NYで今最も人気があるといわれているビッグバンドがマリア・シュナイダーのバンドだという。マリア・シュナイダーと聞いて、まず、ベルトルッチの映画「ラスト・タンゴ・イン・パリ」でマーロン・ブランドと激しいまぐわいを演じたかの女優を思い出すが、まったくの別人。ギル・エヴァンス最後の弟子といわれる才女で、コンダクターぶりは蝶のように舞うともたとえられる。そのコンテンポラリーなジャズ・オーケストラのサウンドは、かなり評価も高く、一度聞かねばと思っていたのだが、いずれのアルバムも3,500円くらいで、CD一枚の値段としてはちょっと手が出しにくい。
そうした中で、昨年出た最新のアルバム「ブルー・スカイ」は、カヴァー・ジャケットが洗練されていて、気に入ったので買ってしまった。背景のスカイブルーに、流れるようなシュナイダーのブラウンの髪と白のコスチュームが映えて美しい。中身は、ブルース色を脱色したジャズというのだろうか。アンサンブルとソロが高次元で見事に融合しているが、ブラスバンドの課題曲を聴いているようでもあり、でも確かにジャズのようでもある? マイルスとギル・エヴァンスの合作「スケッチズ・オブ・スペイン」におけるマイルスのトランペットは「アランフェス」を吹いてもブルースを感じさせるのに・・・。シュナイダー自身の体験や心象風景を音にしているのだろうか、森林浴でもしているような鳥のさえずりがあったり、青い空や吹く風といったある情景を聞くものに喚起させるアルバムではある。
2曲目の「Aires de Lando」がなかなかよい。アルバム中唯一官能的でダンサブルな曲なのだが、これはペルーのセクシーな黒人音楽ランドーをモチーフにしているからで、スコット・ロビンソンのクラリネットをフィーチャーしながら、ポリリズミックなパーカッションが奏でるタンゴのような不思議なリズムと相まって、どこか悲しいジンタのように響き。もしかしてコンチネンタルタンゴの名曲「青空」にこのアルバムタイトルは由来するのかと思ったほどだが、どうもそうではないらしいし、あの女優と同じ名前なので「ラストタンゴ」とつながっているのかとか、ランドーとブランドは似ているとか、勝手にイメージしてしまった始末で、なかなかよい曲なのだが、やはりジャズのスイング感、グルーヴとはちょっと異なった趣なのだ。たぶんこのアルバムのシュナイダーの曲は、演奏すると楽しいかもしれないし、ぜひライヴを聞いてみたいものだ。
そうした中で、昨年出た最新のアルバム「ブルー・スカイ」は、カヴァー・ジャケットが洗練されていて、気に入ったので買ってしまった。背景のスカイブルーに、流れるようなシュナイダーのブラウンの髪と白のコスチュームが映えて美しい。中身は、ブルース色を脱色したジャズというのだろうか。アンサンブルとソロが高次元で見事に融合しているが、ブラスバンドの課題曲を聴いているようでもあり、でも確かにジャズのようでもある? マイルスとギル・エヴァンスの合作「スケッチズ・オブ・スペイン」におけるマイルスのトランペットは「アランフェス」を吹いてもブルースを感じさせるのに・・・。シュナイダー自身の体験や心象風景を音にしているのだろうか、森林浴でもしているような鳥のさえずりがあったり、青い空や吹く風といったある情景を聞くものに喚起させるアルバムではある。
2曲目の「Aires de Lando」がなかなかよい。アルバム中唯一官能的でダンサブルな曲なのだが、これはペルーのセクシーな黒人音楽ランドーをモチーフにしているからで、スコット・ロビンソンのクラリネットをフィーチャーしながら、ポリリズミックなパーカッションが奏でるタンゴのような不思議なリズムと相まって、どこか悲しいジンタのように響き。もしかしてコンチネンタルタンゴの名曲「青空」にこのアルバムタイトルは由来するのかと思ったほどだが、どうもそうではないらしいし、あの女優と同じ名前なので「ラストタンゴ」とつながっているのかとか、ランドーとブランドは似ているとか、勝手にイメージしてしまった始末で、なかなかよい曲なのだが、やはりジャズのスイング感、グルーヴとはちょっと異なった趣なのだ。たぶんこのアルバムのシュナイダーの曲は、演奏すると楽しいかもしれないし、ぜひライヴを聞いてみたいものだ。
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