖縄地方で主に見られる常緑低木です。
花期は5月~10月頃、赤やオレンジ、黄色の花を咲かせます。沖縄では三大名花にも数えられています。
花の形は2〜3cmほどと小ぶりで、かわいらしい印象です。春の終わり頃から秋口にかけて長く続きます。
沖縄では「三段花」とも呼ばれ、花柄が三段に重なっていること、開花時期に3回花を咲かせることが名前の由来とされています。
<サンタンカ(山丹花) アカネ科サンタンカ属>
8/13 柏の葉公園
小花がボール状に集まって咲く様子が可愛らしい植物。品種が豊富で、花の色や草丈、育ち方も様々ですが、どの品種も花期が長いことが特徴です。
一年草タイプは、その名の通り一年で一生を終えるタイプです。 種から発芽し、夏から秋にかけて花を咲かせた後、冬に枯れてしまいます。
一方、本種は、地下の根や茎の一部が冬を越して翌年も生長を続けるため、毎年花を楽しむことができます。
<シュッコンバーベナ(宿根バーベナ) クマツヅラ科クマツヅラ属>
8/14 近隣の道の駅
夏の代表的な花木の一つであるフヨウ(芙蓉)の変種の一つです。
朝は白花として咲き、徐々にピンクの色へ変化しながら夕方には紅色へと花色が変わります。
花色以外の性質はフヨウと同じで、開花は朝に花が開いて夜には萎む「一日花」ですが、新しい蕾を作りながら秋まで咲き続くので長く楽しめます。
花は一重咲きから八重咲まであり、フヨウと同じく暑さに負けず夏から秋にかけて咲き、花色が紅色へ変化することから名付けられています。
<スイフヨウ(酔芙蓉) アオイ科フヨウ属(ヒビスクス属)>
8/14 近隣の道の駅
熱帯アメリカ原産で、花後に枯れる一年草です。日本には江戸時代前期に渡来したとされます。
主な開花期は夏から秋で、花色は紫紅、白、ピンク、オレンジなどがあります。炎天下でもめげずに茎がよく枝分かれして茂り、球状の花を咲かせます。
花びらはもたず、色づいているのは苞葉(ほうよう)と呼ばれる花の付け根に付く葉っぱです。
夏から秋まで長い間、紅色が色あせないことからこの名前になったそうです。
<センニチコウ(千日紅) ヒユ科センニチコウ属(ゴンフレナ属)>
8/13 柏の葉公園
オーストラリア原産で、ノウゼンカズラ科の常緑蔓性低木です。ギリシャ神話の女神の名前に因んだパンドレアとも呼ばれます。
また、ナンテンに似た葉をつけることからナンテンソケイ(南天素馨)とも呼ばれ、江戸時代末期に渡来した植物です。
夏~秋に、大きな漏斗状の桃色の花を次から次へと咲かせます。花色は、桃色から紫色で、中心部(喉部)が濃桃色をしています。
<ソケイノウゼン(素馨凌霄) ノウゼンカズラ科ソケイノウゼン属>
8/13 柏の葉公園
ユリ科ユリ属台湾原産の外来植物です。7月から9月頃になると、テッポウユリに似た白い花を咲かせます。
本種の花の大きさは15cmから20cmほどで、テッポウユリは10cmから15cmほどです。小さいほうがテッポウユリと覚えます。
また、本種にはピンクの筋が入りますが、テッポウユリには筋がありません。筋の有無でも判断できます。
本種の葉は細長くて松の葉に似ていますが、テッポウユリは笹の葉のようにややふくらみがあります。
本種は繁殖力が強いため、まだ法的指定がありませんが、いずれ「特殊外来生物」に指定され、駆除対象になる可能性の高い植物といえます。
<タカサゴユリ(高砂百合 ユリ科テッポウユリ亜属>
8/13 柏の葉公園
メキシコ原産のキク科の多年草で、根は球根になっています。日本には江戸時代1842年(天保13年)にオランダから長崎に持ち込まれました。
花姿がボタンに似ており、和名は天竺牡丹と名づけられています。外国から輸入された花の名前には天竺をよくつけたそうです。
<ダリア(天竺牡丹) キク科テンジクボタン属(ダリア属)>
8/20 あけぼの山農業公園
北海道から本州、四国、琉球諸島まで広く分布する多年草です。
かつてはとてもありふれた野の花で、秋の草原を代表するような存在でしたが、現在はすっかり珍しいものになってしまいました。
花は釣り鐘形で下向きに咲き、花柱が花冠からわずかに突き出ています。直立した茎を折ると白い乳液が出るのが特徴です。
和名は、その釣鐘型の花と、漢方薬の朝鮮人参の太い根に似ているところから名付けられたと言われています。
<ツリガネニンジン(釣鐘人参) キキョウ科ツリガネニンジン属>
8/20 あけぼの山農業公園
原産地のインドシナ半島やアフリカで約40種が知られています。スミレに似た小さな花は可憐で、夏から秋の長期間にわたって花を咲かせ続けます。
花色も豊富、カラフルで暑さや乾燥に強く、育てやすいことから、夏の花壇に人気の草花のひとつです。
花形は唇形で花色が野生のスミレに似ていることから別名にナツスミレ(夏菫)やハナウリクサ(花瓜草)といわれています。
本種の名前は18世紀のスウェーデンの牧師「Torenさん」の名に因みます。
<トレニア(夏菫) アゼトウガラシ科ツルウリクサ属(トレニア属)>
8/22 北柏ふるさと公園
山野に自生するとの説もありますが、多くが人家の近くで見られることから、中国から渡来して、野生化したという考え方が主流になっています。
民家近くの空き地などで大振りなピンクの花を咲かせます。花の大きさに加えて、花時に葉がないこともあり、注目を集めるヒガンバナの仲間です。
ヒガンバナ同様に、花が咲く時には葉がありません。早春に幅2センチ前後で、ちょっと粉っぽい緑色の葉を出します。この葉は初夏には枯れて、盛夏に花茎を伸ばし開花します。
<ナツズイセン(夏水仙) ヒガンバナ科ヒガンバナ属>
8/22 北柏ふるさと公園
今回投稿した花や木も樹名板が無いものが多く、Google Lensを参考に名前を記載しています。間違いがあれば、ご指摘いただけると助かります。
「8月の花のアルバム(2/4)」15品種を最後までご覧いただきありがとうございました。次回「8月の花のアルバム(3/4)」に続きます。